野田聖子氏

《私は「日本初の女性内閣総理大臣」を目指しています》

 公式HPに揚々と掲げている、自民党・野田聖子議員がピンチを迎えている。

 夫・信夫氏が元暴力団員だったという過去を報じた『週刊文春』『週刊新潮』に対して、それぞれの発行元に名誉を毀損されたとして1100万円の損害賠償を求めた裁判。最高裁は8月8日、原告である信夫氏側の上告を棄却した。

 つまりは「野田議員の夫が元暴力団員であることは真実」とする判決を下したのだ。

「報道があったのは2018年で、その後も大臣職を務めたり、自民党総裁選にも出馬するなど政界で存在感を示していた野田議員。一方で、信夫氏の訴訟には“夫を信じている”と主張し続け、さらには自身のブログで文春の証拠資料を《怪文書》などと言い放ってみせたのです」(全国紙政治部記者)

 ところが、蓋を開けてみれば、今年2月に東京高裁が下したのは、信夫氏が暴力団に所属していたことに「真実相当性がある」との判決。この直後の週刊文春の取材に野田議員は、

《訴訟の当事者ではないので、回答する立場にありません》などと答えていたよう。この代議士の対応にキー局・報道部ディレクターは苦笑する。

「当事者ではなくとも配偶者ですよ。“夫を信じている”と啖呵を切った割には無責任な回答を思われても致し方ない。そもそも夫婦生活を送っていれば、それなりに夫の過去も見えてきそうなものですし、もしも寝耳に水ならば夫にあらためて聞けばいい

 国民の血税で生活を賄っている政治家である以上は、配偶者の潔白を晴らすことは当然に思えます。ましてや“回答する立場にありません”とは、政治家として職務放棄と思われてしまいますよ」

政治家どうこうより人として信用できない

 8月9日に『文春オンライン』よって判決のニュースが伝えられると、ネット上では当然のごとく野田議員の対応に懐疑の声が向けられている。

《野田氏の夫が元暴力団員で有ることが最高裁で判決決定ならば、野田氏がなぜ、経緯を説明ないのかが理解できない》

《答える立場にないとか、逃げの姿勢を見せてる段階で、政治家どうこうよりも、人として信用できない》

《まさか野田さんは自分の夫が「元暴力団だとは知らなかった」とは言いませんよね。その上で、閣僚の一人として、平気で嘘を付いたのは言語道断であり、大臣という責務が今後務まるのかどうか岸田さんの信用問題にもなります》

野田さん、居眠りしている場合じゃないですよ!(2021年4月20日、本会議にて)

 すると、さすがに国民の声に慌てたのか、8月10日に自身のブログにて【夫に関する報道について】と弁明を始めたのだった。

国民に残る最高裁で“負けた”イメージ

「どうも知人やら、会社関係者やらの話として、信夫氏が【暴力団との関係もなかったことを明らかにしていただきました】と、まるで週刊誌の匿名証言ですね(苦笑)。さらには京都府警の捜査員によって、週刊誌のネタ元とされる【人物が偽証したものと考えていたとの見解を頂いています】とした上で、最高裁はこれらの事実を踏まえていないと訴えています。

 しかし、結局は第三者からの“反論”止まりで、夫の無実を証明することができなかったわけです。ダンマリから一転して擁護を始めた野田さんですが、最高裁で“負けた”イメージは強く、国民からの信用と信頼を損なってしまうかもしれません」(前出・報道部ディレクター)

 野田議員のブログ更新から約2時間後、岸田文雄首相による第2次岸田改造内閣が正式発足した。1998年の小渕恵三内閣で当時史上最年少で大臣に抜擢され、以降も各内閣で要職を任されてきた野田議員だが、改造内閣には彼女の名前はない。

 “日本初の女性内閣総理大臣”にもっとも近いとされる野田議員だが、国民はもとより、ますは夫の声に耳を傾けた方がよさそうだ。

 

 

野田さん、居眠りしている場合じゃないですよ!(2021年4月20日、本会議にて)
不妊治療を告白して話題となった著書『私は、産みたい』を手にする野田聖子氏(2004年)

 

 

 

野田聖子氏
2010年6月、三原じゅん子氏の初出馬の応援に駆けつけた野田聖子氏だが……