「結婚、おめでとう〜!」
明るい声で祝福の言葉をかけるのは役所広司(66)。2023年1月に公開予定の映画『ファミリア』の予告編のワンシーンである。血のつながりを超えた新しい家族の形を描く作品だ。
「役所さん自身は早い時期に家族を持っていますね。役者としては駆け出しの1982年、役所さんからの熱烈なプロポーズによって5歳上の女性と結婚しました。今では立派な大御所俳優ですが、駆け出しの当時は稼ぎが少なく、奥さんは将来が不安だったそうですよ」(映画ライター)
役所の妻は、所属していた『無名塾』で河津佐衛子として活躍していた先輩女優。結婚後はセリフ練習の相手を務め、事務所の社長としても公私両面で夫を支えていた。
あまり知られてはいないが、そんなふたりの間には1985年に息子が誕生している。
「俳優の橋本一郎(36)さんです。2007年に映画『俺は、君のためにこそ死ににいく』でデビュー。TBS系のドラマ『コウノドリ』『義母と娘のブルース』などにも出演しています。バイプレーヤーとして活躍していましたが、2023年公開予定の映画『アーバンクロウ』では主演を務めています」(同・映画ライター)
“役所”というのは、俳優になる前に役所に勤めていたことから『無名塾』主宰の仲代達矢がつけた芸名で、本名は橋本広司。親子関係を特にアピールしていないが、役所は2014年にインタビューで父と子の関係について語っていた。
春木彩香と極秘結婚していた
《僕も親父とは喧嘩をしたし、すねている背中も見てきましたが、自分が父親になって「あの頃の親父と同じ背中をしてるのかな」なんて思うことも。失敗しても一生懸命生きていれば、その背中は子供にとって財産になる気がします》
自分が俳優として精進することで、同じ道を選んだ息子にエールを送っている。橋本は父のメッセージを受け取って演技を磨くとともに、私生活でも父の後を追っていた。
「特に公表していませんが、橋本さんは結婚しています。お相手は女優で歌手の春木彩香さん(36)。同業者を伴侶に選んだところはお父さんと同じですね。交際期間が長かったふたりは結婚のことを周囲の人々には話していて、役所さんも事務所スタッフに報告していました」(橋本の知人)
ふたりは役者として同じ舞台に立つことも。最近では8月下旬から都内で上演されていた舞台『大豆生田家の庭に咲く花は薔薇かスミレか!』で共演していた。
終演後はそろって劇場を後にすると、近くのラーメン店へ。指をさし合ってお店を探す姿からはなんとも幸せな様子が伝わってくる。その後ふたりは電車に乗って自宅へ帰っていったのだった。
9月上旬の午後、帰宅した橋本を直撃。記者が声をかけると驚いた様子を見せながらも、丁寧に応対してくれた。
結婚式では父から子へのスピーチ
─春木彩香さんとご結婚されたそうですね。
「ああ……。どうも、は、はい」
ドギマギしているが、うれしそうな表情だ。「おめでとうございます」と言うと、さらに笑顔が広がった。
「ありがとうございます。すみません、こういうの慣れていないので、なんて言えばいいのか……」
─春木さんのどんなところに惹かれたんですか?
「演技する姿ですかね。何度か共演していくうちに惹かれていきました。それで最初は友人からスタートし、交際するようになりましたね」
─プロポーズはいつで、どんな言葉を?
「いや、普通のプロポーズですよ。“結婚してください”みたいな。2019年だから、もう3年くらい前になります」
結婚前に、父のもとへ連れていったことも。
「父は何度か彼女の芝居を見ていたんで、結婚の報告をしたときは、“あの子か! よかったね!”と喜んでくれました。
コロナ前に結婚式も挙げて、父は“息子は小さいころは身体が弱かった”“こんな息子ですが、どうかよろしくお願いいたします”といったスピーチをしてくれましたよ」
終始、緊張ぎみだったが、最後にはマスクを外して撮影に応じてくれたのだった。
役所本人から祝福のコメントが
役所の所属事務所にも問い合わせると、本人から以下のような回答が。
「彩香さんは、交際中からとてもいいお嬢さんだと思っていました。ふたりが結婚するといいなぁ~、と思っていました。とても仲のよいふたりですので、本当によかったと思っています」
ひとり息子の結婚となると、初孫への期待も高まりそうだが─。
「子どもについてはふたりに任せています」
とのことだった。
「橋本さんも春木さんも、役所さんに“孫の顔を早く見せてあげたい”と思っているそうですよ。役所さんがテレビで孫の自慢話をする日もそう遠くないかもしれませんね」(スポーツ紙記者)
いずれは、孫と一緒に“Shall we ダンス”?