市川海老蔵と片岡愛之助

 松嶋屋の歌舞伎俳優・片岡愛之助のブログで6月5日、関西大学の客員教授に就任したと発表された。

 愛之助のスタッフからの発表で、「今年大学昇格100年を迎える関西大学より、上方文化への愛着と振興を願う思いは同じ、ということでお声がけいただきまして、今回の就任となりました」と説明されている。

「團十郎」襲名に否定的な意見も

 歌舞伎俳優といえば、5月31日には成田屋・市川海老蔵の「市川團十郎」の13代目襲名が正式に発表されたばかり。歌舞伎界にとっても明るい話題が続いているが、「世間では、海老蔵と愛之助の人気差が徐々に広がっていた」(スポーツ紙記者)という。

 海老蔵は2010年3月にフリーアナウンサー・小林麻央さんと、愛之助も16年3月に女優・藤原紀香と結婚したが、彼らはそれぞれ独身時代、異性関係のスキャンダルを報じられていた。海老蔵は03年、女性歌手との間に非嫡出子がいたことが発覚。愛之助もまた、11年に元ホステスとの間に隠し子がいたことが明らかにされている。

「そのほか海老蔵は、麻央さんと結婚後の10年11月に都内の飲食店で暴行事件に巻き込まれ、顔面整復手術が必要なほどの大怪我を負いました。この事件により、海老蔵は無期限の歌舞伎出演自粛処分となり、出演番組やCMの放送も中止に。なお、この間に歌舞伎の舞台で海老蔵の代役を務め、知名度を上げたのが愛之助というのも今思えば奇縁でした」(同・前)

 海老蔵はその後、11年7月に舞台復帰。同月中に麻央さんとの第1子・麗禾ちゃんが生まれ、13年3月には第2子・勸玄くんも誕生。麻央さんは17年6月に乳がんのため死去したが、以降、海老蔵自身がブログなどで発信する内容から“愛妻家”だったイメージや、“イクメン”の印象が浸透していたとみられる。

 しかし、最近は麻央さんの実姉で、今年5月21日に小林麻耶からの改名を発表した國光真耶や、その夫・國光吟氏から“裏の顔”を暴露されるという騒動が勃発。また、3月24日発売の「女性セブン」(小学館)は、コロナ禍におけるまん延防止等重点措置適用期間中、海老蔵が“自粛破り”して女性と飲食店デートをしていたことや、SNSを通じてのナンパ行為、女性との多重交際、“パパ活”疑惑まで報じていた。

 そんな海老蔵が、今年11月に團十郎を襲名することとなったものの、ネット上では「彼の人間性は、團十郎に相応しいと思えない」「ここまで胡散臭い團十郎、かつていたの?」など、否定的に捉える者も少なくない。

愛之助の“スキャンダル報道”も余波なし

 一方、愛之助は紀香との結婚をめぐっても、元カノからの“乗り換え”疑惑で世間の注目を集めた。13年にグラビアアイドル・熊切あさ美との交際を公にしていた愛之助だが、破局前とみられる15年5月に紀香との熱愛が報じられ、泥沼騒動に発展。結局、翌年3月に愛之助&紀香がゴールインしたものの、ネット上では当初「愛之助には、元カノの件でガッカリした」「紀香に梨園の妻が務まるのか」など、夫婦揃って否定的な意見も散見されていた。

「けれども、近頃は愛之助や紀香がバッシングを浴びることなどほとんどない。まず、紀香は結婚後、次第に女優業をセーブしていったため、露出自体が減りましたから、“炎上”するような話題も出にくくなったんです。また、愛之助も13年に出演した『半沢直樹』(TBS系)のキャラクターが好評で、20年に続編が放送される頃には、世間で“味のある面白い役者”といったイメージが強くなっていった印象です」(テレビ局関係者)

 ちなみに、同年のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』では海老蔵がナレーションを務めていたが、愛之助は今川義元役で出演。現在放送中の大河『鎌倉殿の13人』にも、愛之助は北条宗時役で起用されている。

海老蔵より愛之助のほうがテレビドラマの仕事が多く、それ自体はどちらが良い、悪いということもないのですが、やはりテレビでいろいろな役に挑戦している俳優のほうが親近感があるというか、ファンも多くなりますよね。

 また、海老蔵は大河でしかNHKのドラマに起用されていないのに対し、愛之助は18年度後期のNHK連続テレビ小説『まんぷく』や、それ以外にも同局ドラマにたびたび出演しているので、やはり好感度の高さがうかがえます」(同・前)

片岡愛之助と藤原紀香の結婚披露宴にて('16年)

 とはいえ、愛之助は20年9月にも「フラッシュ」(光文社)の報道により、女性スキャンダルが浮上していた。同記事は、愛之助が紀香との結婚から約半年後の16年10月にモデル・A子さんとLINEを交換して“過激な写真”を要求することもあった、という内容だったが……。

「最終的には愛之助からA子さんとの連絡を絶ったようですし、不倫が認められるような証拠もなく、そもそも先にセクシーな写真を送信したのがA子さんだったということで、ネット上には当時“女性側がハニートラップを仕掛けていたように見える”“愛之助さんはハニトラ回避できて良かったね”との書き込みも。紀香としては、決して良い気はしなかったと思いますが、それでも“事を荒立てるほどではない”と判断してか特にリアクションを見せなかったため、報道の余波はほぼありませんでした」(芸能プロ関係者)

 かたや“女性に2万円を渡してパパ活”と報じられ、「あり得る」との声もネットで上がっていた海老蔵。團十郎襲名までに、これ以上“疑惑”が出ないことを祈るばかりだ。