釣り動画でアンチを煽るゆたぼん(YouTubeより)

 クラウドファンディング(以下クラファン)で資金を集め、日本一周企画に挑戦中の少年革命家・ゆたぼんの炎上が止まらない。

「“全国の不登校の生徒などいろいろな人に会って、元気と勇気を与えたい”とクラファンで資金を集めたにもかかわらず、子どもたちと触れ合ったのは最初だけ。途中から大人の支援者たちからご当地グルメをご馳走になるなど、食い倒れツアー化したことで一部の視聴者からは“クラファンの資金を返金すべきだ!”という声が上がっています」(ネットニュース編集者)

 9月5日に投稿した『日本一周中止と返金について』という動画では、「支援者の人たちは俺のことを応援してくれている。ニュースで”支援者から批判の声”と書くなら、ちゃんと調べてから書けよ」と語っていたゆたぼん。そこで彼が訪問したフリースクールや支援者に取材を申し込んだ。

 日本一周開始直後の7月上旬に立ち寄った神奈川県内にある『湘南サドベリースクール』に話を聞くと、当日の様子を教えてくれた。

訪問先は「悪い印象はまったくない」

「ゆたぼんさん側から見学の申し込みがあり、一般の方と同じように2時間ほど施設を案内しました。私たちの説明を熱心に聞いていただき、悪い印象はまったくありません」

 当日、不登校の子どもたちとは触れ合ったのだろうか。

「子どもたちの個人情報の観点から詳細はお答えできません。施設内の写真もこちらからアップしないようにお伝えしたところ、ゆたぼんさんたちの判断で入口での写真のみを公開されたようです」

 ネット上では「最初から観光旅行のつもりだったのでは?」との声も上がっているが、少なくとも日本一周企画を始めた当初はクラファンで掲げた内容どおり、きちんと“スタディ”していたことがわかった。

 次に訪れた関東某所のフリースクールにも話を聞こうと、何度も電話をかけてみたがいっこうに繋がらず。最終的に質問をメールで送ったが、期日までに返答はなかった。

 支援者たちの本音はどうなのだろう。ゆたぼんの動画に出演経験もある『りらくる』創業者の竹之内教博社長と、日本一周の移動に使用している『ゆたぼんスタディ号』の広告枠を買い取った赤汁王子に「日本一周についてどう思うか?」といった質問をメールで送ったが、ともに期日までには返答はなかった。

 一方、愛媛県内で金属リサイクル・家具家電リユース業の会社『リバーズエコ』を営む小川凌社長は、YouTube上でゆたぼんの行動に対してたびたび問題点を指摘したことからアンチ扱いされてしまったようだ。

ゆたぼんから返金があったことを報告する小川社長(YouTubeより)

「あなたのお店や会社に実際に行って、ゆたぼんのYouTubeチャンネルで紹介します」

 という8万円のリターンを購入したものの、ゆたぼんサイドから担当弁護士を通じて一方的に返金されたという。

一方的にリターンを返金された小川社長

「信じられない気持ちです。返金を希望していないにもかかわらず、“返金先口座を教えてください”とメッセージが届き、それが既読になることなく一方的に返金をされた状況です。 先方からすれば、お金を返したことで筋を通したということなのかもしれませんが、正当な理由や説明もなく一方的に返金するというのは、あまりにも常識からかけ離れているように思います」(小川社長)

 ゆたぼんが資金募集を行ったクラファン会社『CAMPFIRE』の規約でも、「購入型プロジェクトの場合、リターンの変更や中止はできません。やむを得ない事情によりリターンの内容の変更などが必要である場合には、自己の責任で支援者個別の同意を得るものとする」と書かれているため、一方的な返金は規約違反にあたる。

「アダルト広告業者を不適切と判断して返金した経緯はあるようですが、私に対しては“変なアンチ”と決めつけられ、このような信じられない対応をされました。実際に私の会社で体験してもらいたいことを熟考し、準備をしていただけに遺憾に思います」(小川社長)

 暴露系ユーチューバー・コレコレ氏の生配信に登場したゆたぼんが小川社長に対して誹謗中傷を行ったことから、自身のYouTubeで「訴訟も検討する」と語っていた小川社長だったが……。

日本一周企画を前に支援者たちと意気込むゆたぼん(YouTubeより)

「私が訴えたところで彼らは何もスタディできないという結論に至り、訴訟することはやめました。裁判をしたところで、今回のように法廷でも代理人弁護士だけ出廷させて、本人たちは逃げるでしょうから“暖簾に腕押し”と判断いたしました」(小川社長)

 NHK党の立花孝志党首は「彼のような天才をあまり邪魔しないようにしてほしい」とゆたぼんの行動を支持したが、小川社長はゆたぼん親子にこう呼びかけた。

“裸の王様”になりかねない

「社会は多くの人たちの努力によって形成されています。それは単に収入や立場で推し量れるものではありません。しっかりとした土台があって、社会は傾かずに成り立っています。ゆたぼん親子からはそんな社会の土台を軽視し、見下すような発言が多々見受けられます。

 人を敬い、尊敬する気持ちが無ければ、一生世間から見向きされない“裸の王様”になりかねないと危惧しています。沼地にはまり続けるピエロを見て喜ぶ人もいるでしょうが、私は悲しく思います。早く自分自身が置かれている危機的状況に気付いてほしいです」

 将来を心配する小川社長などをアンチ呼ばわりし、問題行動ばかり起こしているゆたぼん。日本一周企画も折り返しを迎えたが、初心に戻って不登校の子どもたちに元気と勇気を与えてほしい。

 
 
ゆたぼんから返金があったことを報告する小川社長(YouTubeより)
リバーズエコ小川社長(YouTubeより)
RepezenFoxxの企画に出演した際に偽物の大金を貰って喜ぶゆたぼん(YouTubeより)
RepezenFoxxの企画に出演した際に偽物の大金を貰って喜ぶゆたぼん(YouTubeより)