『笑点』を降板した林家三平

 人気ジャニーズ、関ジャニ∞が表紙を飾るテレビ誌が書店に並ぶ年末。同グループメンバーらが巻頭グラビアを飾り、紅白歌合戦の特集が組まれている。テレビ誌ライターによれば、年末年始特大号は通常号より売り上げが伸びるという。ジャニーズファンが買い求める、という側面も見逃せない。

重大発表の告知前に“写真掲載”

 さて、話題は変わって落語家の林家三平(51)が年内で日本テレビ系演芸番組『笑点』を卒業するというニュース。12月12日の放送で、来週重大発表があると予告され、その通り、19日の放送で三平の年内いっぱいでの卒業が明らかになった。

 そのヒントが、何とテレビ誌にダダ漏れだったという。

 元日午後3時から5時まで放送されるのは、『笑点 お正月だよ!大喜利まつり(仮)』。年明け恒例のめでたい番組で、女優が笑点メンバーとペアを組んだり、番組対抗大喜利があり、ジャニーズが演芸に挑戦するコーナーもある。

 それを告知する写真が主だったテレビ誌に掲載されていた。発売日はだいたい、12月13日の週。つまり、12日の告知直後から書店に並び始めたのである。

 テレビ誌ライターが舞台裏を明かす。

写真を何点か、日本テレビサイドからいただきました。そこに写っていたのは、司会の春風亭昇太と解答者、それに座布団運びの山田隆夫の7人。林家三平の姿がなかったのです。12日の発表後、勘のいい人がじっくりとこの写真を見れば、ああ三平が正月特番には出ないんだな、降板するんだなという察しがつきます。

 テレビ誌によっては小さい写真で顔が判別できないものはありますが、『ザ・テレビジョン』は比較的大きい写真で、三平がいないのは一目瞭然です。意図して配った写真なのかは分かりませんが、日本テレビの宣伝がやっちまった!っていう感じですね」

『ザ・テレビジョン』に掲載された、林家三平不在の写真

 日頃から、SNSなどで「面白くない」と罵倒され、番組内でも、ベテランの林家木久扇(84)に「三平は面白くない」と名指しされていた三平。

 2016年5月に大喜利の新メンバーと登場したが、鳴かず飛ばずで、5年半で降板となった。

「『笑点』に出ているというだけで、全国各地のイベンターが落語会を組みたがりますが、三平だけは独演会出演へのアプローチは少なく、他の『笑点』メンバーとの抱き合わせが多かったそうです。それもコロナ禍で激減し、本人も改めて落語への取り組みを模索したようです。

『笑点』は基本月2回の収録で、ほかの仕事に悪影響はでないスケジュールなのですが、三平ほどウケないと、出演すること自体が芸人の自分を棄損することになる。マイナスだったわけです。ここで一旦席を外して捲土重来を目指すのはありでしょうね。落語家にとって50代は、芸に向き合うには大切な時期ですからね

 先代の三遊亭円楽も、落語に取り組むために『笑点』を降板したことがあった。その後、復帰はしたが、解答者としてではなく司会者としてだった。三平も、コメントで復帰を目指す、と宣言した。

 本人が希望を叶えるには、かなりの精進が必要だ。

〈取材・文/薮入うらら〉