《ウルトラマンに変身可能なつるのせんせい爆誕!》
つるの剛士がSNSで短期大学卒業を報告した。
「卒業したことで、幼稚園教諭二種免許を取得しています。つるのさんは2年前に保育士を志しましたが、国家試験の受験資格がないことが判明。条件を満たすために通信制短大に入りました。この年齢での挑戦に、称賛と祝福の声が寄せられています」(ワイドショースタッフ)
保育士資格を持つ女優やアイドル
つるのはブログでも《保育士資格取得に向けてもうちょっと歩きまーす》と綴り、意欲満々だ。芸能界には、保育士資格を取った先輩も多い。
「マナカナの三倉茉奈さんは'15年に、水野真紀さんは昨年、幼稚園教諭の資格を取って不定期ではあるものの幼稚園で働いている姿が見かけられました。嗣永桃子さんは幼稚園と小学校の教員免許を取得し、夢の実現のためにアイドルを引退しています。
ほかにも元『アイドリング』の橋本楓さん、吉本所属のお笑い芸人の寺内ゆうきさんなど、保育士などの資格を持つ芸能人はたくさんいます。自ら保育園経営をしている漫談師もいますよ」(同・ワイドショースタッフ)
芸能界では、保育士資格がトレンドなのか。芸能ジャーナリストの佐々木博之氏は、保育士は芸能人のセカンドキャリアに向いていると指摘する。
「仕事がなくなったときのリスクを考えて、何かしら資格を取ろうとする芸能人は珍しくありません。特に子育てしている人からすると、保育士は身近に感じられる職業なので、人気が高いのも頷けます」
さらにこうした資格を持つ芸能人には共通項があるという。
「ブログやSNSで、日々発信をしているということです。資格があれば、言葉に説得力を持たせることができ、例えばフォロワーからの育児に関する質問にも的確に答えられるでしょう。うまくいけばその先に、講演や執筆の依頼が増えて、仕事の幅が広がることも十分考えられます」(佐々木氏)
資格取得で“箔づけ”する狙いも
ただ、資格を取っただけでは難しいとも指摘。やはり現場で働いてみないとわからないことも多い。つるのにはそうとうな覚悟を感じるものの、実際に保育士として仕事をするのは現実的なのだろうか。
「つるのさんは5児の父ですから、収入を減らしてまで保育士として働くということは考えづらいですね。“イクメンタレント”として支持を得ていますが、今後年齢を重ね、育児世代と離れていくと、今までどおりの“立ち位置”は厳しいかも。
“理想のイクメンだと思う有名人ランキング”ではずっと首位を守ってきましたが、昨年は杉浦太陽さんにトップの座を奪われました。資格取得で“箔づけ”したいというしたたかな考えがあるのかもしれません」(前出・ワイドショースタッフ)
今年1月に保育士資格を取ったのは、お笑いコンビ・たんぽぽの白鳥久美子。コロナ禍で仕事が減って空いた時間を使って勉強を始めたと、『週刊女性』に明かす。
「ちょうど妊活も始めようと思っていたところだったので、今後役に立つと思いました」
白鳥は昨年に第1子を出産。
「まずは自分の子どもの育児に専念しますが、いずれ落ち着いたら実際に保育園などの現場で働いてみたいですね。子どもに喜んでもらえるようなお芝居やお話なんかを、披露できたらいいなと思っています」(白鳥)
今すぐは無理でも、現場で働くことに意欲を示す。
フリーアナウンサーで気象予報士の酒井千佳も、今年、保育士資格を取得した1人。
「小さいころから天気に親しんでもらいたいと思い、保育という観点も交えながら、天気のことを伝えていくプロジェクトを計画しています。来月から、保育士のアルバイトをしようと思っています。今までは自分の子どもしか見ていないので、実際の現場を見て、そこで感じられることや得られることを発信していきたいですね」
いずれは、過酷といわれている保育の現場を経験したいと語る。
芸能人の“参入”で保育士にシワ寄せも?
現役の保育士としてメディアやSNSで情報を発信している、てぃ先生に保育現場の現状を聞いた。
「給料はいいとはいえません。地域差はありますが、月収20万円程度で、何年か勤めてもあまり増えません。家族を養うことは難しいかもしれません」
将来性についてはどうか。
「人手不足ですし、仕事自体はあると思います。ただ、一般企業のように出世して給料が上がることもあまりないですね。経営する側になるとしても、儲かるとはいえません。給料に不満があるのはもちろんですが、もっと大きな問題は業務負担の重さ。現場の保育士は負担軽減を願う人が多いと思います」(てぃ先生)
やはり過酷な現場のようだ。ただ、てぃ先生は芸能人が保育士に興味を示すことに意味があるという。
「薄給は知ってのことでしょうから、芸能人のみなさんは社会貢献としての気持ちが強いと思います。それに、芸能人が先生をすることは歓迎です。いろんな経験をされているでしょうし、子どもたちにはいい影響があるはずです」
さらに、ほかの現役保育士にも話を聞いた。
「過酷な環境で辞めていく人も多く、きれいごとで続けられる仕事ではありません。芸能人が片手間で参加すると、シフトをその人の都合に合わせなければいけないことも。そうなると、保育士専業で頑張っている人にシワ寄せがいくことがあるかもしれません」
立ちはだかる壁は高そうだけど、ウルトラマンならきっと、すべての問題を解決してくれるはず!
てぃ先生 現役保育士。デビュー作『ほぉ…、ここがちきゅうのほいくえんか。』(KKベストセラーズ)は15万部を超える。ツイッターフォロワー、YouTube登録者数ともに50万人以上。メディア出演も多数で2022年4月からはEテレでのレギュラーが決定