8月19日、都内の寺院。夏の日差しが照りつける晴れわたった日に、俳優の千葉真一さんの一周忌法要が行われた。
「この日の法要は長男の新田真剣佑さん、次男の眞栄田郷敦さんを“願主”として執り行われました。2人とも出演作品の撮影スケジュールの都合で欠席となったものの、法要後の会場では2人からの挨拶の文章が代読されました」(参列した男性)
千葉さんの死後に親族間に“分断”
《ご多用中のところを遠路お運びいただき 誠に有り難く厚く御礼申し上げます(中略)またこうして故人の思いを皆様と共に分かち合い 新たな絆が生まれました事 心から感謝しております》
父の遺志を継ぐ2人の挨拶。その後、会場では参列した俳優の大村崑、タレントの山田たかおらが取材に応じていた。終始厳かながらも明るく、穏やかな雰囲気で行われた一周忌法要。しかし、2日前には別の場所である催しが開かれていた。
「8月17日、都内のホテルで『千葉真一 偲ぶ会』が開かれました。こちらは千葉さんと野際陽子さんとの間の長女・真瀬樹里さんを“喪主”としたもので、タレントの錦野旦さん、デヴィ・スカルノさん、谷隼人さんらが参列しました」(スポーツ紙記者)
長女と、長男・次男が分かれて式を開催していることに違和感を覚える人もいるかもしれないが、親族間の“分断”が囁かれたのは今に始まったことではない。
千葉さんの死後、真瀬側には千葉さんの“所属事務所代表”を名乗る鈴木哲也氏がつき、一般女性Tさんとの子である真剣佑・郷敦を支援する千葉さんのマネージャーをA氏、千葉さんが設立したJAC(ジャパンアクションクラブ)代表の西田真吾氏をB氏、千葉さんを金銭的に支援していた方をC氏として、鈴木氏が3人を相手取る形で遺骨や遺品、肖像権などを巡ってさまざまな主張を繰り広げてきたのだ。
死後1年がたっても鈴木氏の主張は変わらず、いまだに溝は埋まっていない。そんな状況について、一周忌法要後、西田氏に心境を伺った。
息子2人からのメッセージ
「“いつまでこんなことやるんだろう”というのが率直な気持ちです。鈴木氏は“話し合いの場がほしい”と言っているそうですが、現時点ではそんな連絡は来ていませんので、法的なことは代理人を通して着々と進めています」
千葉さんのいない1年は、やはり寂しさが拭えなかったようで……。
「電話が鳴ると“あれ、千葉さんかな”とか……亡くなったのが頭ではわかってるはずなのに、気持ちが追いつかない部分があります」(西田氏、以下同)
一周忌のタイミングでも2つの会場で催しが開かれることとなったが、“分裂”報道についてはこう語る。
「千葉さんのためになることであれば、偲んでくれるのは、いつ誰がどこでやってくれても構いません。今回の法要も、あくまで千葉さんの遺志に沿った場所で執り行っただけで、樹里さんたちの『偲ぶ会』に反対しているとか、そういうわけではありません」
故人の考えを尊重して行われた一周忌。残念ながら欠席となった息子たちの様子はというと……。
「2人とも仕事の都合で参列できませんでしたが、真剣佑は、もう少し後に帰国予定だったところをかなり早めてくれていたんです。ただ、それでも間に合わず……。
けれど、代読させていただいた挨拶に加えて、真剣佑からは明るく“よろしくね”、郷敦からは神妙そうな感じで“よろしくお願いします”と、それぞれ前向きなメッセージをもらいましたよ。今日もそれぞれ、現場で手を合わせてくれています」
2人の性格を物語る温かいエピソード。複雑な事情から別の道をたどることとなっている子どもたちも、父を思い見上げるのは同じ夏空。