'21年の12月、お誕生日に際して公表された愛子さまのお写真

 “人生における夏休み”

 大学生活がそう謳われる理由の1つとして、休みの期間が長いことが挙げられる。学習院大学2年生の愛子さまは新型コロナの影響で、ほとんどキャンパスに足を踏み入れないまま、約60日間の春休みをお迎えになっている。

「入学当初からオンライン授業に取り組まれている愛子さまは、その大変さを感じつつも、懸命に努力なさっていると、陛下から伺いました」

 そう明かすのは、15年近く天皇陛下にスペイン語を教えてきたスペイン語学校『アカデミア カスティージァ』のカルロス・モリーナ学院長。

佳子さまの「理想の男性像」とは

「陛下たっての希望で、当時6歳だった愛子さまにスペイン語の授業をしたこともあります。楽しく学習できるように、陛下と愛子さまが予習されていたのが印象的でした」(モリーナさん、以下同)

 その経験もあってか、愛子さまは大学の第二外国語としてスペイン語をご選択。

「陛下経由で、愛子さまから文法に関する質問をちょうだいしたこともありました。スペイン語の履修は1年次のみとのことですが、ぜひとも勉強を続けていただきたいです。語学をマスターし、陛下をサポートされたり、日本とスペインの懸け橋となられたりすることを願っています」

“恩師”の期待を背負い、成年皇族として邁進される愛子さま。3月17日には初めての記者会見に臨まれる予定だ。

「記者からの質問にアドリブで回答する場面もありますので、立ち居振る舞いなどについても、雅子さまと準備されているそうです」(宮内庁関係者)

 '14年12月に行われた秋篠宮家の次女・佳子さまの成年会見では、公務への意気込みやご自身の性格などに関する質問が出された。

 結婚は「将来的にはしたい」、理想の男性像は「一緒にいて落ち着ける方」と明かされた一方、皇籍離脱後の女性皇族の役割については「実感として捉えることのできる段階ではございません」と一蹴されるひと幕も。

「眞子さんの“類例を見ない”結婚のこともあり、女性皇族の結婚はよりシビアなテーマとして捉えられています。愛子さまも慎重に言葉を選び、ご意見を述べられるでしょう」(同・前)

 そのご見解は、昨年末に取りまとめられた『安定的な皇位継承策などを議論する有識者会議』の最終報告の内容とも結びつく。

「喫緊の課題を“皇族数の確保”とし、女性皇族が結婚後も皇室に残る案と、皇統に属する男系男子を養子として皇族に迎えるという、2案について検討されています」(皇室ジャーナリスト)

 ここでいう“皇統に属する男系男子”とは、終戦後に皇籍を離脱した旧宮家などを指し、現存するのは5家。

“政略的縁談”の危険性

「これまで民間人として過ごしてきた当事者たちにとっても、旧宮家のことをよく知らない国民にとっても、皇室とのギャップが大きすぎることが懸念されます」(同・前)

 静岡福祉大学の小田部雄次名誉教授は、こう振り返る。

「'11年の野田佳彦内閣下で同様の議論が進められていたとき、会議の席で“愛子さまが旧宮家の男子と結婚されれば、皇位継承問題は解決するのではないか”という質問を受けたことがありました」

 要するに、旧宮家の男子が“愛子さまの夫”になれば、2人の間に生まれた子は男系男子になり、皇位継承の問題は解決するという主張。それに対し、小田部教授は次のように反論した。

「皇族であるがゆえに政治的な圧力で結婚相手を強いられるのは望ましくない」

 それから10年以上がたち、愛子さまの成人を機に、“お相手候補”として旧宮家の賀陽家が注目されている。

'14年12月、ご成年を迎えるにあたり初会見で記者と問答された佳子さま

「当主の賀陽正憲氏は、天皇陛下と学習院初等科から大学まで同級生で、宮内庁に勤めた経験もあります。正憲氏には26歳と24歳になる未婚のご子息がいて、愛子さまのお相手にふさわしいのではないかと一部で報じられています」(前出・皇室ジャーナリスト)

 堂々巡りの現状に、小田部教授は再び警鐘を鳴らす。

「愛子さまのご意思や両陛下のご意向を無視した“政略的縁談”が進めば、国民の心は離れていってしまうでしょう」

 渦中の愛子さまはこれまで、政治的な思惑とはかけ離れた“淡い恋”を経験されてきた。

「小学生のころは、ご学友との仲睦まじさが報じられました。家族ぐるみでお付き合いがあり、一部では『ドラえもん』の“のび太”に似ているとも言われた彼です」(皇室担当記者)

愛子さまのSNSに寄せられたお祝いコメント

 夏休み中にご一家が那須で静養される際、現地で“のび太くん”と合流されることも多く、愛子さまは手をつなぎ、腕を組み、ハグされるシーンも目撃された。その後、学習院女子中・高校へ進まれた愛子さまは、文字どおり青春を謳歌される。

「高校1年のころには、姉妹校である学習院高等科の野球部の試合を“お忍び”でご観戦。とある同級生選手の勇姿をデジカメで撮影しつつ、懸命にエールを送っていました」(同・前)

 年ごろの女の子らしい素顔や、ミーハーな一面も垣間見えるように。

「当時、愛子さまは『スターバックス』でお茶をするのが好きで、プリペイド機能がついた“スタバカード”も使いこなしていました」(侍従職関係者)

 同級生とともにアイドルにゾッコンになられたことも。

「元SMAPの木村拓哉さんが大好きで、密かに楽しまれているインスタグラムのアカウント名も“木村○○”にされているほど。7人組グループの『ジャニーズWEST』がお好きとも聞いています」(愛子さまの知人、以下同)

「オール学習院の集い」を見学された愛子さま

 女子校のため、男性との接点は減ったが、年に1度の文化祭では、周囲を驚かせるほどの積極性をお見せになった。

「愛子さまは初対面の男性に連絡先を聞き、その後も連絡を取り続けておられたといいます。どちらかというとひと目惚れするタイプで“メンクイ”だとも聞きました」

 その男性かは定かでないが、高校時代から“特別な男性がいらっしゃる”とのウワサが。

「18歳の誕生日を迎えられた時期には、ジュエリーブランド『4℃』のシルバーネックレスをプレゼントされたとか。ご自身のインスタグラムでそのことを投稿されて、ご友人から“お幸せに!”というコメントもありました」

 国民が親しみと共感を抱く“ロマンス街道”を歩まれてきたプリンセス。

「きたる記者会見では、結婚観や理想の男性像について、初めて言及されることになります。眞子さんや佳子さまは言葉少なだった印象ですが、皇族という特別なお立場であっても身近にある“好き”を大切にされてきた愛子さまは、十分に咀嚼されたお考えを披露されるのではないでしょうか」(前出・宮内庁関係者)

 “意中のお相手”を想像しながら繰り出される赤裸々なお気持ちは、いかなるものでもご名答に違いない─。


小田部雄次 静岡福祉大学名誉教授。日本近現代史を専門とし、『皇族に嫁いだ女性たち』(角川選書)など著書多数