《人の前で歌を歌うことの喜びをまたファンの皆さんに与えてもらいました》
11月2日に『ReSTART』と銘打たれたソロコンサートを終え、心境をそう語ったのは“マッチ”こと近藤真彦。今年4月、ジャニーズ事務所からの電撃退所&独立を発表して以来初となるコンサートに、復活を待ち望んでいたファンは大いに沸いた。
「今回は、『たのきんトリオ』で一緒だった大親友“ヨッちゃん”こと野村義男さんもギタリストとして参加してくれて。バックバンドメンバーも、これまでマッチと一緒にステージを作ってきた歴代のメンバーでした。たくさんの仲間に囲まれて時折、涙目になりながら必死に歌うマッチに、見てる私たちも、もらい泣きしちゃって。こんな素晴らしいコンサートがまた見られるなんて、ジャニーズを辞めたときは考えられなかったので……」(観客の女性)
V6の解散ライブと日程が被って
デビュー以来、40年以上所属したジャニーズを離れることになった原因は言うまでもない。コロナ禍の最中にスッパ抜かれた25歳下の女性との“5年不倫”だ。
「ここ最近、ジャニーズは所属タレントの不祥事には厳しい態度で臨むようになっていた。だから、所属タレント最年長で“ジャニーズの長男”を自認するマッチの不貞行為を見逃すことはできなかったんです。後輩たちに示しがつかなくなってしまいますからね」(スポーツ紙記者)
結果、科されたのは“無期限謹慎処分”という重い処分。だが、マッチはその処分が解ける前に“ジャニーズを去る”という決断を下した。
「会見を開くこともせず、ファンにも後輩たちにも謝罪や説明がないまま事務所を去ったことに、“無責任だ”と非難する声も大きかったんです」(レコード会社関係者)
少年隊・東山紀之は、自身がキャスターを務める情報番組で「すごく薄っぺらく感じる」とまで言い切った。
「でもね、いい悪いは別にして、それがマッチなりの美学だったんです。自分がパッと消えることで“事務所にも後輩たちにもこれ以上迷惑をかけることがないように”というね。批判も苦情も全部ひとりで受け止める覚悟だったんじゃないかな」(同・レコード会社関係者)
今回の復活コンサートにも、ジャニーズの後輩たちへの気遣いが込められていたという。
「当日は昼夜の2公演、というスケジュールでしたが、実は、もともとは前日の11月1日と2日とで1ステージずつ、2日間にわたって公演する予定だったんです。ところが11月1日は、別の場所で『V6』の解散ラストライブが開催される日だった。“後輩の大切な日と重なったんじゃ申し訳ないから”とマッチが引いたんです」(同・レコード会社関係者)
関係者席に座った妻の想い
そんなマッチの“男気”を見届けようと、客席にはジャニーズ時代の元後輩たちが詰めかけた。
「光GENJIの大沢樹生さんに忍者の正木慎也さん、それに少年隊の植草克秀さんの姿も。植草さんは自分のディナーショーツアーの真っ最中で、当日は福岡への移動日だったんですが“どうしても見たい”と駆けつけたって。錦織一清さんは来られなかったんですが、大きな祝い花を届けてくれました」(舞台製作会社関係者)
満員状態の客席。だが、ステージがいちばんよく見える正面の2席が並んで、ぽっかりと空いていた。
「あの2席はね、亡くなられたジャニー喜多川さん、そしてメリー喜多川さんのための席だったんです。自分をトップアイドルにしてくれた大恩人ふたりに“俺のリスタートを見届けてほしいんだ”とマッチからのお願いでそうしたんだそうです。共演したヨッちゃんは、終わった後の楽屋で“あの席にメリーさんがいるのがはっきり見えたんだよ!”って興奮していましたよ」(マッチの知人)
そしてもうひとり、客席からひっそりとステージを見守っていた女性の姿が─。
「マッチの奥さんです。目立たないように関係者席の端にいて、じっとステージで歌う夫を見ていましたよ。隣には中学生の息子さんもいて拍手を送っていてね。騒動直後は“離婚危機”なんて書かれたりして、妻として思うところもあったんだろうけれど、やっぱり“支えていこう”って決めたんだそう。強い人だよね。マッチも奥さんに感謝して、夫婦の絆はさらに深まったのでは」(同・知人)
家族にとっても、リスタートだったのかもしれない。