今年7月21日放送の音楽特番『LOVE LOVE あいしてる 最終回・吉田拓郎卒業SP』(フジテレビ系)にて盟友のKinKi Kidsや篠原ともえ(43)たちと「最後のテレビ出演」を締めくくることができたシンガーソングライターのレジェンド吉田拓郎(76)。
1か月が経ったいまもなお、大団円の記憶は色あせないが、改めて別番組で見せた堂本剛(43)とのやり取りが話題を呼んでいるという。
吉田拓郎と堂本剛のサシトーク
「吉田さんはKinKi Kidsと'96年から'01年まで『LOVE LOVEあいしてる』で年の離れた親友のような関係性を築いたことで有名ですが、同番組ではいつも堂本光一さん(43)も一緒にいました。
しかし、'13年に『吉田拓郎 YOKOSO』(NHKBSプレミアム)にて、剛さんと吉田さんの2人だけのサシトークが行われたことがあったんです。当時の剛さんは34歳でした」(専門誌記者)
オープニングトークで『LOVE LOVE あいしてる』を振り返り、吉田が当時のKinKi Kidsは楽屋では暗かったがカメラが回った瞬間にバカをやるプロ根性に感服した話をした際も、
「当時はいろんなことが急に始まったので、自分の頭と心とが追いつかない時期だったんですよね。でも、そんなときに番組のおかげもありますけど、拓郎さんに出会って。拓郎さんの生き方や人間性みたいなのを子どもながらにいろいろ知っていくうちに、音楽っていうものに急にピントが合って、好きになっていったって感覚があるんですよね」
「ギターとか楽器、音楽っていうのに出会ってなかったら、自分の中で成長出来てなかった部分もすごくあっただろうし。
自分が楽器弾いたりするときに、あの時のすごく新鮮な空気とか、わくわくした感情とか、そういうのが消えないんですよ」
と剛が饒舌に語る場面もあり、剛は拓郎との共演が大きな人生の分岐点になったことを強くうかがわせるコメントをしていた。
対する吉田も、『LOVE LOVE あいしてる』がスタートした50歳当時は精神的に老け始めていたのが「やっていくうちに、気持ちがルンルン若返っていってね」「おしまいには、KinKi Kidsファンのみんなに手を振ってたもん!」と楽しげに語っていた。
「当時の剛さんは、ギターなどまったく弾いたことがなく、7月26日・8月2日号の『女性自身』(光文社)で篠原ともえさんは、当時について“収録以外の時間でもいつも2人はギターを練習していました”と話していました。いまや25周年記念ライブ『24451~君と僕の声~』でアコースティックギターの生演奏を披露するほどですが、その原点ですよね」(前出の専門誌記者)
また、アイドルについての苦悩も、剛は語っていた。
KinKi Kidsは関西系だったり、初のデュオだったりデビュー曲がマイナー調だったりと異色づくめのユニットだったことは有名な話だが、歳を重ねるにつれて「アイドル」が何かわからなくなってしまったという話を展開。
「夢うつつで現実逃避を与えるとか、ウソでも恋の歌を歌ったりとか、皆を気持ちよくさせてあげる。それがアイドルなのかな、とか。子どものときにいろいろ考えたんですよね。アイドルって本当に気持ち言っちゃいけないのかなって」
と、オブラートに包まずにシビアな悩みを語り、アイドルが「偶像」を意味する言葉であることに触れて「偶像は嫌だなというか。現実味を帯びたアイドルになれたらいいな」という思いから生まれたのが'02年の『街』だったことも明かした。
「アイドル」に悩んだ堂本剛の恋愛論
ちなみに、'99~'05年まで『Myojo』(集英社)に連載していたエッセイをまとめた『ぼくの靴音』には、こんな記述があった。
《本当は、作られた“堂本剛”なんて要らない。ありのままの自分で、たくさんの事を感じたり、作ったり、愛したり出来れば良い》
《こないだ、また歌を作った。俺の本当の気持ちを知りもしないくせに、世間は、俺の事をああだこうだ、と決め付けたりするけど、そんな事に囚われてたら、自分は止まったまま、たとえ心臓がガタガタになろうが、絶対に負けへん、くたばらへん、進んでいくぞ…って歌》
アイドルらしさに悩みつつも、現在の男性や本格的な音楽ファンからも愛される堂本剛になったのが、よくわかるエピソードである。
「その結果、女性ファンが減るも男性ファンが増え、いつしかファンの年齢層が“コンサートで出会って結婚”という層が増えたり、主婦業が忙しくてファンを辞めていたのが落ち着いて戻ってきたりと、ファン層が入り乱れていることなどを話しましたが、恋愛についての話になった際には、興味深いやりとりがありました」(前同)
吉田が「どうしようかこれからって時があるじゃない?」と恋愛や結婚について尋ねると、
「昔はこういう人がいいな、ああいう人がいいなとか理想はあったんですけど、いまはむしろあんまりなくてですね……」
と切り出し、同世代の結婚の話を聞いてると、結婚を後悔している人の方が多いことにふれて、
「僕ら世代は子供が出来ても、20歳になったら54ですよね。そういう時に、どんな大人でいるのかなとか、どんな日本なのかなって不安が結構あるんですよ」
と迷っていることを明かしたのだ。同時に活字嫌いで本が読めないため、「妻に本を読んでもらう」という吉田がかつて話したシチュエーションに憧れを抱いたことも明かした。
また、吉田の「恋をするとその人を歌にしたくなる」という持論については、「彼女というか、あまり自分の中では日常のことをぶっこむことがない」「ぶっこむとするなら親や仲間はすごく露骨に出ちゃいますね」ということだった。
その後も恋愛についていまひとつ煮え切らない話をしている剛に対して、
「猪突猛進。突っ込んでいく彼女に。“好きだ――!”」「“わかってくれ好きなんだ!“っていう感じ」「そういう行動に出ないと、なかなか結婚は出来ないよ」「タイミングを逃すと、結婚がいらなくなる」
と、人生の先輩として吉田はアドバイスを送り、次の話題に移ったのだった。
「剛さんは'01年に『FRIDAY』(講談社)で山口沙也加さん(42)とのお泊り愛が報じられたことがありましたが、その後破局したと言われていて、それ以降も共演者と軽くウワサが出る程度で本格的な熱愛報道はありません。
プロデューサー・松浦勝人氏とTOKIOの長瀬智也さん(43)の交際時期で、明らかに曲調が変わっていた浜崎あゆみさん(43)がいい例ですが、吉田さんの言うように恋をすると、それを歌にしたくなるものですからね」(前同)
あれから9年。剛はいま、何を思うのかー-。