3月18日午後8時から『タモリステーション ~欧州とロシアの狭間で ウクライナ戦争の真実~』(テレビ朝日系)が緊急生放送される。
「今年1月に“大谷翔平の軌跡”というサブタイトルで第1弾を放送。大谷選手の注目度の高さに加え、タモリさんが時事ネタを取り上げる番組で司会を務める新鮮さもあり、世帯視聴率は15.9%を記録しました。同じ時間帯は他局が軒並み1ケタ台と苦戦する中、圧倒的な数字でしたね」(テレビ誌編集者)
ドタバタの制作現場
同番組は“自ら(タモリ)の持つ知的好奇心をフルに生かし、旬の話題に鋭く切り込む”がコンセプト。彼のレギュラー番組といえば『ブラタモリ』(NHK)や『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)のように、マニアックな知識や視点を披露するものが多い。政治色の強い番組に出るのは意外な気もするが……。
「ウクライナ情勢を報じるようになって以降、『報道ステーション』などニュース番組の視聴率が軒並み好調なんです。日本テレビと視聴率の3冠争いをしているテレビ朝日としては、年度末までに少しでも視聴率を稼ぎたい。
そこで、第1弾が好評だった『タモリステーション』をウクライナ情勢と絡めて放送することを決めたようです。準備期間が十分に取れなかったこともあり、制作現場はバタバタ。番組でアシスタントを務める大下容子アナも、数日前まで具体的に何をするのかわかっていませんでしたからね」(ワイドショー関係者)
芸能レポーターの川内天子さんは「タモリの現在の状況も関係あるのでは」と分析する。
タモリは「視聴者に寄り添うタイプ」
「『笑っていいとも!』終了以降は、CM出演も積極的に行っています。『いいとも』というバラエティー色の強い帯番組に出ているときは、特定の企業のイメージや政治色がついて笑いにしづらくなるのを嫌がっていたのではないでしょうか。仕事をセーブするようになったことで、今回のような番組を引き受けやすくなったのかもしれませんね」
出演する『本麒麟』のCMでのフレーズ「この歳になっても初めてというのはドキドキするね」に、現在のタモリのスタンスが凝縮されていると続ける。
「年齢を重ねると、新しいことに興味を失いがち。そんな中、いくつになっても新たな一歩を踏み出そうとするタモリさんの姿勢や言葉は、同世代の私は共感することが多いんです。今回、政治色の強い番組の司会を引き受けた背景には、ベテランになっても新しいことに挑戦し続けたい……というタモリさんの仕事への柔軟なスタンスが感じられます」(川内さん)
今回の反響次第では、ニュースを扱う番組への出演も増えるのではと期待を寄せる。
「タモリさんは共演者から話を引き出すのがうまいですし、政治色の強い番組でもフラットな視点で進行ができそうです。コロナが終息しないうちに戦争が起きるなど不安定な社会ということもあり、最近は攻撃型の司会者よりも視聴者に寄り添うタイプの司会者が支持を集めています。
タモリさんが社会情勢を扱う番組の司会を務めるのは時代の流れ的にもマッチしていますし、視聴者としてもこれからどんな新しい顔を見せてくれるのか、期待で胸が膨らみますね」(川内さん)
お昼の顔から、ニュース番組の顔になる日も近い!?