“お笑い界一の不仲コンビ”として知られていたベテラン漫才コンビのおぼん・こぼんが『水曜日のダウンタウン』(TBS系)の企画で電撃和解に至ってから1か月――。大きな話題になったベテラン漫才コンビの仲直りは、さまざまな波紋を広げているようだ。
まず、爆笑問題の太田光(56)は、おぼん・こぼんの和解に怒りを示している。10月13日放送のラジオ番組『爆笑問題カーボーイ』(TBSラジオ)では「仲悪いから面白かった」と毒づく場面もあった。
太田「何がおぼん・こぼん仲直りだよ、バカ野郎!」
以前からおぼん・こぼんの不仲をネタにしてきた太田は「何がおぼん・こぼん仲直りだよ、バカ野郎! 仲直りしてどうするんだよ、仲が悪いから面白かったんじゃねーかよ!」と言い放ち、相方の田中裕二(56)は「いいじゃないかよ、それはそれで面白かったけど、今度は仲直りがネタになる」とフォロー。
太田は「今、東洋館満杯らしいよ。すごいよ影響力はやっぱりな」と感心した様子だったが、再び「何を今さら仲直りしてんじゃねえよ。意地の張り合いやってただけでさ。“日本中が感動した”って。ふざけんじゃないよ。こっちは(不仲で)ネタ作ってるのにさ」とボヤいた。
「太田さんは以前からおぼん・こぼんの不仲に注目して漫才のネタにしていましたからね。今後ネタにできなくなるということでおぼん・こぼんの仲直りに毒づいたのでしょう。
それにお笑いコンビは仲が悪いのも芸の1つ。最近はコンビ仲がいい芸人が多いですが、少し前までプライベートでも仲がいいコンビはそれほど多くはなかった。それまでおぼん・こぼんも不仲でしたが、しっかりと舞台に立って漫才をやっていた。芸人というのはそんなものですからね」(お笑いプロ関係者)
お笑いコンビ・ナイツの塙宣之(43)と土屋伸之(43)もおぼん・こぼんの不仲をネタにしていた。
2019年2月放送の『水曜日のダウンタウン』では、そのナイツの仕切りでおぼん(72)が仕掛け人となってこぼん(72)に解散ドッキリを行なったところ、本当に解散する寸前までいってしまった。
同年9月放送の同番組でも、2人に催眠術をかけて仲直りさせる企画が放送され、そしてついに10月6日放送の『水曜日のダウンタウン』でおぼん・こぼんは和解に至った。
「実は、最初の解散ドッキリがきっかけとなり、おぼん・こぼんの関係に完全に亀裂が入ってしまったといいます。ナイツも当初、ドッキリを仕掛ける相手を知らなかったそうですからね。現場でおぼん・こぼんに解散ドッキリを仕掛けると聞かされ、“マジで勘弁してください、大ごとになりますよ”と本気で反対するほどだった。
そして、実際にドッキリをやったら大事態に発展。最初のドッキリのあと、番組スタッフとナイツでおしぼりを投げつけたこぼんさんに謝罪しに行ったそうです。さらに完全に仲違いした2人をくっつけるという企画まで放送し、太田さんがブチギレたというわけなんです」(前出のお笑いプロ関係者)
番組効果で満員も、弊害が
『水曜日のダウンタウン』効果で、おぼん・こぼんが舞台に立つ「浅草フランス座演芸場東洋館」は満員だというが、
「それは喜ばしいことなのですが弊害も出てきているんです。今、東洋館に来てくれるのは『水曜日のダウンタウン』を見て“仲がいいおぼん・こぼんが見たい”となった人がほとんど。ただ、毎日おぼん・こぼんが東洋館に立っているわけではなく、おぼん・こぼんの出演がない日は全然、満員ではないんです。
また、おぼん・こぼんがトリを飾る際には、その前の出番の芸人が“僕はもう下がったほうがいいですよね”と冗談交じりに言うこともあるんですが、これに対し客席から本気で“もういいから下がれ!”と心無い声が飛び、劇場が凍りつくこともありましたね」(前同)
今、東洋館には「おぼん・こぼん旋風」が吹いているとも言えそうだが、舞台に立つ芸人にも変化が出てきているという。
「かつて『ボキャブラ天国』(フジテレビ系)で替え歌を披露していた金谷ヒデユキさん(56)は“おぼん・こぼんブーム”に乗ろうと、ツイッターにおぼん・こぼんと写った写真をアップしたり、ブログや音声配信サービス・RadioTalkでおぼん・こぼんについてたびたび言及するなど、芸人内にも“変な動き”が出てきています」(前出のお笑いプロ関係者)
おぼん・こぼんの2人はそれまで一緒の店で酒を飲むことすら避けていたが、和解後は同じ卓を囲むことはないものの、同じ店で飲むまで関係は改善しているという。
「しかし、芸人の中には“それが本当に面白いか!?”という声もある。おぼん・こぼんはここにきて大ブレイクしている。コンビで雑誌の表紙を飾るほどですからね。ただ、2人の“仲直りバブル”はそれほど長くは続かないでしょう。もうすぐバブルは弾けるはず。“そのあと2人がどうするんだ?”という話も出てきていますよ」(前同)
10年あまりの不仲を乗り越えて和解したおぼん・こぼん、は今後どのような展開を見せるのだろうか。