《この度、Knights of the Zodiacに主演させていただくことになりました》
9月22日、自身のインスタグラムを更新した俳優の新田真剣佑。彼が主演を務めるのは、日本でも多くの人が知るあの作品だ。
「車田正美氏原作の人気漫画『聖闘士星矢』の実写版です。撮影は海外で行われましたが、真剣佑さんはクランクアップ後すぐの9月25日に帰国。8月に新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなった父・千葉真一さんの四十九日法要に間に合うよう手を尽くしたようですが“コロナ隔離期間”の関係で参列はできませんでした」(スポーツ紙記者)
千葉さん(本名・前田禎穂さん)の法要が行われたのは10月8日のこと。2週間の隔離が必要だったため、あと一歩のところで参列が叶わなかった。さらに1週間がたち、ようやく父を弔うことができたのかと思いきや……。
「真剣佑さんは、いまだに千葉さんの遺骨に手を合わせられていないんですよ。前田家の長男は彼ですから、本当は四十九日までになんとかしてあげたかったんですが……」(千葉さんと親交のあった映画関係者)
法要に参列できなかったことはさておき、遺骨に対面すらできていないというのは、いったいどういうことか。
真剣佑に(遺骨を)渡したら“戻ってこなくなる”
「四十九日に間に合わない真剣佑さんのため、10月3日に関係者が千葉さんの遺骨を一時的に預かり、彼のもとに届けるかたちで対面させてあげる予定だったんです。遺骨を持っている姉の真瀬樹里さんも了承していたんですが、直前になって“やっぱり法要の後にしてほしい”“そもそも(真剣佑が)会いに来るべきだと思う”と言いだして……。結局、一度も手を合わせられないまま四十九日を迎えました」(同・映画関係者)
父と子の対面が叶わぬことに周囲は悲しみと疑問を抱きつつも、しぶしぶ受け入れることに。しかし、四十九日を終えても対応は変わらなかった。
「法要後、関係者が遺骨を預かろうとしたら、真瀬さんが“ちょっと待って”と。理由を聞くと“真剣佑に渡したら、戻ってこなくなるかも”と話したそうで……。長女とはいえ、彼女は前妻の野際陽子さんの家の人です。真剣佑さんの手に遺骨が渡ることに、何か不都合でもあるのでしょうか」(同・映画関係者)
頑なに遺骨を手放さない様子だが、千葉さんが息を引き取ったとき、真っ先に駆けつけたのは次男の眞栄田郷敦とその母の2人だった。
「真瀬さんは“稽古があるから”と言って遅れてきたそうです。翌日の火葬にも、仕事を理由に参列しませんでした。ここ数年は、千葉さんと食事に行くこともほとんどなかったし、交流は少なかったんじゃないかな。長男の真剣佑さんが不在だったこともあって、一時的に遺骨を預かってもらうことには周囲も納得していたんですが、それを渡さないことには前田家の方々も困惑していますよ」(千葉さんの知人)
真瀬の母である野際さんは'17年に肺腺がんのため亡くなっている。千葉さんとの離婚を発表したのは'94年のことだった。
「お互い憎しみ合ってけんか別れしたわけではありませんが、お金に関してルーズな千葉さんの性格にはかなり苦労したようで、離婚後はほぼ絶縁状態だったと聞きます。樹里さんは野際家に入りましたから、それにともなってお父さんとは疎遠になっていたみたい」(同・千葉さんの知人)
真剣佑の困惑
親交が深かったとはいえない様子。一方、真剣佑については、週刊女性が行った生前最後のインタビューで千葉さん本人がこのように語っていた。
《手前味噌ですけど、日本であんなに動ける役者はいないと思った。(中略)今の真剣佑の動きにはついていけない。初めて、『俺を越えたな』と思える役者が出てきた》
同じ俳優として、惜しみない賛辞を送る千葉さん。その表情はどこか悔しそうでありながらも、父としてのうれしさにあふれていた。
インタビューの直後、まさかこの世を去ることになるとは誰も考えられなかった。偉大な父を失った真剣佑は、自身のインスタグラムに英文で以下のように綴っていた。
《私がどこにいても、あなたはいつも私の心の中にいる。お父さんのことを、本当に愛しています》
どれだけ離れようと、深く心がつながっている父と息子。そんな2人の対面について、真瀬の中では何か引っかかっていることがあるのだろうか。所属事務所に話を聞くと、本人がこのように答えた。
「父の遺骨を預けるのを10月8日の法要後に延期しましたのは、私のスケジュールの都合で、弟(真剣佑さん)に直接預けられるタイミングがとれなかったことが原因です」
真瀬は真剣佑に遺骨を直接渡したいと考えており、その予定がうまく組めなかったのだという。そのうえで、彼がいまだに遺骨に会えていない現在の状況を認めた。
「事実として、現時点では弟は父の遺骨に対面できないでおります。もちろん、四十九日法要の後、私から弟に対し、“(父の遺骨のある)私の自宅まで(父に)会いに来ませんか。都合がつかないようでしたら、スケジュールをすり合わせて百箇日法要を営むこととし、その法要の席で会うのはいかがでしょうか。それも難しければ、私が父を連れてそちらに赴きます”と提案いたしました。現在、弟からのお返事を待っているところです」
あくまでも自身の手で、弟と父の対面を叶えてあげたいと考えている様子。
「私にとってはもちろんのこと、弟にとっても大切な父ですから、弟にも父に会っていただきたいと思っております。そのために、私はできる限りの努力をしておりますし、弟も同様にできる限りの努力をされていると思います。私たち遺族は、父を供養するとともに、平穏で安らかな日々を送ることを心から願っております」
さまざまな事情があるようだが、対面が先延ばしにされ続け、いまだに果たされていないことは確かだった。帰国後も法要に参加できず、遺骨にも会えていない今の状況を、真剣佑本人はどう考えているのだろうか。
「真剣佑さん自身、遺骨に会えていない状況に困惑しているようです。納骨の話も、このままでは先が見えません……」(前出・千葉さんの知人)
世界的アクションスターの父と同様、海を越えて活躍する息子。2人が穏やかな再会を果たすのは、いったいいつになるのか。