「眞子さんの結婚騒動、悠仁さまの進学問題など、秋篠宮家の一挙一動が物議を醸してきました。逆風にさらされながらも“孤軍奮闘”してきた紀子さまですが、さすがに限界だったのでしょうか……」(宮内庁関係者)
秋篠宮ご夫妻が、都内で『JICA海外協力隊』の隊員約70人と面会された5月20日、“事件”は起こった。
「いつもどおり取材にあたっていたカメラマンに対し、JICAのスタッフから“フラッシュ撮影はやめてください”と、急きょ通達されたのです。療養中の雅子さまは、取材時のフラッシュが原則禁止されていますが、秋篠宮ご夫妻のお出ましで、このような指示を受けたのは初めてでした」(皇室担当記者)
美智子さまから“次は、あなたの番”
現場では具体的な禁止理由が語られなかったものの、
「秋篠宮家の側近である皇嗣職からの指示だったとか。雅子さまのように、過去のトラウマや人目に晒される意識から“フラッシュ恐怖症”を患うケースはあります。秋篠宮ご夫妻にも何らかの“事情”があったのでしょう」(前出・宮内庁関係者)
前出の記者には思い当たる節があった。
「この前日、都内で行われた『全国赤十字大会』にいらした紀子さまは、いつもと違う不安げなご様子でした」
5月19日、コロナ禍の影響で'20年、'21年は中止されていた『全国赤十字大会』が3年ぶりに開催された。
「名誉総裁を務める雅子さま、名誉副総裁の紀子さま、寛仁親王妃信子さま、高円宮妃久子さまのご臨席のもと、全国から赤十字会員やボランティアの代表が集まり、功績を収めた個人や団体が表彰されました」(同・記者)
皇室を長年取材するジャーナリストで文化学園大学客員教授の渡邉みどりさんはこう解説する。
「皇室と赤十字の縁は、明治天皇の后である昭憲皇太后から始まりました。歴代皇后が名誉総裁を務める全国赤十字大会は、特別な行事です。お代替わり前の'18年、雅子さまが15年ぶりに同大会に出席された際には、当時名誉総裁だった美智子さまが“次は、あなたの番。来年からよろしくね”と言わんばかりに手を差し伸べられる一幕もありました」
ある宮内庁OBが振り返る。
「ご体調が優れず、公務や宮中行事になかなかお出ましになれなかった雅子さまに対し、世間からは厳しい目が向けられていた時期でした。一部では“嫁姑関係の不和”が囁かれていた中、大勢を前に笑顔で言葉を交わされた“公開継承”は雅子さまにとって大変うれしく、令和の皇后として務めを果たす原動力にもなっているそうです」
お代替わりから新型コロナが拡大するまでの約1年間、活躍の場を増やした雅子さまに対し、“回復の兆し”を期待する声も上がるように。しかし、コロナ禍の影響で皇族方のお出ましは激減した。
雅子さまがかけられたお言葉
「この2年間、雅子さまは“リモートでもできること”を探し、公務に精いっぱい取り組んでこられました。'20年秋には、陛下とともに日本赤十字社医療センターや赤十字病院をご視察。'21年春には東日本大震災の被災地3県を見舞われています。いずれもリモートの画面越しでしたが、国民との交流を通して自信を培われたのでしょう」(同・宮内庁OB)
今回の全国赤十字大会でも、立派にお役目を果たされた。
「雅子さまが受章者に『有功章』を手渡す際、目線を合わせるためにかがまれるお姿が、美智子さまと重なりました。活動報告などの場面では、ほかの皇族方が正面を見据える一方、雅子さまは発言者に身体を向けて、真剣に聞いておられました」(参加者)
式典後には、活動報告者たちと10分ほどお話しになった。コロナ患者への医療対応について報告した『武蔵野赤十字病院』の泉並木院長はこう振り返る。
「“(コロナについて)よくわからない段階で陣頭指揮を執られたのは神経を使われたでしょう”と皇后さまから労いの言葉をいただきました」
『埼玉県青少年赤十字卒業生奉仕団』の加藤緩凪さんは、
「“娘の愛子と同い年ですよね”という問いかけをいただき、“そうです”と答えると、“お若いのにすごくしっかりしていますね。新鮮さを武器にして頑張ってください”と褒めていただきました」
会場で合唱ムービーを披露した『大妻中野高校』合唱部の部長・佐藤晴香さんは、雅子さまと会話した直後、声を弾ませてこう明かした。
「素晴らしい演奏だと、お褒めの言葉をいただきました。今日が誕生日だったのですが、雅子さまはそれを知ってくださっていたようで“お誕生日おめでとう”と。とても光栄でした」
堂々たる姿で公務に邁進される雅子さまは、無限の可能性を秘めている。
紀子さまが“ひとりぼっち”に
「外交官というキャリアを持ち、語学堪能であるため、世界的な赤十字活動に取り組まれる可能性は大いにあります。コロナ禍の収束に伴い、新たな皇后像をお見せになる機会は次第に増え、皇室に対する国民の敬愛もますます高まるでしょう」(渡邉さん)
そんなご活躍ぶりにやや複雑な思いを抱かれているのが、皇嗣妃の紀子さま。
「責任感が強く、美智子さまが公務に臨まれる映像を繰り返しご覧になり、所作を学んでこられたという話もあります。美智子さまからは公私ともに多くのことを学び、“次は私が体現する”という使命感もお持ちだったはずです」(秋篠宮家関係者)
雅子さまが赤十字大会を欠席されていた15年間、紀子さまは“皆勤賞”だった。
「雅子さまのお出ましが増えたことはうれしい反面、天皇家の“株”が上がれば相対的に秋篠宮家のイメージにも影響を与えかねないという、焦りに似た感情が湧いてしまうのでは」(同・前)
現に、今回の赤十字大会では、会場で右往左往する紀子さまの姿が目立っていた。
「雅子さまとの足並みがそろっていないようにお見受けしました。例えば、活動報告者たちと交流するシーン。紀子さまは雅子さまに続いて会話の列へ並んだものの、途中で手持ち無沙汰になり、列を抜けて立ち尽くしておられました」(前出・記者)
信子さまと久子さまが仲睦まじく会話されている際は、気まずそうに距離を取られていたという。
「式典中はさえないご表情で宙を見つめ、心ここにあらずという感じでした。女性皇族が集結される貴重な公務なのに、“ひとりぼっち”になる時間があまりに多かったのが気がかりでした」(同・前)
前出の秋篠宮家関係者はこう懸念する。
「皇后と皇嗣妃、ふたりで協力して今後の皇室を支えていく。紀子さまには、そんな思いがあったと思いますが、今は自信を喪失しておられるようにお見受けします。完璧主義だからこそ、思うようにいかない現状に戸惑いをお感じになっているのでしょう」
紀子さまの“孤独感”は、いつまで続くのだろうか─。
渡邉みどり ジャーナリスト。文化学園大学客員教授。60年以上にわたり皇室を取材し、『イギリス王室 愛と裏切りの真実』(主婦と生活社)など著書多数