「連載していた漫画雑誌で最終話が掲載されて“物語”は終了したのですが、公式ツイッターで実写映画化が発表されたことで、今もネットでは盛り上がっています」(出版業界関係者)
'14年から『週刊ヤングジャンプ』で連載がスタートし、今年4月28日で最終回を迎えた漫画『ゴールデンカムイ』。
主人公役はズバリ……
明治末期の北海道を舞台に、壮大なスケールと複雑な人間模様を描きつつ、アイヌ文化を漫画で紹介するという目新しさ、さらにギャグありバトルありのスペクタクルが注目されて熱狂的な人気を獲得。現在、単行本の累計発行部数が1900万部を突破した大ヒット漫画だ。
「映画の公開時期や出演者など、具体的なことは明かされていません。そのため、早くも“主人公の元陸軍兵・杉元佐一は誰が演じるんだ!?”“ヒロインのアイヌ少女・アシリパを演じられるのは橋本環奈しかいないッ”といった予想合戦で盛り上がっています。ただ、そもそも実写化することを不安視する声も根強いです」(同・出版業界関係者)
そこで、まずは北海道にある『平取町立二風谷アイヌ文化博物館』館長の長田佳宏さんに、この漫画が実写映画化されることを聞いてみると、
「実際のアイヌの民具や住居が登場すると思うので、映像化は楽しみにしていますよ。専門家の監修も入るでしょうし、アイヌ文化の表現について心配はしておりません」
では、誰がどの役を演じるのか。取材を進めても箝口令が敷かれているのか、情報が漏れてこない。そんな中、貴重な証言を手に入れた。
「1年ほど前からキャスティング交渉は行われていましたが、難航したようです。そんな中、主人公の杉元役には山崎賢人さんの名前が、アシリパ役で名前が挙がっているのは平手友梨奈さんです。漫画には元『新選組』の土方歳三も登場するのですが、それを舘ひろしさんが演じる案も出ています」(映画業界関係者)
スピンオフ制作もすでに決定か
こうした配役について、映画に詳しい文筆家の折田侑駿さんに聞いてみると、
「山崎賢人さんは、これまでも少女漫画から少年漫画まで、数多くの“漫画実写化”に貢献してきた、当代きっての俳優といえるでしょう。踏んできた場数の多さ、各作品に適応してきた経験値が、ほかの俳優とは圧倒的に差があります。それが山崎さんの強みであり、魅力です」
'18年に公開された映画『響 -HIBIKI-』に平手が出演していたことについても、
「俳優としての経験は、それほど多くはないかもしれませんが、漫画原作の映画を自身の代表作としている点が、山崎さんと同じですよね」(折田さん、以下同)
と、太鼓判を押した。
山崎といえば、'19年に公開されて、今年7月に続編が予定されている漫画原作の映画『キングダム』での壮大なバトルシーンが大絶賛。平手も、かつて所属していた『欅坂46』(現・櫻坂46)での激しいパフォーマンスが語り草になっている。
「身体能力の高さに定評のある2人なら、原作ファンも納得する、あるいは驚かせるようなアクションシーンが期待できるのではないでしょうか」
前出の映画業界関係者は、『ゴールデンカムイ』実写化について、こんな情報も明かしてくれた。
「同じキャストで、WOWOWでスピンオフのドラマも制作するようです」
原作ファンには、楽しみが尽きないようだッ!
折田侑駿 文筆家。映画、演劇、文学、服飾、大衆酒場など、各種メディアにてカルチャー系の記事を執筆