「RYO&YUUさんの逮捕はショックでした。自分も一歩間違えれば捕まっちゃうことをしているのかもしれない、って」
と、危機感を抱いている女性がいる。彼女が恐怖を覚えたニュースは紅葉の名所として知られる愛知県豊田市『香嵐渓』(こうらんけい)で起きた。性的な動画を撮影するために裸になったとして、飲食店経営の吉野隆賢容疑者(36)と、パートナーの山本結菜容疑者(22)が逮捕されたのだ。
「彼らは海外の性的な動画サイトで『RYO&YUU』という名前で人気を博していました。昨年6月から動画を投稿しはじめ、人気配信者となり、月収400万円を超えたことも。雑誌の取材なども受けていました」(全国紙記者)
“普通の主婦”だったアンナさんも動画配信をするように
2人は『もみじまつり』期間中だった昨年11月に『香嵐渓』を訪れ、裸で散歩する山本容疑者を吉野容疑者がスマホで撮影をし、その動画を同サイトに配信。動画を見た視聴者が警察に通報し、御用となったのだ。
世界中の多くの女性が小遣い稼ぎ感覚で自身のあられもない姿を配信しているという、そのサイト。'07年にカナダの運営会社によりサービスが始まり、'19年のサイトアクセス数は420億回。日本の利用者数は世界2位となり、そこで“稼ぐ”日本の女性が増えはじめているという。
冒頭の女性は山本容疑者らと同じく、サイトに動画投稿をするアンナさん(40代・仮名)。自らを“普通の主婦”と言うアンナさんはなぜ投稿するようになったのか。
「夫がサイトの人気配信者の記事を見て興味を持ち、夫婦で配信することにしたんです」
と明かす。アンナさん夫婦は月に2本程度、夫婦の営みの動画をアップしている。
「多くの配信者が特定を避けるためにマスクをつけたり、顔だけ写らないようにしているので、私でもできるなと思ったんです。私は小太りの普通の主婦ですし、夫もただの中年のおじさんです。まさかお金がいただけるとは思っていませんでした」
抵抗はなかったのか。
「お恥ずかしい話なんですが、主人に“寝取られ”グセがあり、コロナ前はハプニングバー(客同士で“ハプニング”が起こることを楽しむバーのこと)に行くなどしていたのですが、コロナでそのような場がなくなってしまい、サイトで配信することになったんです」
ハプニングバーに行くよりは、自宅で撮った行為を配信するの方がハードルは低く感じたという。
ファンクラブのサイトで月収400万円
チャンネル開設は素人でも「簡単にできる」という。
「身分証明書を提示して本人確認ができ、動画がアップされる仕組みになっています。動画再生1回(以下クリック)でだいたい0.05~0.07円くらいと(主人から)聞いています。月2本動画をアップして収入は10万円くらいです」
再生回数に応じて広告収入が入る仕組みはユーチューブと同じだ。
「過去に配信した動画の広告収入も加わってくるので、100万円稼ぐ月もあります。私たちはファンサイトがあるので、そこでの収益が大きいですね」
逮捕されたRYO&YUUも含めて多くの配信者たちはファンサイトを持っている。メインに配信しているサイトを入り口にしてファンを獲得し、月額2000円程度のファンクラブサイトに誘導して、ファンしか見られないコンテンツを配信。それによって月収2000万円以上稼ぐ人たちもいるのだ。
「私たちのファンは10万人もいないのですが、ファンクラブのサイトだけで月に400万円くらいの収入があります。ノーマルなプレーだけでは飽きられると思うので、これからはちょっと過激な動画に挑戦しようと思っていたんです。外の撮影なども視野に入れていた矢先に今回の事件が起こったので、気を引き締めて法律に違反することなく稼げればと思います」
閲覧数はYouTubeに次いで世界2位の同サイト。アンナさんのように配信を始める”普通の主婦”が増えていくのかもしれない。