小室圭さんが30歳の誕生日を迎えた10月5日、赤坂御用地内の秋篠宮邸の1室には、秋篠宮さまと眞子さまのお姿があった─。
「南米パラグアイと日本の友好強化に貢献されたとして、父娘そろって、パラグアイ政府から勲章を贈呈されました。秋篠宮さまと眞子さまが、おふたりで行事に臨まれるのは、この日が最後になるとみられています。眞子さまにとっては、正式な結婚発表、そして“病状”の公表後、初めての公の場でもありました」(皇室担当記者)
小室さんが帰国してから2週間、自宅で息をひそめている間にも世間は大きく揺れ動いていた。
特別扱いで批判された女性皇族
「入籍日が10月26日だったのには驚きました。眞子さまが30歳のお誕生日を迎える10月23日までにはご結婚されると思っていたので……。
ただ、それ以上に驚いたのは、精神科医として名高い『NTT東日本関東病院品質保証室』の秋山剛先生が同席されていたことです」(皇室ジャーナリスト)
会見の場で、秋山医師はこう切り出した。
「眞子内親王殿下は、ご結婚に関する、ご自身とご家族および、お相手とお相手のご家族に対する誹謗中傷と感じられる出来事を、長期にわたり反復的に体験された結果、『複雑性PTSD』と診断される状態になっておられます」
眞子さまは、誹謗中傷などが理由で'18年から'19年ごろには“人間としての尊厳が踏みにじられている”といった恐怖感を抱くようになられたという。
「結婚目前のプリンセスが、それほどの精神的苦痛に耐えておられたというのは、あまりにもショッキングでした。その一方で、眞子さまが3年間、おひとりで非難を浴び続けられる状況をつくったのは、ほかならぬ小室さんだったのではないかという気持ちが湧いてしまう部分もあります」(前出・皇室担当記者)
ジャーナリストで文化学園大学客員教授の渡邉みどりさんは、診断結果に納得を示す。
「これほどのバッシングを受けられて、何の症状も現れないわけがありません。眞子さまに限らず、皇室の方々が“特別扱いされている”という批判を浴びることは、これまでもたびたびありました」
'93年、美智子さまが一部のマスコミの報道をきっかけとした批判による精神的苦痛から『失声症』に。'04年に『適応障害』だと診断された雅子さまは、現在も療養中だ。
「常に国民の声に耳を傾け、非難だとしても真摯に受け止められる皇室の方々のストレスは、国民には計り知れません。眞子さまの苦しみに誰よりも寄り添えるのは同じようなご経験をされてきた美智子さまや雅子さまなのではないでしょうか」(渡邉さん)
では、眞子さまが苦しんでおられる『複雑性PTSD』とはどのようなものか。
『日本精神神経学会 国際委員会』で秋山医師とも働いたことがあるという『メンタルコンパス株式会社』の伊井俊貴代表精神科医はこう話す。
「PTSDは、適応障害などと同じ『重度ストレスへの反応及び適応障害』というグループに属しています。これらは病気というより“反応”です。うつ病などの病気とは異なって、特定の原因があるのが特徴であり、同じ状況になれば多くの人にその反応が起こるとされています」
NY移住が回復への近道
眞子さまのご病状に対して「適応障害なのでは?」と異議を唱える専門家も多い。
「適応障害とPTSDは、反応の出方が異なります。適応障害は、環境の変化に適応することができずに、抑うつ状態や不安障害が起きる。一方、PTSDは“トラウマ”が原因となり、そのことがフラッシュバックします」(伊井医師、以下同)
PTSDは災害などの特定の出来事が原因となるのに対し、複雑性PTSDの原因は1つの出来事ではなく、“あれもこれも……”と複数の記憶が思い出されるという。
「眞子さまは複雑性PTSDと診断されていますが、どの疾患に当てはまるかは明確には決められないことも多く、基本的には直接診断した医師の判断を尊重すべきであると考えます」
回復に必要なのは、時間が経過すること。しかし、
「状況が変わらないまま時間だけが過ぎていくのでは意味がありません。バッシングがない状態で時間が経過することが重要です。
今の眞子さまは“行動を起こせば批判される”というお気持ちから不安症状が出ておられます。そのため、“自分の気持ちに従って行動してもそれほど批判されなかった、大丈夫なんだ”と感じられる経験が必要となります」
そのような経験によって、過去の記憶が“上書き”されていくことが肝心だという。
「もちろん、今後も行動を起こす際に“批判されたらどうしよう”というお気持ちは生まれると思いますが、その気持ちに支配されずに“怖いけれど行動してみよう”と考えて、少しずつ行動範囲が広がることで、徐々に日常生活に支障をきたさなくなります。
結婚や渡米という環境の変化がどのように影響するかはわかりませんが、NYのほうが批判を経験する回数は少ないと考えられるため、日本に滞在され続けるよりは快方へ向かう可能性が高いのではないでしょうか」
眞子さまをここまで追い込んでしまった原因を追及するよりも、一刻も早くご体調の回復を祈りたい。