81歳でお亡くなりになった紀子さまの父・川嶋辰彦さんの家族葬に参列された悠仁さま(’21年11月)

 1月中旬の晴れた日の朝、東京都文京区にある『お茶の水女子大学』の敷地内に、1台の車が入った。後部座席で前を見据えているのは秋篠宮家の長男・悠仁さまだ。

「幼稚園から中学校まで通われたお茶の水女子大附属での学園生活も、あと少しだと思うと感慨深いものがあります。悠仁さまは、中学3年間で大人びた顔つきになられました。身長は紀子さまを追い越され、秋篠宮さまとほとんど変わりません。制服のズボンの丈が短く感じられるのも“成長された証”でしょう」(宮内庁関係者)

受験なしで日本トップの高校へ!?

 車から降り立った悠仁さまは、パンパンに荷物が詰め込まれた黒い通学リュックを背負われて、1人で附属中学校の校舎へ。1本の通りを挟んだその背後には、“未来の天皇”のご進学先として脚光を浴びる『筑波大学附属高校』がそびえ立っていた─。

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「悠仁さまが『お茶の水』の幼稚園に入られたのは、'10年4月のことでした。当時、お茶の水女子大で研究活動に取り組まれていた紀子さまのご縁で、ご入園。女性教員や研究者の子どもを附属校に受け入れる“特別入学制度”の適用第1号となられました」(皇室担当記者、以下同)

 その3年後、悠仁さまは附属小学校へ内部進学される。

「戦後の皇室で、学習院初等科以外に通われるのは初めてのことでした。『お茶の水』は高校から女子校になるため、それまでに男子生徒は別の学校に進学する必要があります。つまり、悠仁さまも中学か高校でお受験されるというサインでもありました」

 しかし、悠仁さまが小学5年生になられた'17年4月、その見立ては覆された。

「お茶の水女子大と筑波大の間で『提携校制度』が設けられました。制度の発足から5年間限定ですが、これを利用すれば学力テストを受けずに、書類審査や面接などによって若干名が両大学の附属校に“交換入学”できます。つまり、必ずしも受験を経験する必要はなくなりました

 このとき初めて“筑附”こと『筑波大学附属』が、悠仁さまの進学先候補に名を連ねた。中学・高校受験に詳しい『三井塾』の三井慎太郎塾長は、同校の特徴についてこう語る。

「中学受験では、早慶の附属校を受ける生徒が併願するレベルです。暗記の勉強だけでは乗り越えられない、地頭のよさが求められる試験で、突破するのは“日本のトップ”を目指すような志が高いお子さんという印象です」

 ハイレベルな学校に試験なしで入学できる制度が新設された背景については、“紀子さまが悠仁さまのために作られた”ともささやかれた。

紀子さまはかねて、悠仁さまを東京大学に進学させたいご意向だという話がありました。東大合格者を例年30人近く輩出する筑附は、もってこいの進学先だ、と。さらに、筑附は『お茶の水』と道路を挟んだ向かい側に位置しているため、所轄の警察も周辺警備に慣れている。立地の面でもアドバンテージがあるので、周囲も安心でした」(前出・宮内庁関係者)

1月中旬に合否発表か

 蓋を開けてみれば、悠仁さまは制度を利用せずに'19年4月にお茶の水附属中学校へご進学。背景には、当時膠着状態だった眞子さんと小室圭さんの結婚問題があったという。

「'18年8月に渡米した小室さんは、留学先であるロースクールの高額な授業料が全額免除されました。その理由として“プリンセス眞子のフィアンセ”をアピールしたからではとの疑惑が浮上していました」(皇室ジャーナリスト)

 小室さんだけでなく秋篠宮家に対する風当たりも、次第に強まった時期だ。

「特別な制度を利用して筑附進学へ踏み切られた場合、“皇室特権を利用した”と猛批判を浴びかねない。悠仁さまを守るためにも、内部進学を選ばれたのでしょう」(同・前)

 小室さん夫妻は昨年10月に結婚。今春、新たな門出を迎えられる悠仁さまのご進学先に再び注目が集まっている。

「筑附のほか、多くの皇族が通われた学習院、秋篠宮さまが客員教授を務める東京農業大学の附属高校などがこれまで進学先として取り沙汰されてきました。しかし、すでに筑附へ進学される方向で話は進んでいるといいます」(秋篠宮家関係者)

“小室圭さん問題”は悠仁さまにも影響が?('19年4月・中学校の入学式で)

 秋篠宮さまは昨年11月のお誕生日会見で、悠仁さまの近況についてこう述べられた。

「1年前と比べると机に向かっている時間が格段に長くなっているんですね」

 その勉強が、筆記試験の結果が重視される一般入試に向けられたものか、内申点が重視される提携校制度に向けられたものかは定かではない。

 筑附の一般入試は2月13日。提携校制度の入試時期について同校のホームページに記載はないが、

「これまでは例年1月中旬に、提携校制度の利用者は合否が判明していたと思います」(お茶の水女子中OG)

 ともすれば、悠仁さまのご進学先は、すでに決まっていても不思議ではない。

「なぜ?」「どうして?」を繰り返される

「ご進学先が正式に発表されるのは、一般入試の合格発表後になるのではないでしょうか。入学されるまでの過程を、必ずしもつまびらかにする必要はありません」(前出・秋篠宮家関係者)

 一方、近現代の皇室制度に詳しい静岡福祉大学の小田部雄次名誉教授は、懸念を示す。

「“李下に冠を正さず”という言葉があるように、流言や噂を生み出しかねない言動は、できるだけ避けるのが賢明でしょう。提携校制度を利用されたのであれば当然、明らかにすべきだと思います。提携校制度で進学できる生徒には、一定の推薦基準があるはずです。

 どうして悠仁さまが制度を利用できたのか、皇族であるという理由以外にあれば、それも公開すべきです。悠仁さまのご進学に対して、小室さんの留学時にささやかれた“皇室利用の疑惑”と同じように捉えてしまう国民がいるのも無理はありません

 とある宮内庁OBも、複雑な思いを吐露する。

「生まれつき特別な皇室の方々が“特権利用”と批判されることに多少の違和感はあります。ただ、小室さん夫妻の結婚問題によって、皇室が身近になりすぎてしまった。だからといって悠仁さまのご進学を巡っての経緯が、“皇室利用”の文脈で語られるのは残念なことです」

結婚会見に臨む小室眞子さんと小室圭さん(2021年10月26日)

 本格的な受験シーズンよりひと足早く、秋篠宮家には緊迫感が立ち込めていることだろう。しかし、全国の受験生に泣いても笑っても春が訪れるように、悠仁さまも3か月後には高校生になられる。

「筑附の授業は、昔から“アクティブ・ラーニング”が主体です。数学の場合でも“どうしてこの公式ができたのか”という段階まで掘り下げます」(前出・三井塾長)

 モットーとして、“自主・自律・自由”を掲げる同校は、秋篠宮家の雰囲気にも合っているように思える。

「悠仁さまはお父さま譲りの研究者気質で、論理的な説明でないと納得されず“なぜ?”“どうして?”と、質問されるといいます。筑附の教育と調和できれば、いっそう優れた知見を身につけられるのではないでしょうか」(前出・秋篠宮家関係者)

 皇室の未来に漂う“特権批判”という暗雲。それを払拭できるのもまた、皇室の方々なのだろう─。