多部未華子と二宮和也が15年ぶりに共演している日曜劇場『マイファミリー』(番組ホームページより)

 12日、最終回を迎えた二宮和也が主演する日曜劇場『マイファミリー』(TBS系)。本作は毎話放送されるたびに“真犯人が誰なのか”という考察がネット上で白熱していた。

 同ドラマはゲーム会社社長の二宮演じる鳴沢温人(はると)と妻の多部未華子演じる未知留の娘・友果が誘拐された事件をきっかけに、大学時代の親友だった賀来賢人演じる三輪碧や濱田岳演じる東堂樹生らもトラブルに巻き込まれていくストーリー。

 ※ここからネタバレあり。

 ここでは物語の詳しい説明は避けるが、最終的にはこの事件を担当していた捜査一課長であるサンドウィッチマン富澤たけし演じる吉乃栄太郎が真犯人だったという驚きの展開にネットは大盛り上がり。

 そんな中、ネットには別の声も多く上がっていた。

未回収は“心春ちゃんの生死”

《心春ちゃん、どうなったか説明してくれ》
《心春ちゃんの存在明らかにならず》
《結局、心春ちゃんは生きてるの?》
《未回収ポイント 心春ちゃんの生死》

 と、“心春ちゃんの生死”が未回収ではないかという声が多く上がったのだ。心春ちゃんとは、東堂の娘のこと。彼女の生死はこれまでほとんど触れられておらず、視聴者の注目ポイントのひとつだった。

「最終回でやっと心春ちゃんのことが玉木宏さん演じる葛城圭史警部の口から語られていきました」(ドラマライター)

 ここでも物語の詳しい説明は避けるが、吉乃は“あること”で心春ともみ合いになって彼女を階段から突き落としてしまう。その際、心春の生死は明言されないが、

「珠城りょうさん演じる東堂の妻・亜希は深い関係にあった吉乃に“心春のところに行く”と言い残して失踪、吉乃は亜希の自殺を確信したとあります。このことから小春ちゃんがすでに亡くなっていることは明白です」(同・ドラマライター)

 問題は、三輪が東堂に発した言葉だった。

賀来賢人

『心春ちゃん、まだ行方はわかっていない。きっと大丈夫だ、大丈夫』

 この発言で、“心春ちゃんの生死”の未回収派が生まれたわけだが……。前出のドラマライターは呆れながらこう話す。

「当然ですが、心春ちゃんの“遺体”の行方がわかっていないという意味でしょう」

 そのあと、東堂の前に“心春ちゃんに会うまで死ねなかった”と妻・亜希が現れる。このことで、さらに先の未回収派が混乱してしまうのだが……。

亜希のズボンの裾が泥で汚れていた

「亜希のズボンの裾が泥で汚れていました。それは小春ちゃんが遺棄されていた場所に訪れていたのではないかと予想できます。その後の会話でも、東堂に“小春ちゃんに会えたのか?”の言葉に涙して、うなづいている。この一連の流れから“遺体に会えた=心春ちゃんはすでに亡くなっている”という理解以外あり得ないと思います」

 ネット上にも、このドラマライターと同様の意見が複数あがっていた。

《小春ちゃん生きてると思ってる人多すぎてエッてなる》
《生きてるの?って人多くて震える》

 とあるドラマ制作スタッフは、こう話す。

「ここ最近の日本のドラマは、これでもかというほどセリフでしっかり説明して、“誰もが理解できる”ような作り方をしています。セリフだけではなく、主人公が悲しい時は泣く、怒っている時は怒鳴るなど“匂わせ”なしのストレートな表現がほとんど。制作サイドは視聴者には“そこまでしないと伝わらない”と思っているんです。『マイファミリー』の心春ちゃんの件も、制作サイドはかなりわかりやすく作っていると思いましたが……」

 ともあれ、ああだこうだ言い合うのが“考察”ドラマの醍醐味。『マイファミリー』が盛り上がったことだけは間違いない。