小室眞子さん('21年11月・羽田空港)

 7月26日と27日の2日間、小室圭さんは“三度目の正直”をかけたニューヨーク州司法試験に挑戦する。

「2月に行われた前回試験は、本人申告によればあと5点足りず不合格。今回こそ合格して、悲願の弁護士デビューを成し遂げてほしいとは思っていますが……。“二度あることは三度ある”というように、不合格でも驚きませんよ(苦笑)」(宮内庁関係者)

貯金が底をつくのは時間の問題

 運命の合否発表は10月の予定だが、合格したからといってすぐに弁護士になれるわけではない。弁護士登録のための書類の提出や簡単な面接などを経て、デビューは来年になる見通しだ。

「現在、圭さんは自宅から徒歩15分ほどの距離にある法律事務所で法務助手として勤務しています。晴れて正式に弁護士登録されたら、『アソシエイト弁護士』として上司である『パートナー弁護士』の指示のもとで働くことになります」(法曹関係者)

 もし不合格だった場合はどうなるのか。

「3度目の試験に落ちたとしても“クビ”になるとは思えません。事務所は圭さんの法務助手としての働きぶりを評価し、すでに就労ビザをサポートしていると見受けられます。今回がダメでも、法務助手として働きながら“4度目の受験”にも挑戦できる環境なのでしょう」(同・前)

 “司法浪人生”が周囲の人々によって救われるとしても、NYを襲う“スーパーインフレ”は容赦しない。

「一連のコロナ禍やロシアによるウクライナ侵攻の影響で物価が上がり続けています。
マンハッタン地区では家賃の上昇が甚だしく、6月の平均家賃は5058ドル。日本円にして約70万円です。昨年の6月に比べて30%ほど上がっています」(不動産関係者)

 必然的に家計は逼迫。市民からは悲鳴が上がり、小室さん夫妻にとっても他人事ではない。

圭さんの合否は、小室家の懐事情を大きく左右します。弁護士が約2000万円の年収に対し、法務助手は600万円程度。眞子さんはミュージアムでインターンとして働いていると報じられていますが、あくまで無報酬ですから、夫婦の収入では、家賃の支払いだけで赤字です。今は、眞子さんが皇族時代に蓄えた1億円以上ともいわれる貯金を取り崩しながら生計を立てているという見方が強いですが、底を尽くのは時間の問題かと」(前出・宮内庁関係者)

NY州の司法試験に臨んだ小室圭さん。シャツの間からは“胸毛”が(『デーリー・メール』より引用)

 経済的に苦しいのは、ふたりだけではない。眞子さんの仕事先という『メトロポリタン美術館(MET)』も苦境に立たされている。

「約2年半にわたるコロナ禍の影響で州外や国外からの訪問者が少なくなり、入館料収入が激減。かねてMETは運営費の大半を寄付や基金で賄い、入館料収入のみに頼らないようにしていたものの、未曽有のパンデミックには対応できなかったということです」(MET関係者)

多額の寄付で“スペシャルな特典”が

 今年7月には入館チケットの価格が24ドル(約3300円)から30ドル(約4100円)に引き上げられた。厳密には、値上げはNY州外から訪れる人のみに適用される。ニューヨーカーに対しては、入館料が任意の額でよいという“Pay-what-you-wish(望むだけ支払う)”方式が継続されるのだ。

 '90年から8年間、NYの美大で働き、METの事情に精通している田中弘子さんはこう振り返る。

「METほど自由なところはありません。“好きな分だけ払いなさい”と言うと、たった硬貨1枚で入場する人も多く、この方式で成り立つのか心配でした。“できるだけ多く払ってほしい”と伝えたとしても、1度システムを知った人は簡単に従いません。“美術館の将来”という立派な言葉とは無縁でした」

 1870年に創立されたMETは、世界最大級、そして世界で最も有名な美術館のひとつとして知られ、5000年以上にわたる世界の文化遺産を150万点ほど所蔵している。その展示、保存、研究といった日々の運営や新しいプログラムの開発資金は、寄付金によって賄われている。

「米国で美術館への寄付は、その額によって税金が控除されるので広く一般的に行われています。コロナ禍以降、芸術と文化にかける政府の資金が削減されたこともあって、個人からの寄付は美術館にとっての最重要課題になりました。各美術館は、個人からの寄付金をより多く得るべく、しのぎを削っています」(前出・MET関係者)

 METのホームページには、寄付金に対する“特典”が金額ごとに記されている。最高額の2万5000ドル(約343万円)以上の寄付者は、《METの社長兼CEOや“先見性を持つ文化人”と直接対話ができる》そうだ。

「本来、すべての特典が公開されるべきですが、寄付者の開拓や、資金運用戦略の一環として、秘密裏にスペシャルな特典を用意することもあると聞きます」(同・前)

METと眞子さんの“WIN-WINな関係”

 そんな中、浮上しているのが、日本の元プリンセスである眞子さんとタッグを組んだ特別プランだという。

「新たな特典として検討されているのが、日本での美術鑑賞ツアー。そこで皇室にゆかりのある美術工芸品を見せる特別プログラムが想定されているとか。もちろん、キーマンになるのは眞子さんでしょう」(美術界に詳しい在米ジャーナリスト、以下同)

 METでは現在、『KIMONO STYLE』という特別展が開催中だ。

「日本古来の文化が注目を集め、とても好評なのです。美術に造詣が深い寄付者にとって、日本での“ロイヤルツアー”は魅力的。参加するために寄付額を増やしたり、新たにMETへ寄付をしたりする人は多いと思います」

 皇室ゆかりの貴重な美術品などを保存・公開している皇居の『三の丸尚蔵館』は現在、建て替え工事が進められているが、来年の秋には全体の半分ほどがオープン予定だ。

上皇ご夫妻を自身が勤務する博物館で案内される眞子さま('17年12月)

「そもそも、世界トップクラスのキュレーターたちが集まるMETに“無給のアシスタント”として採用されるケースは聞いたことがなく、眞子さんは“特権”就職だと囁かれていました。日本の皇室とのつながりによって、新たな支援者の獲得と資金調達が目的だとしたら納得できます。いまやMETにとって眞子さんは“手放せない存在”に違いありません」

 “皇室特権”を活かした(秘)ツアーでMETの財政難を救えば、眞子さんにも対価が支払われるのが自然な流れだろう。

「METと眞子さんの“WIN-WINな関係”が続けば、夫妻の経済基盤は安定し、圭さんが弁護士になれるかどうかは、もはや重要ではなくなるでしょうね」(前出・宮内庁関係者)

 “アートの女神”になる日は遠くなさそうだ。


田中弘子 ライター・エッセイスト。国際美術批評家協会会員。1990年から8年間、NYの美大『School of Visual Arts』でディレクター・教師を務めた