コロナ禍におけるイベント開催のガイドラインが緩和されつつある中、この夏に開催されるイベントが次々に発表されている。
「ジャニーズJr.の夏の恒例イベント『Summer Paradise 2022』もその1つです。今年は、ジャニーズJr.内の人気グループ『HiHi Jets』『IMPACTors』『Aぇ! group』の3組が、単独コンサートを行います。しかし、嬉しいはずのコンサートの発表が、ファンの間で大炎上しているんです」(ファンの女性)
いったいなぜか。
「今回から新しい申し込み方法が導入されることになったのが原因です。チケットを申し込むには専用のアプリのダウンロードが必須なのですが、アプリの仕様の問題で申し込み自体ができない人もいるんです。これでは、ファンクラブに入っている意味がないですよね」(同・ファンの女性)
ガラケーではお申込みできません
たしかに、ジャニーズ事務所のファンクラブサイトを確認すると、
《(フィーチャーフォン(ガラケー))ではお申込みできません》
という内容や、アプリの推奨環境について
《IPhone8以降》
《Android 10.0以上》
といった記載があり、
《アプリ上でチケットをご提示いただいた方のみ公演へご入場いただけます》
との明記もある。
つまり、専用アプリをダウンロードできるスマートフォンやタブレットを持っていない人は、ファンクラブの会費を支払っていても、コンサートに入場する権利を得ることは難しいということだ。
「ほかにも、2枚以上申し込む場合は同行者の登録が必須なのですが、都合がつかなくなったり、体調不良になってしまったりしても同行者の変更ができないそうなんです。もちろん、私自身がコロナに感染したり濃厚接触者になってしまったりしても、公式のリセールシステムもありませんから、無理してコンサートに行くか、諦めるしかなくて……」(別のファンの女性)
SNS上ではジャニーズ事務所や消費者センターにアプリの仕様やチケットの申し込みについて問い合わせたという投稿が散見されている。
しかし、こうした状況になった背景には、長年にわたり横行している、チケットの高額転売の問題がある。
「人気グループのコンサートだと、数十万円で転売されていることもありました。前方の列など見やすい席だと、さらに価格が高騰することも。身分証の提示による本人確認などの対策を講じてもあまり効果はなかったようですから、このようなシステムが導入されることにはうなずけます。とはいえ、もっとファンに寄り添った仕組みをつくることはできたと思います。
例えば、ももいろクローバーZが`14年から行っている、転売対策を目的とした本人確認は、効果的かつ好評のようです」(芸能プロ関係者、以下同)
ももクロの場合、本人確認は顔認証によって行われるという。
ももクロは“顔認証”で転売対策
「事前に顔写真を登録し、イベント当日、ファンクラブのIC会員証とチケットを提示して、その場に設置されたカメラに顔を写すことで、登録された顔写真と一致しているかを確認されます。事前登録の顔写真は、髪の毛が顔にかかっていないか、顔がはっきり確認できるか明るさで撮影されているかなどの厳しい審査があり、何度も撮り直しを要求される人もいるそうです」
やむを得ない事情でイベントに行けなくなっても……。
「チケットを“売りたい”会員と“買いたい”会員を抽選でマッチングし、チケット代金のやりとりもファンクラブ側が行ってくれる仕組みが整っているので、安心感が強いですよね」
人気グループを多く抱えるジャニーズ事務所にこそ、こういったすべての人に隔たりのない転売対策で、業界をけん引してほしい。