ダイソーやセリアのおすすめキャンプ用品

 本格的なアウトドアシーズンが到来。ここ数年は、新型コロナウイルスの影響で人混みを避ける傾向が強まり、キャンプなどのアウトドアアクティビティへの注目度は高い。テレビやYouTubeでもキャンプ動画が人気。おしゃれなキャンプグッズを使ったソロキャンやキャンプ飯が話題だ。

 ところが、実際にキャンプを始めようと思っても、そう簡単に「よし、今週末はキャンプに行こう!」とはいかない。初心者キャンパーがぶつかる壁は、そろえるべき道具の多さ。アウトドアブランドの種類や取扱店舗が増えているので、本当に必要なものを見極めることはなかなかむずかしい。

キャンプの金銭的ハードルを解決!?

 アウトドアライターの関美奈子さんは「テントやテーブル、椅子、焚き火台など、必要最低限の道具を有名ブランドでひと通りそろえようとすると、夫婦ふたりのキャンプでも最低26万~28万円くらいはかかってしまいます。この金銭的なハードルの高さが、興味はあってもキャンプに尻込みする要因になっています」と話す。

 そこで強い味方が、100円ショップ。チープなプラスチック製のお皿やスプーンなどを想像する人も多いだろうが、侮るなかれ。春になるとアウトドア用品の特設コーナーが設置され、テントや寝袋(これらは特別価格だが……)まで購入でき、有名ブランドのキャンプグッズにもひけをとらない便利&スタイリッシュなアイテムが盛りだくさん!

「ダイソーなど、毎シーズン独自のキャンプグッズを発売していて、そのラインナップには目を見張るものがありますね。調理器具はもちろん、キャンプに欠かせない熱源として使えるグッズもそろい、各社の本気度がうかがえます。ビギナーさんはもちろん、キャンプ上級者も愛用する、コスパ抜群なお宝アイテムがたくさんありますよ。ぜひ、近所のショップをチェックしてみてください」(関さん、以下同)

ダイソーの便利なキャンプグッズ

 食器やカトラリーはもちろん、テント設営に必要なロープ、持ち運び可能なLEDライト、調理に欠かせない五徳、鉄板、コルク抜きさえ兼ね備えたポケットナイフまで、キャンプに便利な用具のほとんどが110円で購入可能だ。

 持ち運びしやすかったり、扱いがラクなのもうれしい。

ダイソーミニストーブ(330円)固形燃料を置いて五徳として利用でき、折りたたみ式で持ち運びに便利

 とくに大きな焚き火台やBBQコンロは持ち運びも片づけも大変。しかし、100均のミニストーブや五徳を1つ持っていけば、簡単な料理ならこれだけでOK。固形燃料も合わせて100均で購入できるので、面倒な火おこしも不要だ。

ダイソーメスティン(550円)熱伝導率の高いアルミ製の1合用メスティン。簡単に炊飯ができるキャンプグッズの定番

 SNSで話題になっているのがダイソーのメスティン。メスティンとはアルミ製の飯盒のことで、アウトドア感満載なビジュアルで気分も上がるアイテム。通常であれば2000円前後のところ、ダイソーなら破格の550円。それに加え、初心者でも手軽に「メスティン炊飯」に挑戦できるよう、内側に目盛りが刻まれていたり、くわしい炊飯手順が記載された説明書が付属していたりといたれりつくせり!

キャンプ飯に重宝するアイテム

ダイソーミニ鉄板(リフター付き)ソーセージやおつまみを焼くのに役立つ

 そのほかにもミニ鉄板や、焼き網などミニサイズの五徳に合わせた調理器具もそろっているので、いろんな料理が作れる。

 密閉性が高く、計量スプーンがなくても量を加減できる機能性の高い調味料入れは買ってソンのないアイテム。自宅の調味料を詰め替えて持っていくと便利だ。

ダイソー 折りたたみコーヒードリッパーダイソー ふた付ステンレスマグカップ(220円)うすく折りたたむことができ、アウトドアにピッタリなドリッパー。マグカップは冷めにくいステンレス製。フタがあると外で使うときにホコリが入らない

 ばらけやすいお皿をまとめるシリコーンバンドや、テントのポール、ブランケットなどを留めておくベルトなどもひとつあればさまざまな場面で活躍。コンパクトな折りたたみ式のスプーンやフォーク、コーヒードリッパーは使い捨てできるという気軽さがいい。

キャンプ以外でも使える

セリアポケットナイフ缶切りや栓抜きまで1本8役もこなしてくれるナイフも110円!

 初心者キャンパーがキャンプ用品を買いそろえる際に、躊躇してしまう理由が「せっかく道具をそろえたはいいが、キャンプ以外で使う機会がない」

 でも100均のキャンプグッズには工夫次第でさまざまな使い方ができるものも多い。どこにでも引っかけられるカラビナ付きライトや、万能ナイフ、テント用のロープなどは防災グッズとしても役立つので一石二鳥。また吸水クロスは結露で濡れたテントをしまう際などにもってこいだ。汚れても洗って再利用することができるので、家庭でのふだんづかいにもおすすめ。

 空前のキャンプブームで、キャンプ人口は激増しているが、関さんは「キャンプ仲間が増えることはとても喜ばしいですが、残念なことに一部のキャンパーによるマナー違反も目立ちます。火の始末やゴミの持ち帰りなど、周囲への配慮をして気持ちよくキャンプ場を後にし、長くキャンプを楽しんでもらいたいです」という。

教えてくれた人は……関 美奈子さん
●千葉県在住。アトリエばく代表。アウトドアライター。1982年度ニュージーランド・ガールスカウト国際キャンプ大会日本代表、ガールスカウト日本連盟キャンプ指導者資格取得。

<取材/オフィス三銃士>