伝説のコミック『北斗の拳』が原作のミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』が12月8日、いよいよ開幕! 主演は、世界的ダンサーで俳優としても大活躍中の大貫勇輔(33)。鍛え上げられた身体のセクシーショットとケンシロウ役にかける熱い思いを、たっぷりお届け!
ケンシロウとの共通点
累計発行部数1億部超えの伝説的コミック『北斗の拳』のオリジナルミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』で主人公・ケンシロウを演じる大貫勇輔。10月初旬に意気込みを直撃すると、
「最初は、“え、『北斗の拳』をミュージカル化?”というのと、“僕がケンシロウ?”という、驚きの連続でした」
と語り始めた。
「たくさんの方から愛されている名作なので、不安も大きかったです。でもビジュアル撮影を終えて、素晴らしい台本と楽曲ができあがっていく中で、“これはすごいことになる”と、どんどん思えてきて。“僕らが頑張れば絶対にいいものができる!”と、今はとにかく楽しみな気持ちでいっぱいです」
原作のマンガやアニメはリアルタイムではなかったが、出演が決まってから原作を2回熟読したという。
「1回目は印象的なセリフや敵のやられ方に目が行ったんですが、2回目に読んだとき、愛がテーマで、ケンシロウの成長の物語なんだと強く感じて。
弱きもののため、愛する人を救うため、死んでいった仲間たちの思いを胸にケンシロウは宿敵・ラオウに挑みますが、優しい心があったからこそラオウを超えることができたんじゃないかなと」
ケンシロウと自分自身との共通点を聞くと、
「寡黙なケンシロウに対して、僕はおしゃべり大好きなんですが(笑)。ただ、僕がずっとダンスを続けてきた根底に、言葉にならない自分の中に渦巻く感情を、踊ることで解放できるという理由があったんです。そして今作のケンシロウも、言葉にならない叫びを踊りで表現する。そこに、僕がケンシロウを演じる意味があるなと思って。今までの人生を活かせる役になりそうだなと感じています」
今作のために空手を始めました
そしてケンシロウといえば、強靭な肉体も重要なポイント。身体づくりでは、どんなことをしたのだろうか?
「出演が決まって、まずは自重トレーニング(※自分の体重を負荷にして行う筋トレ)をして。その後、週2回パーソナルのジムに通って、増量もしました。7か月で筋肉だけで2・5Kg、胸囲も10cm増えて、どんどん合う服がなくなっていきましたね(笑)。増量期は、1回の食事でご飯を1合くらい食べて、1日3000キロカロリー前後をとるという生活。
ただ、仕事の関係で身体を絞らないといけない時期もあって。そのときは、朝はご飯と納豆とみそ汁などの和食、合間はおにぎりとプロテイン、夜はささ身、みたいな食生活。仕事に合わせて、自分の身体をコントロールしながらやっていました」
また、殺陣やアクションシーンも見どころのひとつ。
「今作のために空手を始めました。身体の使い方がダンスと格闘技では全然違うということに気づくことができて、とても役立っています。ダンサーがアクションをすると、どうしても踊ってしまいがちなんですが、僕はなるべくそれをなくしたくて。アクションをするように踊る、踊るようにアクションをする、その境目を大切に動いていきたいと思ってます」
コロナ禍で先が見えない今の状況に、「今作はとてもリンクしていると思う」と語る大貫。
「今、会いたい人に会えなかったり、いろいろツラい状況だけど、思い合うことで支え合っているというところもあるじゃないですか。人と人の思いがつながっていると実感したときに、温かい気持ちになれたりもするし。それが今作のテーマにも入っているんですよね。誰にとっても心のどこかに触れるようなメッセージが必ずある作品だと思うので、ぜひ楽しんでいただけたらうれしいです」
●プライベートでハマっていることは?
「お酒が好きで、それが高じてワインエキスパートの試験に挑戦。1次試験は、ものすごく厚い辞書のような本で世界のワインについて勉強して、受かりました。2次はテイスティングなので、ひたすら飲んで勉強しています。“ちょっとやってみようかな”くらいの気持ちで始めたら、すごく大変でヒイヒイ言ってたんですけど(笑)、今は楽しくやってます」
●好きなセリフは?
「ラオウが最後、天に召されるときに言う“我が生涯に一片の悔いなし”。僕も人生の最後にそう言いたいなと思うくらい好きです。あと、お客さんの反応が楽しみなのが“ひでぶ”や“あべし”。僕自身、台本にあるから言うとわかっているのに、それでも“言ったー!”という感動があったので、きっと“来るぞ来るぞ、来たー!”ってなるんじゃないかな(笑)」
■2021年12月8日(水)〜29日(水)東京・日生劇場
■2022年1月8日(土)、9日(日)大阪・梅田芸術劇場メインホール
■2022年1月15日(土)、16日(日)名古屋・愛知県芸術劇場 大ホール
■2022年秋 中国ツアー公演