大島潤容疑者 ※本人のインスタグラムより

「ミュージックビデオ(MV)やDVD、CS特番の制作で編集を任されたりカメラで参加するなど、手がけたアーティストは有名どころが多い。専門誌の新作紹介記事に名前が出るほど実績のあるフリーランスの映像ディレクターです」

 と音楽専門メディアのライターは言う。

あいみょん、GLAYら大物との仕事も

 その映像ディレクターとは東京都杉並区在住の大島潤容疑者(39)。

 デートなどの見返りに金銭を渡す“パパ活”で知り合った女子中学生(15)にわいせつな行為をしたとして5月10日、児童買春・ポルノ禁止法違反(買春)の疑いで警視庁高井戸署に逮捕された。

 全国紙社会部記者の話。

「SNSにパパ活専用のアカウントをつくって女性を引っかけており、連絡してきた当時中学3年生の少女に現金を渡すと約束し、杉並区内のホテルで18歳未満と知りながら性交に及んだ。昨年12月ごろから今年1月ごろまでに複数回、犯行を重ねている。少女の母親が警察に相談したことで被害が明るみに出た」

 行為自体は認めつつ、

「18歳だと思っていた」

 と容疑を否認している。

 フリーのディレクターという不安定な立場にありながら、逮捕直前まで仕事は好調そのものだった。

 ここ数年、あいみょん、GLAYのライブDVDや、きゃりーぱみゅぱみゅ、Official髭男dism、高橋優のMV制作に携わるなど大物アーティストの仕事が増えていた。本編の編集を任されたり、特典・メイキング映像をつくったり、カメラを回すなど関わり方はさまざま。ONE OK ROCKやE-girls、WANIMAのCS特番制作にも参加している。

 昨年5月にはB’z稲葉浩志とMr.Children桜井和寿の対談企画でカメラマンを務め、

《とっても貴重な場面に立ち合わせて頂き感謝です!》(原文ママ、以下同)

 とフェイスブックに綴った。

フェイスブックに綴った露骨な表現

カメラマンの仕事に励む大島潤容疑者(本人のフェイスブックより)

 杉並区にあるデザイナーズ賃貸マンションでひとり暮らし。防音設備が整っており、1LDK〜2DKで家賃は月17万円前後とエリア相場に比べかなり高い。

「入居者の多くはファミリー世帯で、クリエイティブ職風の独身者も仕事場兼自宅として借り上げている。そこそこ収入がないと、ひとり暮らしでこの家賃はキツい」

 と同じマンションの住人。大島容疑者を見かけたことのある男性住人は、

「部屋に女性の出入りはなかったし、訪ねてくる人は一度も見かけたことがない」

 と孤独な暮らしぶりを明かす。

 アーティストを追いかけて全国各地のライブ会場やフェスを回り、海外出張もあるため自宅を留守にすることが多かった。高級外国産車を新車で購入しているが、乗り回す機会も限られていたはずだ。

 それでも、イケてる職業の業界人として優雅なマンションで寝起きし、高級車を購入したのにはワケがあった。

 女性にモテたい─。

 フェイスブックには、有名アーティストの映像作品を手がけたことを紹介する投稿に交じり、女性に関する記述が目立つ。例えば、タンクトップ姿の若い女性モデルの写真を貼りつけ、

《どうでもいいけど婚活サイトの宣伝が案外ツボついたポーズしてきて困る》('17年2月)

 と簡単に釣られそうになっている気持ちを告白。

《友人が女子大の食堂で仕事を始めたらしいのでその話を聞きたくて仕方ありません。あわよくばを思って仕方ありません》('17年1月)

《部屋借りたら連れ込み放題って言ってたやつらに、全額家賃払わせたい》('17年3月)

 などと軽口も。

 女性スタッフから誕生日に《1箱2000円の高級コンドーム》をもらったと写真付きで報告し、

《彼女曰く「大島さんにはこれしか思い浮かばなかった」と言う。そんなにプレイボーイイメージかと思ったら「大島さん、1人でするのが好きそうなので、ちゃんと2人でする方も…」という意味らしい》('14年)

 と詳細に綴る。

 露骨な表現も多く、

《撮影終了。帰りに前戯レベルのディープキスしてるカップルがいて、明日も頑張ろうと思いました》('18年6月)

 参加費が高額な婚活クルーズに関心を寄せる記述もあるが、結婚願望より性欲の強さがうかがえる。

 横浜市の出身。地元の中学時代は、モテる部活動といわれるサッカー部に入った。

 分厚いメガネをかけていて「普通のまじめな男の子だった」(同級生の女性)と評する声がある一方、明るい性格でもあったという。

夫と息子を案じる母親のコメント

メガネをかけていた中学時代の大島潤容疑者(卒業アルバムより)

 高校から大学付属の私立へ。大学に進むとロックバンドを組み、雰囲気が変わってきた。

「服装はセンスのいいストリート系になり、黒いキャップをよくかぶっていた。バンドではギターを担当し、現在の仕事につながるカメラに興味を持つようになったんです」

 と知人男性は振り返る。

 周囲の話によると、長く恋人がいなかったが、3〜4年前に彼女ができたと友人らに報告しているという。

「紹介された友人によると、20代前半の彼女はおとなしい地味な感じの子だったそうです。もともと、若いアイドルっぽい女の子がタイプらしいんですが、いまも交際が続いているかどうかはわかりません」(前出の知人男性)

 ADとして下積みを重ね、ようやくディレクターとして金銭的に余裕ができたタイミングでの逮捕だった。

 実家を訪ねると、インターホンに出た母親は、

「夫が重篤な状態にあり、息子と面会できていないのでお話しできることはありません。もちろん心配はしています」

 と、ぽつり。

 大島容疑者が制作した有名アーティストのライブDVD。暗い会場の天井から柔らかいスポットライトが差し、イントロのギターが代表曲をつまびき始めると、早くも感極まった観客の女性が口元を押さえるシーンが差し込まれる。曲調に合わせて小刻みにカット割りしたり、観客の頭越しにアーティストをなめるように追ったり、客席の表情も随所に入れてライブの一体感を演出していた。

 なるほど、編集力は高いのだろう。しかし、いまさら少女にした都合の悪い行為をカットしたり、都合よく編集することはできない。