ビートたけしが『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系)から卒業。上沼恵美子が『上沼恵美子のおしゃべりクッキング』(朝日放送)、坂上忍が『バイキングMORE』(フジテレビ系)を降板。3月で番組が終了することが発表された。
テレビ業界“若返り”の理由
「たけしさんは雑誌の連載で“(日本シリーズの延長により)真夜中スタートになったとき、生放送はかなりしんどかった”と卒業理由を明かしています。坂上さんは動物保護活動に力を入れるためと、本人から卒業や降板を局側に申し出ているのが特徴です」(スポーツ紙記者)
昨年の春には小倉智昭が司会を務めていた『情報プレゼンター とくダネ!』(フジテレビ系)が終了するなど、大物が司会を務めていた長寿番組が次々と姿を消している。
「制作費の削減で、MCに高額ギャラを払えなくなったことが大きいですね。また高齢タレントは価値観がアップデートされておらず、古い考えによる発言で炎上するケースも多い。そのため、大物MCを生放送の情報番組で起用するのが怖いという声も増えています」(制作会社関係者)
芸能レポーターの川内天子さんはコロナ禍でテレビ業界の若返りが進んだと指摘する。
「コロナ禍で若い世代の在宅率が増えるなど、視聴者層が変化したり、芸能人がYouTubeに続々と参入し、自ら情報を発信するなど芸能界を取り巻く環境が一気に変化しました。たけしさんなど大物たちもそういった時代の変化をいち早く感じ、自ら卒業を申し出たのでは」
一方、お笑いシーンを牽引してきたダウンタウンは近年、CM出演が増加するなど、存在感を増している。
「浜田雅功さんは、1時間番組の収録を最短46分で終わらせるなど、とにかく収録に無駄がないことで有名。新型コロナウイルスの感染拡大以降は、換気のため1~2時間に1度スタジオの空気を入れ替えますが、ダウンタウンの番組は収録をストップさせなくていいとスタッフたちから好評です」(放送作家)
『水曜日のダウンタウン』(TBS系)などは若い世代からの支持も高く、スポンサー受けもいいようだ。
話題になるMCの特性とは
「淘汰されてしまう大物と逆風でも強い大物の違いは、テレビ局が重視する13~49歳の視聴者を指す“コア層”から支持されているかどうか。松本人志さんはSNSの使い方もうまいし、『水曜日』の藤井健太郎プロデューサーなど、タッグを組むスタッフを選ぶ目にも長けています」(同・放送作家)
前出の川内さんは、コロナ禍で、テレビ局がよりシビアになったと語る。
「視聴率がとれないと、どんな大物でもリストラされる厳しい時代になりました。日テレ系『スッキリ』で司会を務める加藤浩次さんや『ミヤネ屋』の宮根誠司さんも安定感はありますが、数字がとれなくなり、旬が過ぎたと判断されればバッサリと切られる可能性は十分あるでしょう」
今後はフレッシュなキャスティングが増えそうだ。
「TBS系『THE TIME,』の香川照之さんやフジ系『めざまし8』の谷原章介さんなど、司会業が本業ではない方のMCは新鮮味があり、話題になりやすいですよね」(川内さん)
意外な人物が朝やお昼の顔になる日も近い!?