「あんないい子が……わしは何かの間違いやろと思うてる」
片井裕貴容疑者(21)の実家近くの住民は、ため息をつきながらそう答えた。だが、“あんないい子”が行った犯罪行為は、悪質極まりないものだった。
9月8日、泥酔した女子大生に集団で性的暴行を加えたとして、京都府警は同志社大学のアメリカンフットボール部に所属する片井容疑者、山田悠護容疑者(21)、濱田健容疑者(22)、牧野稜容疑者(21)の4人を準強制性交の疑いで逮捕した。
「犯行現場となった片井容疑者宅の付近にある防犯カメラに、泥酔する被害女性を4人が抱きかかえて部屋に連れ込む様子が映っていた。さらには、1時間にわたって4人がかわるがわる性的暴行を加えた様子を撮影した容疑者のスマートフォンも押収されている」(捜査関係者)
「ほかの友達にそそかされた」と近隣住民は擁護も…
みずからが撮った動画が犯行の決定的な裏付けとなり、容疑者らはもはや言い逃れできないだろう。一方で、冒頭の住民はこう続ける。
「裕貴くんは酒を飲んだ勢いで、ほかの友達にそそのかされてやったに違いない」
片井容疑者と共通点の多い人物を『週刊女性PRIME』は過去に取材していた。
それは、滋賀県で起きた集団レイプ事件で容疑者となった人物だ。今年5月、滋賀医科大学・医学部6年生の長田知大容疑者(当時24)と同6年生の片倉健吾容疑者(当時24)、同大学6年生・木下淳弘容疑者(当時26)が、知人の女子大生(当時21)に強制性交をした疑いで逮捕された。
「容疑者らは今年3月17日の夜、被害者を含む女性2人と飲食店で食事をしていた。いわゆる合コンのようなもの」(全国紙社会部記者)
その後、女性ひとりは帰宅。残った容疑者らと被害女性は長田容疑者の自宅マンションに移動して酒を飲むことに。すると、
「容疑者らは共謀して、午前0時ごろから2時30分までの間、強引に被害者女性の腕を掴んで引き倒すなどして、性的暴行に及んだ。被害者が警察に届け出て、犯行が明らかになった」(同・社会部記者)
逮捕後、容疑者3人は地検によって起訴された。さらに起訴状によって“共謀して女子大生に性的暴行を加え、さらにその一部始終をスマートフォンを使って動画撮影していた”ことが明らかになった。
同志社アメフト部の事件同様、犯行内容は悪質極まりない。片倉健吾容疑者を知る近隣住民はこう話す。
「ケンゴくんがそんな酷いことをするなんて、あり得ない。お酒の勢いというよりも、きっとほかの子にそそのかされたのでは? かわいそう。お母さまもどれほど悲しんでおられるか……」
8月24日、大津地裁で被告のひとりの初公判が行われ、28日に次の裁判が開かれる予定だ。
「そそのかされた」では言い逃れできない動画
「ほかの友達にそそのかされた」
エリート学生たちは幼少期、確かに真面目でいい子だったのだろう。だが、ともに“性的暴力を加えた様子を撮影した動画”が、彼らの犯罪行為が紛れもない事実であることを証明している。
事件によって同志社大の容疑者らは決まってた就職先の内定が取り消しに、滋賀医大生は医者の道を絶たれた。“頭のいい”彼らなら、こんな未来が待ち受けていることは想像できたろうが、なぜ事件を起こしたのか。心も身体も二度と元どおりに戻らない被害女性に対して、一生かけて償うしかない。