6月下旬からネット上のある記事が炎上している。
「新卒向けの就職情報サイト『就活の教科書』が‘21年5月に公開した『【底辺職とは?】底辺の仕事ランキング一覧』という記事が問題になっています。
内容としてだれでもできる、肉体労働であるなどを理由に底辺の仕事として、土木・建築作業員やゴミ収集スタッフ、介護士、保育士などが挙げられていました。
社会を下から支えている仕事とフォローはしていましたが、職業差別を助長するといった声が広がり、記事を削除する事態に陥っています」(ウェブライター)
これをきっかけに同サイトの他の記事にも騒動は飛び火した。
『【行く意味ある?】Fラン大学一覧』が大炎上
「‘20年12月に公開された『【行く意味ある?】Fラン大学一覧』という記事も物議を醸しました。もともとは大手予備校が前年度の不合格者数が少なく、合格ラインを設定できなかったものをボーダー・フリー(BF)としたことがFランの語源です。
ただ、この記事に登場する『Fラン大学一覧表』の中には、中堅私大と呼ばれるところや音大や美大、体育大などの偏差値だけでは測れない大学が入っていたことから、ネット上で批判の声が集まりました。
炎上が原因か、6月は週5本以上の記事がアップされていましたが、7月に入ってから新しい記事は1本もありません(7月8日時点)」(前出ウェブライター、以下同)
この記事に対して、SNS上では《失礼極まりない》《よく知らない人が書いたという印象》といった意見が…。
当然だが、“Fラン大学”卒業だからといって、その後の人生が暗くなるわけではない。Fラン大学一覧に入っている国際商科大(現東京国際大)卒業の末川久幸さんが資生堂に入社し、社長や相談役まで務めたのは有名な話だ。
大学で人生のステータスは決まらない
週刊女性が“Fラン大学”とされた大学卒業生に独自に取材したところ、
「保育士や幼稚園の先生、小学校の先生など、資格が必要な職場に就職した同級生も多く、Fランとは言えないのではないかと感じました」(東京未来大OB)
「私は、東証一部上場企業に入社しました。同期には東大卒や早稲田大卒もいるので、大学で人生のステータスは決まらないと思います」(帝京平成大OB)
と反論の声が挙がった。
立て続けに2件の記事が炎上したが、ほかにも問題になりそうな記事はあるのか。
「現在は削除されていますが、『【もしかしてFラン⁉】底辺国公立大学一覧』という記事では、大学の実名を列挙していました。
さらに、‘21年12月には『【給料が高い!】楽な仕事ランキング一覧』というタイトルの記事もアップ。
この中には、『底辺の仕事ランキング』にもあったトラック運転手やごみ収集スタッフなどが記載されているなど、矛盾点も見られます」
このサイトを運営している『株式会社Synergy Career』とはどんな会社なのか。求人サイトを確認したところ、7月7日までは事業拡大のため、中途採用の募集が掲載されていた。
仕事内容は記事執筆とSNS運用で、応募条件は大卒以上、未経験可。給与は月給20万~30万円で想定年収は240万~360万円、休日休暇は要相談と明記していないことからSNSでは、
《底辺職って言っている職業より給与少ない》
《これはブラック》
と批判が集中する事態に…。墓穴を掘るのは避けていただきたいものだ。