デビュー40周年となった5月1日も、57歳の誕生日を迎えた7月13日にも、音沙汰はなかった。もう、彼女の姿を見ることはできないのだろうか。誰もが「今年もダメか……」と諦めかけた、そのときだった。
8月30日の午前11時45分。新規開設されたツイッターのアカウントから、ある投稿がなされた。
《今の自分の言葉でお手紙を書きました。読んでいただけたら嬉しいです》
この投稿をしたのは、中森明菜(57)──。
「2017年にディナーショーを開催してから、5年にわたって姿を見せていないままでした。心身の不調が原因であるといわれていますが、どういう状態なのか、復帰できるのか、そのいっさいが謎に包まれたままでした」(スポーツ紙記者)
明菜が書いたとされる手紙には、《デビュー40周年として、何らかの活動をと日々体調と向き合ってきておりましたが、まだ万全な体調とは言えません。ゆっくりになってしまうと思いますが、歩き出していきたいと思いますので、どうか見守っていただけると嬉しいです》と綴られている。
明菜も、思うようにならない体調と、ずっと闘っていたようだ。だが、この発表によって、さらに深まる謎が……。
「新たに個人事務所を設立して移籍したこと、新たな公式サイトも立ち上げたことを報告しています。なのに旧公式サイトはそのまま。新しい公式サイトをのぞくと、今年12月に新しいファンクラブに移行する予定であると書かれています。しかし、今回の発表について、レコード会社はいっさい関知していなかったそう。通常であれば、考えられないことですよ」(前出・スポーツ紙記者)
囁かれるマネージャー恋人との訣別
突如つぶやかれた明菜の言葉が世間を騒がせているのは、こんな理由もあるからだという。
「20年以上にわたって、明菜さんを公私共に支えてきたのが、事務所社長兼マネージャーのA氏であることは有名な話です。このA氏が明菜さんの恋人だといわれていますが、今回の発表があってふたりは“訣別”したのではないかと囁かれているのです」(同・スポーツ紙記者)
ふたりの現状について、とある芸能プロのマネージャーにも話を聞くと、
「私も気になって多方面に聞いていますが“最近、A氏が窓口じゃなくなった”とか“変わらずA氏と連絡を取っている”とか……情報が錯綜していてよくわからないんです。“明菜に新しい恋人ができた”なんて話をする人もいます。ただ、彼女のこれまでの歩みを考えれば、ありえる話だと思う部分もありますが……」
明菜は16歳でデビューしてから、ほどなくして近藤真彦と交際をスタートさせた。しかし、1989年に明菜が近藤の自宅マンションで自殺未遂を図り、破局。同年12月31日に、近藤と復帰会見を開くと、所属事務所だった『研音』を退社した。
「その後も、お金を持ち逃げされたり、権利問題で揉めるなど、明菜さんはさまざまな裏切りやトラブルに見舞われ、事務所の移籍を繰り返していくのです」(芸能ライター)
1993年、明菜は4度目の移籍となった『N・A・P・C』という個人事務所を立ち上げる。
「もともとは飲食店で働いていた男性のB氏を、明菜は事務所の副社長に据えました。B氏は明菜がマッチと交際しているときからの友人で、マッチと破局後に急接近。ふたりは交際をスタートさせます。そこで明菜は自身のマネージメントをしてほしいと、最も信頼できる恋人のB氏に頼むのです」(同・芸能ライター)
明菜を献身的に支えてきたA氏
しかし、ふたりの関係は許されざる恋だった。
「B氏は既婚者で、明菜もそれを知っていました。最終的には明菜の思いを受け止めきれず、1998年にB氏は事務所の役員を辞任します」(同・前)
明菜は『N・A・P・C』を1999年に離れるが、そこに登場したのがA氏だ。
「ふたりの出会いについてはわかりませんが、再び新たに立ち上げた個人事務所の社長には、A氏が就任しました。明菜さんは、A氏が所有する都内にある一棟建てのマンションに長らく住んでいたといわれています。A氏が食料品や日用雑貨などの買い出しを担当し、明菜さんを献身的に支えていたのです」(前出・スポーツ紙記者)
恋人との別れとともに、所属事務所の移籍を繰り返してきた明菜。今回もA氏との関係が終わったから、ということなのか─。
「えっ、明菜が復帰をするんですか? 初耳です。明菜からの連絡はないままですね」
そう話すのは、3つ上の実兄だ。事情を説明し、新たに公開された写真を見せると、
「うわぁ……明菜ですね。変わらないなぁ……」
と微笑み、こう続ける。
「明菜は体調が悪いんですか? お酒と辛いものが好きだから、膵臓を悪くしたんじゃ……。ちゃんと健康診断は行ってるんでしょうか? ただただ心配ですよ」
家族との関係は、27年にわたって断絶したまま。実兄は、その原因について言及する。
明菜はA氏に騙されているのでは
「明菜がおかしくなったのはAさんと一緒になってから。明菜が建てたビルを“売れ”とそそのかしたのも、Aさんでした。こちらがAさんに電話をしても、明菜を電話口に出してくれないし、彼女が本当は何を思っているのかわからない。明菜は“この人だ”と思ったら、一途に信頼するところがありました。だから騙されているのではと……。別れたのが事実なら、よかったと思います」
こうなっては、再び明菜の動きを待つしかないが、ある期待が高まっている。
「今年の年末のNHK紅白歌合戦で明菜さんが復帰する可能性があるというのです。昨年は不幸があって欠場された松田聖子さんも、今年はきっと出場してくれるはず。そうなれば、歴史に残る“紅白”になるのは間違いない。9月に入り、出場者のキャスティングも大詰めに入っている段階です。明菜さんがこのタイミングで発表したのは、出場を検討しているからなのかもしれません」(前出・芸能プロマネージャー)
前出の実兄に明菜が復帰するとしたら、と尋ねてみると、
「それは、すごくうれしいです。会えずともテレビで見るだけでもいいんです。元気に頑張っているんだなってわかりますし、それで明菜と会えた気持ちになれますから……」
聞こえてきた歌姫の息遣いを、私たちが身近に感じられる日は近い─。