斉藤慶子 撮影/伊藤和幸

 本年のカレンダーにて実に約30年ぶりのビキニ姿を披露した斉藤慶子。そのスレンダーボディは'80年代にグラビアを席巻した、あのころのまま。世間は“美しすぎるビキニ姿”と絶賛した。

「正直、ビキニを着るかは迷っていたんですよね……」

 と語る斉藤。そもそもビキニ撮影の提案はあったものの、コロナ禍の影響で延期になっていた。“立ち消えになったかな?”と思い始めたころ、急きょ、撮影の日程が決定した。撮影のわずか20日前のことだった。そこから短期間での身体作りがスタート!

もともと“間食しない派”。なぜって3度の食事をおいしく食べたいから。だから食事はしっかりとりつつ、バランスだけ調整してみました」(斉藤、以下同)

撮影前の10日間は昼食を抜いて……

 着地点を定め、そこに向け食生活を整えた。そもそも好きな食べ物が「キャベツと魚肉ソーセージ」というヘルシーな斉藤。

野菜が大好き。ウサギみたいに野菜を食べます。特にキャベツ なじみの飲食店に丸ごと持ち込んでせん切りにしてもらっちゃうくらい好きなんです

 料理は苦手なので外食や惣菜が中心の日々だが、

外食でもダイエットはできますよ! 例えばスパゲティよりペンネを選べば歯ごたえが出るから少量で満足できる。“油少なめに作って”ってオーダーもできるし

 揚げ物の油を“キッチンペーパーで包んで油を搾る”ワザは斉藤の十八番だ。

 今回は撮影が決まった日から、昼食を軽くした。

「春雨ヌードルにカニカマやウインナーを入れるといいだしが出るし、食べた感があっていい。最後の10日間ぐらいは、お昼を抜きました

 朝食はできるだけ遅めにとり、昼食を抜かして、夕食を早めにとれば1日2食で済む。例えば朝食を10時、夕食を17時にするのだ。

「1日2食だとやせますよ。朝ご飯はキャベツとキュウリたっぷりのサンドイッチ。全然インスタ映えしない見た目だけど、お気に入りです。結果、撮影前に3・5キロ落としました」

 食事制限はしたものの、運動は一切しなかった。

運動は昔から大嫌い。小学生のころから嫌いで全然しない。ジムも行きません

 ジムに行ったのは人生で1度だけ。20年以上前にジムが大流行したときだ。

「体験で行ったら筋肉痛になって“二度と行きたくない”って。それで終わり(笑)。運動は嫌いだけど、せっかちだから、座っていたり寝転がってテレビを見ていたりする時間は短いかも。常に何かをしている感じ。私が寝転がっているのは、再放送の『相棒』を見ている1時間ぐらいだねって家族に言われます(笑)」

斉藤慶子(2022年カレンダーより 撮影/野村誠一)

お腹が空いたときは「歯を磨く」

 20年習っているフルートの腹式呼吸の効果もあったのか、今回の写真を見た人たちからは“変わらない体形だね”と言われたそう。

スリーサイズはデビューしたときから変わらない。高校時代の制服を持っていますが、全然普通に着られます。体重も高校時代からほぼ変わらないので

 本格的なダイエットも今回が2度目だという。

「“最近食べすぎだから少し控えようかな”ぐらいはありますが、本気のダイエットは22~23歳のとき以来。当時のマネージャーがぽっちゃり体形を気にして、いつも食事を半分残していたんです」

 その残した半分を食べていたら太ってしまった。

「洋服が入らなくなったけど、お直しに出すのも嫌だなと思って、その時人生初ダイエットしました」

斉藤慶子 撮影/伊藤和幸

 当時から運動嫌いの斉藤は“食べなければやせる”と考え、常にカフェオレで空腹をごまかした。それでもまだ空腹が続くと歯を磨いた。

「そうすると食欲がなくなる(笑)。だから家だと食後すぐ歯磨き。歯磨きすると、誰がどんなおいしいお菓子を持ってきても“もう1回歯を磨くの面倒だな”ってなるから」

 結果は大成功。今回も歯磨き作戦は実行したが、好きな食べ物を我慢したりはしない。コンビニ惣菜も食べるし、酒も外食も楽しむ。

「お酒はいつもビールから始めてワインの白、赤。最後はジントニック。昨日はなじみのイタリアンで油少なめに作ってもらいました」

 朝と夜2回体重計に乗り、全身鏡で体形をチェック。髪の毛も自分でこまめにカットし、お気に入りのくるくるドライヤーでセットする。自己管理で最高の状態の自分をキープする努力は怠らない。その原動力は“自分の好きな自分でいたい”気持ちだ。

手鏡を持って歩いて、いつも自分の顔を見るようにしています

 たまには、家族や身近な人に、“私、可愛い?”って聞くこともオススメだ。

笑いながらも、ちゃんと“可愛い、可愛い”って返してくれるから、気持ちが上がります(笑)。もっときれいで可愛くいなきゃ、って思えますよ

 常に自分をしっかり見つめて、自分を好きでいること。これが斉藤の変わらぬ美の秘訣なのだろう。

取材・文/ガンガーラ田津美