『世界の果てまでイッテQ!』に出演している宮川大輔とデヴィ夫人

 10月17日放送の『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)は2時間スペシャルが放送された。番組では、宮川大輔(49)が奈良県の鴨都波神社で行われている祭礼行事「ススキ提灯献灯行事」に参加する「宮川大輔のニッポンお祭り道中 in奈良県」と、デヴィ夫人(81)による熊の鮭キャッチを見るために北海道を訪れる「デヴィ夫人の死ぬまでにやりたい10のこと in 北海道」が放送されたのだが、そこでの「矛盾発言」が、物議をかもしている。

世界の果てまでイッテQ!』矛盾発言?

当記事は「日刊大衆」(運営:双葉社)の提供記事です

まず、宮川のパートでは、肩や額に乗せるには“半年から1年かかる”とされる巨大なススキ提灯の演舞に挑んだんですが、宮川はいきなり肩乗せに成功。

 本職に“初めて見た”と言わしめるくらいセンスが良かったんですが、投げられた提灯を受け止め、そのまま回転させるという大技“大車輪”の練習中に、宮川はこの企画に関しての思い入れの強さを見せたんです」(女性誌記者)

 このお祭り企画は『イッテQ』のカレンダー撮影も兼ねていたのだが、宮川は「一枚の写真だけ。たぶん、おデコのやつ使われると思う。でもそうじゃなくて、本当のこと伝えなきゃアカンでしょ。やってみますよ

 と、真剣な表情で語ったのだ。

 この発言直後に「病院近いでしょ」とオチをつけてはいたものの、宮川の男気は視聴者にも伝わったことだろう。その後、本番での演舞は成功し、宮川のパート感動的に終わったものの、次のデヴィ夫人&出川哲朗のパートでは、この宮川の「本当のこと伝えなきゃアカンでしょ」発言と矛盾するシーンが流れてしまった。

デヴィ夫人と出川哲朗(57)が、知床の秘湯『岩尾別温泉』を訪れたんですが、この天然の温泉の温度がかなり熱めの44度だったことから、スタッフが“熱湯風呂”を提案。すると、出川とデヴィ夫人が'13年放送のハンガリーでの熱湯風呂の思い出話をしたんですが、その内容が“ヤラセ”の暴露になってしまったんですよ」(前同)

 デヴィ夫人が、その際の“熱湯風呂”について「あれはウソだったわけよ」「演技でアチチチってやりなさいって……」「冷たかったのよ。それを熱い熱いアチチチチって」「演技だった」と、当時のウラ話を披露。その間、出川は必死で何度も「変なこと言うの止めなさい!」「黙れ!」を連呼する事態となった。

 しかも、今回の知床での熱湯風呂についても「いままでの全部ウソだった」ともう1度夫人が発言し、「やめろ!」と出川が止める事態となった。

しまいには、知床の熱湯風呂に落とされた出川が、本当に真っ赤になり“ゆでダコ”になるくらい熱かったことについて“今のは本当に熱かったのね”としたところ“今のとかいうな! いい加減にしろババア!”と出川が大暴言を吐いていました(笑)」(制作会社関係者)

暴露で矛盾が露呈

 宮川の「本当のこと伝えなきゃアカンでしょ」発言と矛盾する「いままでの全部ウソだった」という暴露だが、別な目線で見れば、ある意味で誠実と言えるかもしれない。

夫人のパートではお湯をぬるくして、“熱々のお芝居ができるのか?”という変化球の企画に調整していましたからね。今後、『イッテQ』では従来どおりの熱湯風呂はやらない、という決別宣言かもしれませんね。『イッテQ』の歴史を考えると、宮川の真摯な発言も、出川の焦りも、無理はないでしょうね……」(制作会社関係者)

 コロナ禍前はタイトル通り「世界の果てまで」冒険をしていた『イッテQ』で、宮川は世界各国のお祭りや行事を紹介していたが、'18年11月発売の『週刊文春』(文藝春秋)で、同コーナーでヤラセ疑惑が報じられた。

『週刊文春』は、放送されたラオスの橋祭りやタイのカリフラワー祭りが、実際には存在せず、番組サイドが作ったものだった、と指摘。日本テレビは報道を否定したものの、お祭り企画は休止。2019年7月、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会が、放送倫理違反があったとして、“クロ判定”を出しています」(前同)

 現在まで『イッテQ』は続いているものの、本来、「ヤラセ」は番組が打ち切られてもおかしくない重大問題だ。実際、ヤラセが原因で打ち切りとなった番組は珍しい話ではない。

「たとえば、“矛盾”をテ-マに“絶対○○なもの”同士の対決を紹介した11年に放送された『ほこ×たて』(フジテレビ系)は、'13年に『スナイパー軍団 vsラジコン軍団』を放送したところ、“放送された対決は編集によって捏造されたもの”と、出演者のラジコン操者が暴露。

 それに付随して、過去に猿とラジコンを対決させた際に“首を釣り糸で繋いで引っ張ることで、ラジコンカーを追いかけているように見せる”という細工をしていたことも改めて掘り起こされ、番組は打ち切られました。フジテレビの亀山千広社長は“撮影前から勝敗が決まっていたわけではないので『ヤラセ』には当たらない”としていましたが、世間は“どう見てもヤラセだろ”と冷ややかでしたね」(専門誌記者)

ヤラセで打ち切りも……

 また、結果的に今年特番で復活したものの、『イッテQ』のように世界中の出来事を紹介する番組『クレイジージャーニー』(TBS系)も、'19年8月14日放送回で「ロケ前に準備していた生物をあたかもその場で発見したかのように放送していた」「6種類中4種類は事前に準備してあった」「過去に放送された10回の同様の企画も、全37種類中11種類は仕込みだった」と発覚し、打ち切りとなった。こちらは当時、公式サイトがヤラセを認めたうえで謝罪文を掲載していた。

「『イッテQ』の祭りでっちあげ事件は、宮川にとっては自分のコーナーでの出来事で、出川も当時、日本瓦斯のCM発表会見のイベント後に“スタッフも大輔も面白いモノを作りたいという気持ちで頑張っています。色んなグループがあるが、大輔のチームも純粋に面白いモノを作りたいという気持ちだけでやっているんです”とフォローしたうえで、自身も過去のロケを振り返り、

 “コーディネートさんから温泉が熱湯だと言われたんですけど、結構ぬるい温泉とかもあるんですよ。それは頑張ってやらなければいけないので、そういうことも現地に行ったらあるんです”

 としていました。それだけに、熱湯風呂についての思い入れは強いんのでしょう」(前出の専門誌記者)

 ちなみに、今年4月16日の『週刊女性PRIME』によると、出川は騒動当時『イッテQ』出演者で初めてこの件について記者の質問に答えた「男気対応」をした人物としても知られている。

「今回の熱湯風呂の一件しても、今後はぬるい風呂を無理やり熱がったりはせず、“リアルガチ”で真実を伝えていくという意思表示なのかもしれません。テレビである以上、ヤラセとまではいかずともオーバーにやるのは芸人のお約束ですが、それを止めるということに賛否両論あるとは思いますが、出川が今後見せるリアクション芸がどうなるのか、気になるところです」(前同)

『イッテQ』とリアクション芸人たちの未来はどうなるのかーー?