香川照之の“性加害”報道が俄然熱を帯び始めた。先週発売の『週刊新潮』で、2019年7月に香川は銀座の高級クラブで席に着いたホステスに対し、ブラジャーを剥ぎ取り服の中に手を入れて直に胸に触るなど“狼藉”を働いていたことが報じられた。
ドラマやCMに加え、情報番組『THE TIME,』(TBS系)のMC、『香川照之の昆虫すごいぜ!』(NHK・Eテレ)ではカマキリの着ぐるみを着て奔走、子どもたちからの人気も高く、テレビで彼の顔を見ない日はない。そんな香川だけにスキャンダルが報じられたら大混乱が生じることは誰もが予想していたことだ。それが起きてしまった。
しかも“性加害疑惑”。一番起こしてはならないスキャンダルだろう。
第二弾の報道を受け、次々と“降板”が決まり…
合計6社のCMに出演中だった香川、降板が懸念されていたが、当時、 “世界のトヨタ”として日本を代表するグローバル企業であるトヨタは、
《香川照之氏に関する一部週刊誌での報道内容については、社会的に許されざる行為であり、大変残念に思います。本件は、当事者間で解決がなされており、また、ご本人も深く反省し、謝罪されていると伺っております。私どもとしても、今後を注視させていただきたいと考えております》
と継続の意向を示していた。そこにぶつけられたのが、『新潮』の“第二弾”である。翌週の号で香川がクラブのママの髪を鷲掴みにしている衝撃的な写真を公開したのだ。また、『週刊文春』では出演ドラマの懇親会でスタッフに暴行していたことや、事務所のマネージャーにパワハラを働いていたことを報じた。
反響を受けてトヨタはCM契約満了を発表した。事実上の打ち切りで、各社が右倣えとなっている。
また、毎週金曜日に司会を務めていた『THE TIME,』に関しても降板が決まった。第一弾の際は、生放送でお詫びの言葉を述べるにとどまり、《与えられていただける仕事に対しましては、しっかりと真摯に真面目に一生懸命、全力でこれまで通り挑んでいきたい》と語った通り、降板の予定はなかったが、あの衝撃的な流出写真を前に万事休すといったところか。この一連の流れについて同番組の関係者が重い口を開く。
なぜ第二弾が報じられたのか
「 “番組の目玉”として三顧の礼で迎えた香川さんに、こちらから“降板してほしい”と言い出すことはまずできなかった。最初の記事が出た段階では、制作サイドのトップはかなり悩んでいたそうですが、非難は覚悟の上で続投を決定しました。ただそういう判断に至ったのは、続報や余罪が出てこないと、確信していたのと大スポンサーのトヨタがCMを打ち切りにしなかったこと、NHKも番組を継続させるとしていたことが大きいです。また、番組に寄せられた意見に目を通すと、香川さんの出演に対する賛否が半々だったのもあります。“第二弾”であの写真が出たことで否定派が急増しましたが……」(TBS関係者)
そして、ついには番組で香川が話していたように「自ら降板を申し出た」のだという。
そして、第二弾を出した『新潮』。香川は最初に報じられた時点で事実を認めて一応謝罪はしているが、なぜここにきて新たな写真を掲載したのか。芸能ジャーナリストの佐々木博之氏が解説する。
「第一報が出た後、芸能関係者やマスコミの間では、香川さんは“アウト”だろうという声が多かったんです。ところが番組もCMも継続となった。セクハラに対して厳しく断罪される時代なのに、テレビ局も企業もどうしちゃったんだろうとの声は上がっていましたね。裏にあったのはネット上で意外なほど“香川擁護”の声が多かったことです。特に“高いお金を払って飲みに行ってるんだからそれくらいは許してもいいのでは”とか“ホステスなんだから”という時代錯誤の意見が目立ちました。
同誌の関係者に話を聞いたら『アンジャッシュの渡部建さんは不倫であんなに叩かれ、仕事を干され、復帰まで相当時間がかかりました。なのに香川さんは何のお咎めもないというのは絶対おかしい。これでいいんでしょうか』と憤っていた。それが第二弾といったかたちで爆発したんでしょう。最初の報道の時点ですでに持っていた写真をここで出したのは世間に訴えたいものがあったからでしょうね」
香川は今回報じられた件だけでなく、複数のお店で“狼藉”を繰り広げていたという。クラブで働く女性たちの恨みを買っていたことは間違いない。余罪がまだ出てくる、そんな可能性もあるという――。