香川照之がプロデュースする自然教育をコンセプトにしたブランド『インセクトマーケット』豊洲店が6月26日をもって閉店した。
「無類の昆虫好きとして知られ、文部科学省から『こどもの教育応援大使』も委嘱されている香川さんが手がけた店として、マスコミでも大々的に取り上げられました。そのかいあり、オープン当時はかなりにぎわっていたのですが、最近は休日でも閑古鳥が鳴いている状況でしたね」(近隣住民)
オープンの際には、
「昆虫の絵の服を着ることで、(子どもが)外に出ていきたくなり、自然を感じられる」
と、昆虫柄への思いを熱弁していた香川。東京都江東区にある豊洲店は彼が展開する3ブランドすべてを扱う店舗として、メディアで取り上げられることが多かったものの、わずか1年ほどで畳むことになってしまった。
虫が苦手な女性が多い
「スタッフも閉店の理由を知らされていないそうで、困惑していましたね。もともとオンラインショップに力を入れていたこともあり、店舗は縮小していく方向のようです」(常連客)
7月スタートのドラマ『六本木クラス』(テレビ朝日系)に出演するほか、TBSの朝の情報番組『THE TIME,』でキャスターを務めるなど本業は好調なだけに、副業の苦戦は意外だが……。
「ネットショップの定着で、実店舗での売り上げはどこのアパレルブランドも厳しい状況です。ECサイトに直接お客を呼び込めるインフルエンサーがプロデュースするアパレル以外は苦戦しているので、店舗の運営規模を縮小するというのは、会社としては正しい判断だと思いますよ」(経済評論家の小野祐介さん)
親子向けブランドで昆虫柄のデザインにしたのも誤算だったようだ。
「“親子コーデ”をしたがるママも多いですが、20~30代の女性は虫が苦手な人も多いので、実際にお金を払うママ側にウケないと親子向け服ブランドは厳しいですよね。豊洲店はホームセンターの中にありましたが、訪れる客層からするとTシャツが1枚3000円というのは、割高に感じてしまうかも」(スタイリストの矢部義浩さん)
アパレル部門の縮小は懸命
苦戦する理由については、
「アパレルブランドも手がけるタレントの渡辺直美さんは、もともとオシャレなイメージがあり、本人のキャラクターとマッチしたデザインというのが成功したポイント。香川さんもスーツや時計など、本人のイメージに近いブランドなら成功したのではないでしょうか」(矢部さん)
一方、前出の小野さんは香川の取り組みを称賛する。
「香川さんのブランドはSDGsや環境に配慮するエコフレンドリー活動にも力を入れています。環境に配慮するとコストはどうしてもかかってしまうので、彼が本来やりたいSDGsなどの活動を続けるためにも、利益率の低いアパレル部門を縮小することは賢明でしょう」
プロデュースする自然教育アニメ『インセクトランド』の世界観を体験できる屋内施設を今夏、期間限定でオープンすると発表したばかり。アパレル以外で“昆虫愛”を伝えていくほうが正解かも!