「私もあの男に10回近くストーカーまがいのことをされていたので、警察に相談しようと思っていたんです。本当に気色悪い……」
不快な表情を浮かべるのは、福岡市内に住む50代の主婦。
11月3日、福岡県警中央署は、同市に住む清掃業アルバイトの平安彦容疑者(69)をストーカー規制法違反の疑いで逮捕した。10月30日の夜9時30分ごろ、容疑者は好意を寄せていたA子さん(37)が経営する飲食店に現れて……。
ゴキブリ死骸50匹バラまき!
「閉店後の店先に、ゴキブリの死骸約50匹をバラまきました。翌朝、A子さんが死骸を見つけ、被害を届け出ました」(地方紙社会部記者)
A子さんは怪しいと思った平容疑者を問いただしたところ、犯行を認めたという。
「A子さんは“もう電話してこないで!”と今後の連絡を拒否。にもかかわらず、容疑者はその日の午後、A子さんの携帯電話に数分の間に5回も電話をかけています」(同・地方紙社会部記者)
警察の取り調べに、容疑者は、
「好きだったA子さんに急に冷たくされたため、腹が立ってやってしまった」
と容疑を認めているが、反省や謝罪のような言葉はまだ出ていないという。前出の地元紙社会部記者はこう続ける。
「容疑者は2年前、趣味の海釣りでA子さんと知り合っています。今年6月にA子さんが容疑者の自宅近くに店を出したことから、容疑者がしばしばその店に通うように。ですが、30歳以上も年が離れているので、交際までには至っていません」
振り向いてもらえなかったことが悔しくて犯行に及んだのだろうが、ゴキブリ50匹とは……ゾッとする話だ。さらにより寒気のする情報も。
「一部では“バラまいたゴキブリは容疑者が飼育しているハムスターのエサ”と報じられていますが、それは市販のものではないと。容疑者は“粘着性の捕獲器で捕まえたゴキブリだ”と供述しています」(捜査関係者)
いったい、平容疑者とはいかなる人物なのか─。
東シナ海や尖閣諸島近辺で底引き網漁をする船乗りだったという容疑者。だが、およそ20年前に水産会社が底引網漁の業務を閉鎖。その後も借り上げ社宅に住み続けていたが4、5年前に取り壊しに。現在、容疑者が住んでいる2DKで家賃5万円のマンションに引っ越してきた。
「最近まで奥さんと2人で住んでいましたよ。長男と長女もいたようですが、とっくに独立されたようです。酒グセがとにかく悪くて、奥さんに暴力を振るっていたみたいよ。近所に怒鳴り声も響いていたし、警察を呼んだことも何回かあったね」(近所の住民)
挨拶が気持ち悪かった
昨年、容疑者のDVに耐えかねた妻が自宅を出ていったという。すると、単身になってよほど寂しかったのだろうか、冒頭の主婦によると、
「容疑者は会うと挨拶してくれるのですが、“おっはよぉ~”みたいな甲高い裏声で言ってきて……。とにかくキモイ感じなんです。私だけではなく、近くにある飲食店や公園で見かけた女性に声をかけているという噂も聞いたことがありますよ」
大人になりきれない“初老ストーカー”の子どもじみた悪行。凶悪な犯罪とはいえないが、被害者A子さんの心情を察すると、決して許される行為ではない─。