関ジャニ∞

「ハロウィンだから電車に人が多くいると思った」

 10月31日午後8時ごろ、東京・調布市を走る京王線車内で多数の乗客を切りつけ、火をつけた男が殺人未遂の疑いで現行犯逮捕された。逮捕されたのは職業不詳の24歳、服部恭太容疑者。調べに対して「大量殺人をしようとした」「死刑になりたかった」とも供述しているという。

「事件に遭遇した乗客が撮影した動画には、車内の椅子に足を組んで座って右手に刃物を持ち、左手でタバコを燻らせる服部容疑者の姿がありました。紫色のスーツに緑色のシャツ、黒っぽいコートを着た容疑者。新たな供述として“ジョーカーに憧れた”とも話していることから、その“コスプレ”をしていたものと思われます」(全国紙記者)

 この後に駆けつけた警察官に抵抗することなく逮捕された服部容疑者。彼が“憧れたジョーカー”とは、アメコミ(アメリカン・コミックス)のヒーロー『バットマン』に登場する難敵・ジョーカーのことだ。

 登場キャラクターの中でも人気が高く、映画でもたびたび実写化されてはジャック・ニコルソンら名優が演じてきたジョーカー。2019年にはホアキン・フェニックス主演の『JOKER』として、大道芸人だった主人公が“ジョーカー”に変貌するまでの様を描いて大ヒット映画となった。

 映画ライターは「この映画からも影響を受けたのでは?」と解説する。

「奇しくも、主人公が最初に犯した殺人が地下鉄なんです。車内でトラブルに見舞われて発作的に拳銃で3人を射殺してしまい、そこから“怪物”への扉を開いていきます。そして終盤では、彼に先導された暴徒が火をつけて街は炎に包まれ、その中を恍惚の表情を浮かべて踊るジョーカーは映画を象徴するカットにもなりました。

 “小田急の事件を参考にした”とも話しているそうですが、服部容疑者はこの映画も見ていた可能性が高いでしょう」

 8月に起きた小田急電鉄車内で起きた無差別刺傷事件と同様に、電車内という逃げ場のない密室で、身勝手で卑劣な犯行に及んだ服部容疑者。現在も警視庁による取り調べが行われているのだが、間も無く思わぬ“煽り”を受けた者もいた。

メンバーがジョーカーに変装

 ジャニーズグループの『関ジャニ∞』だ。実は同日に彼らがインスタグラムに投稿したのが、5人がジョーカーを彷彿させる“ピエロ”に変装したハロウィン写真だったのだ。どうやら、10月25日に放送されたフジテレビ系のレギュラー番組『関ジャニ∞クロニクル』が関係しているようで。

「ジョーカー」風の格好で犯行に及んだ服部恭太容疑者(ツイッターより)

「“他のメンバーを驚かせる”というドッキリ企画ですが、ピエロの格好で待機したメンバーが一向に来る気配がないターゲットをいつまで待てるのか、という逆ドッキリでした。その時に全員が着ていた衣装というのが、緑色のカツラとシャツに赤いジャケットで、“ジョーカー”風のメイクを施したものでした。

 仮に放送が1週ズレていたら、もしかしたら変更もありえたかもしれません。おそらくは、ジャニーズが被害者と事件に遭遇した乗客に配慮したのでしょう。事件後に間も無く、メンバーのハロウィン写真がインスタから削除されたのです」(情報番組ディレクター)

 メンバーのハロウィンコスを楽しんでいたファンにとっては残念ではあるが、この素早い対応と気遣いはさすが関ジャニといったところか。

「他にも仮面ライダー俳優の桐山漣も紫色のスーツを纏ったジョーカーを披露していましたが、こちらも削除しています。思い思いの変装を楽しむのが慣例となりつつあるハロウィンナイトですが、いつもとは違う自分になる“非日常”が、気持ちを昂らせてトラブルを起こすことはままあります。

 犯行後はタバコを吸っていたという服部容疑者ですが、我に返ったのかその手はガタガタと震えていたと言います。自分は“ジョーカー”であると思い込ませたことで、大胆な犯行に及んだのでしょうか」(前出・情報番組ディレクター)

 いずれにしても、自らが起こした凶悪犯罪であることは消えない。