『町田あたりの女性お気をつけ下さい!!』
TikTokにそう流れてきたのは、東京都町田市近辺でUber Eatsを利用した女性の注意喚起だ。
Uber Eats配達員からのストーキング行為
投稿された画像には、注意書きとともに、商品を届けた男性配達員の自己紹介画像が載っていた。トラブルの時系列はこうだ。
「玄関前配達→玄関前から少し離れたとこに商品置かれる→取りにいっているときに階段からこっちをガン見→インターホン→非通知着信2回→警察呼ぶよ→配達完了」
『玄関前配達』はいわゆる『置き配』で配達員とは接触せずに商品を受け取れる。また『警察呼ぶよ』は女性が男性配達員に警告したものだ。
男性の自己紹介画面によると配達歴は「2021年8月~」で、配達する理由は「夜の配達員」と記されている。配達する理由の欄の多くは、「コロナで本業の残業が減ったため」、「両親にプレゼントを買うため」などが記載されていることが多いが……。
怪しく感じてしまうのは配達理由だけではない。男性配達員が女性に送ったDMのやり取りにはぞっとするものがあった。
《到着しました》(男性配達員)
《確認しました》(男性配達員)
《うけとりましたけどなんですか?》(女性)
《あそ》(男性配達員)
《ぼ》(男性配達員)
女性は続けて、
「朝家を出る時気づいたんですが、インターホンにペンキを塗られ ダイヤル式ポスト空けられ 中身捨てられ 個人情報が書いてあるものは別に置かれていました。さすがに警察に通報。ですが、証拠不十分で起訴や逮捕は出来ないようです」
と、白いペンキで塗りつぶされたインターホンの画像および女性のポストの中身がゴミ収集所にばら撒かれている画像を投稿している。
警察が証拠不十分としたように、ペンキ塗りやポストの中身のばら撒きは男性配達員によるものか確証はないものの、同投稿はTwitter上でも拡散され、
「Uberの配達員って審査ないのかな 頼んでみようかなって思うとこんな事件があって怖くて頼めない」
「家バレしてるし本当悪用やめてほしい」
「本家アメリカのUber(タクシー)は“レイプをするために”ドライバー登録して獲物を物色する輩が絶えないことが社会問題化してたもんなぁ。日本も“遠からず”ってとこか」
といった声があがっている。
Uber Eatsは便利な反面、危険な部分も度々クローズアップされてきた。
「'19年には、Uber Eatsで注文した商品が30分遅れで届き、スープがこぼれていたため受取拒否をしたら、マンション共有部分に投げ捨てられたという男性の証拠画像付きツイートも話題になりました。
その男性は“サポートに連絡したら、個人事業主だから関与できない、勝手に警察に連絡しろの一点張り。ありえない……”と憤っていました」(新聞社記者)
他の出前サービスでは、自社のパート・アルバイトなど従業員による配達が一般的だが、Uber Eatsでは面接はなく、ネット上で登録すれば誰でも配達員(正式名称は配達パートナー)になることが出来る。
契約関係はUber Eatsとは配達員には無く、個人事業主にあたるため、利用者と配達員がトラブルになっても当事者同士の問題なのだ。
過去には“恋文”でネット界隈を騒つかせたことも
商品に関係するトラブルだけでなく、怖い思いをした女性もいる。
「'21年には、都内の女性が“今日体験した怖い話”として、Uber Eatsの配達員から直筆の恋文がポストに届いたというツイートが物議を醸しました」(前出・新聞社記者)
手紙にはこう綴られていたそうだ。
《この前UBERの配達をして顔を合わせた程度だけど、気になったのでお声がけしますね!》
《気軽に話しかけて消毒こまめにやってた配達員を覚えてくれてたら自分です》
《もしよかったら、一緒に食事に行ったりUBER通さずに配達もしますよw》
この“恋文”は瞬く間に拡散され、ネット界隈を騒つかせることになった。
Uber Eatsでは、配達完了後の注文者との不必要な接触は禁止となっており、違反が確認された場合は、配達員としてのアカウントを停止されることになる。しかし、利用者とのトラブルは絶えない。そういった事情やコロナウイルス感染防止の関係もあってか、Uber Eatsは対面での商品の受け取りが不要な『玄関前配達』のサービスを推奨していた。
しかし、今回TikTokで悲鳴を上げた女性は『玄関前配達』を利用していたにも関わらず、男性配達員による嫌がらせを受けてしまった。
配達員の中には、藁にもすがる思いで生活費のために商品を届けるひとや、雨の中でも商品を届けてくれるひともいる。新型コロナウイルスに感染し、隔離期間中に注文をした人もいるだろう。
誰でも登録出来る気軽さや、自宅にいながら注文できる便利さはUber Eatsのメリットとも言えるが、その反面、安心・安全という部分では少し欠けている部分があるのかもしれない。