山下達郎のメディア露出ラッシュが止まらない。6月21日には46年ぶりに『オールナイトニッポン』(ニッポン放送)のパーソナリティーを務めた。
「6月22日に発売されたオリジナルアルバム『SOFTLY』のプロモーションですね。全国ツアー中のため、事前に収録した録音放送となりましたが、そのことを“私、来年で齢70、前期高齢者ですからね。どれだけ働かせるんだというね(笑)”とグチっていました」(音楽ライター)
音声だけのテレビ出演
ここ数年、山下はライブを中心に活動を続けていた。
「サブスクリプションでの配信が主流となり、もうCDのアルバムを出すことはないと思っていたといいます。それで、ライブがメインの活動になったわけですが、コロナ禍でツアーができなくなってしまった。曲作りに集中できる環境ができて、アルバム制作に乗り出したようですね」(同・音楽ライター)
山下はサブスクには否定的で、「恐らく死ぬまでやらない」とウェブメディアのインタビューで話している。
「最近では珍しいタイプですよね。でも、山下さんは音楽を直接、人に伝えたいという考え方。テレビに出ないことに加え、アリーナのような大きなステージでライブをやらないのもそれが理由でしょう。サブスクに関しては、“表現に関わらない人間が曲をばらまいて儲けているのはおかしい”と語っていました」(同・音楽ライター)
そんな“NG”を隠さない山下が、音楽バラエティー番組の『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)に出演したことは、関係者やファンを驚かせた。
「昔からテレビには出ないことで有名ですからね。今回もインタビューの音声を流すだけで、映像はナシ。ポリシーは守ったわけですが、異例であることは確かです。2週にわたって放送され、山下さんの音楽に対する考えが聞けたのは貴重な機会でした」(テレビ誌ライター)
妻の竹内まりやも普段なら絶対に出演しないような番組へ、サプライズ登場した。
「このチャンスを逃すまい」とメディアが躍起に
「6月24日に放送された日本テレビ系の『スッキリ』では、同番組の人気コーナー『クイズッス』のナレーションを務める“天の声”を竹内さんが担当しました。声のみの出演のため、みんな最初は誰なのかわからなかったんですが、VTRで登場したKinKi Kidsが種明かしをするとスタジオは騒然。MCの加藤浩次さんは“えっ? ヤバくない?”と興奮していましたね」(同・テレビ誌ライター)
テレビだけでなく、アルバム発売前後には20本以上のラジオに出演し、『BRUTUS』などの雑誌でも特集を組まれた。驚異的な盛り上がりを見せているが、山下がここまでプロモーションに奔走するのは、オリジナルアルバムの発売が“11年ぶり”だということが大きい。
「所属レコード会社は功労者である山下さんのCDは“絶対に売ろう!”という使命感のようなものがありますからね。スタッフの熱意を受けて、ご本人もプロモーション活動をすることに前向きだったといいます」(レコード会社関係者)
“もう来年、古希なので、人間が丸くなってきた”とも話していた山下。さまざまな条件がそろったことで、“テレビ出演”が実現した。
「“出てもらいたいけど、まず無理だろう”と制作側は思っていたはず。そこにレーベル側から“稼働できます”と言われたら、オファーしない人はいないでしょう」(同・レコード会社関係者)
レコード会社とメディアの両者にとって、逃すことのできないタイミングでもあった。
「次のアルバムリリースに、また10年ほどの期間を要するとしたら、山下さんは80歳近く。もしかしたら音楽活動をしていない可能性もありますからね。メディアとしてもこのチャンスを逃すまいと、前のめりになったんだと思いますよ」(同・レコード会社関係者)
次は山下がテレビで歌うところを期待してしまうけど……さすがに求めすぎ!?