今年5月から森元首相の胸像を建立する募金活動がスタートしていた。森元首相といえば、女性蔑視発言により東京五輪組織委の会長を辞任。今度は東京五輪スポンサー企業との“蜜月”が明るみになったばかり。そんな“政治家”の似姿を後世に残す必要があるのか疑問視する声が続出。そこで18~70歳の有権者1000人に、緊急アンケートを実施!
東京五輪のスポンサー選定で、金銭の授受が行われていたことが次々と明るみになっている。世界的なスポーツの祭典が、私利私欲によって汚されてしまった形だが、これにより“ある計画”に非難が殺到。
その計画というのが、森喜朗元首相の胸像を建立するというもの。東京五輪組織委員会の元会長である橋本聖子議員ら15人が発起人となり、今年5月から胸像建立のための募金を募っていた。
森元首相は2021年に「女性のいる会議は時間がかかる」などの女性蔑視発言で東京五輪組織委員会の会長を辞任したが、今回の汚職事件にも関与していた疑いが浮上。そんな人の銅像なんて必要ない! でも、国民の気持ちとしては、もっと“いらない人”もいるのでは?
そこで週刊女性は緊急アンケートを実施。全国の18~70歳の有権者1000人に『銅像として残したくない現役政治家』を選んでもらった。現役の国会議員であり、首相や大臣経験者である政治家25人を編集部が候補として挙げ、それ以外の政治家も選べるように自由記述の枠も設けた。
祖父のような偉大さも政治力もない
1位は202票を獲得した麻生太郎。今年9月で82歳を迎える麻生元首相は、財務大臣としての在任期間が戦後最長を記録するなど、政治家としても稀有な存在。同時に、たびたび失言を繰り返すことでも知られている。
「長く政治家をしていることは知っているが、発言や行動を見ていると上から目線がとても気になるし、自己保身しかないように思える」(52歳・女性)、「あくどい顔をしていて怖い。それが銅像になって近くにあって毎日見るようになったらキツイ」(34歳・男性)、「祖父である吉田茂のような偉大さもなく政治力もない」(45歳・女性)
2位は109票の蓮舫がランクイン。野田佳彦内閣では、内閣府特命担当大臣などを務めたが、その評価は割れる。
「野党としては大事なのかもしれないが、国会において、反論や責任追及だけで、国をよりよくしていくための建設的な意見や具体的な方策が出せていない」(33歳・女性)、「銅像になるには、ふさわしくない。何も成し遂げていないし、いつも吠えているイメージしかない」(44歳・女性)
3位は72票を獲得した菅直人。東日本大震災が発生した2011年3月に首相として国の舵取りを担っていたが、そのときの印象が強烈に残っているよう。
「東日本大震災のときの対応の悪さが印象に残っているから」(47歳・女性)、「大地震発生時、福島原発への対応がしっかりできていれば今のようにはなっていなかったと思う」(64歳・女性)
若きリーダーは「発言が意味不明」
4位にランクインしたのは、自民党や民主党で幹事長を務めるなどした小沢一郎。67票を獲得。政界の“壊し屋”として選挙制度を改革し、政界再編をもくろんだ。しかし、2009年には政治資金規正法で強制起訴されたことも。その後、無罪となるが、政治とカネのイメージが染みついたまま。
「汚い噂があった人は銅像になる資格はないと思う」(52歳・女性)、「いろいろ疑いがありそう」(58歳・男性)
5位は自民党幹事長などを務めた二階俊博。59票を獲得した。“妖怪”や“自民党のドン”などの異名を持つが。
「影響力はあるが、高齢なのにいつまでも政治家を引退しないから、新しい風が入ってこない。国民感情を逆撫でするような発言もするし、国民の代理人としてふさわしくない」(22歳・女性)、「旧統一教会のこともどうかと思う。カルト教団でも“選挙の応援をします”と言われたら“お願いします”と言うと話していて、ありえない。国民の命と財産を守るのが国会議員の仕事じゃないんでしょうか?」(53歳・女性)
安倍晋三内閣で環境大臣を務めた小泉進次郎が55票を獲得し、6位に。
小泉純一郎元首相の次男として政界入りし、甘いマスクと巧みな弁舌で人気を博した。しかし、2019年にニューヨークで開催された国連のサミットで「気候変動のような大きな問題は、楽しくクールでセクシーに取り組むべきだ」と発言し、物議を醸した。今もその印象が強いようだ。
「小泉進次郎さんは発言が意味不明だし、余計なことしかしない」(53歳・女性)
自民党のために仕事する総理
7位には現職の総理大臣である岸田文雄がランクイン。獲得票数は47票。
自民党の派閥・宏池会のプリンスと呼ばれた岸田。強いリーダーシップを発揮した安倍元首相とは違い、“聞く力”を売りにした調整型の政治家のはずだったけど。
「聞く力が取り柄だと言っているが、実際には聞こえなかったふりをする力、もしくは聞き流す力を遺憾なく発揮しているようにしか感じない」(19歳・男性)、「国民を見て仕事をしていない。自民党のために仕事をしているでしょ」(64歳・男性)
8位は33票を獲得した、河野太郎。外務大臣に防衛大臣を歴任。行政改革担当大臣のときは“脱はんこ”を推し進め、ワクチン担当大臣でも存在感を示してきた。現デジタル相としては『エゴサ(エゴサーチの略で、インターネットやSNSで自身の名前を検索すること)の鬼』とも呼ばれ、ツイッターではネット民が河野に見つからないよう『河野太郎』と投稿する“遊び”がネット上のブームになったことも。
「自己アピールの強い政治家で、本当に銅像を建てそうな気がしています。でも正直、見た目が好きではない」(32歳・女性)
9位は25票で萩生田光一。10位は22票で立憲民主党前代表の枝野幸男という結果に。
あなたが銅像として後世に残したくない政治家は?