左上から時計回りで片井裕貴容疑者、濱田健容疑者、山田悠護容疑者、牧野稜容疑者(アメフト部HPより)

「アメフト部の連中が店に来ているか? うーん、わかりませんね。ラグビー部は寮もそばにあるし、強いチームなのでわかりますが、アメフト部は弱いし、顔を見ても来ているかどうかはわかりませんよ」

同志社アメフト部のグランド(大学より提供)

 京都府京田辺市の同志社大学京田辺キャンパス近くにある飲食店の店員はそう話す。大学近辺には飲食店が数軒あるのみで、他の店員もみなアメフト部が来ていたかどうかは覚えていなかった。

 先日、同志社大学を震撼させる事件が発覚した。

 京都府警は9月8日、同志社大学アメフト部に所属している4年生部員4人が、泥酔した同府京都市の女子大生Aさん(20)に性的暴行を加えたとして、準強制性交の疑いで逮捕した。メンバーは片井裕貴容疑者(21)、山田悠護容疑者(21)、濱田健容疑者(22)、牧野稜容疑者(21)。

「今年5月21日、容疑者らは同市中京区の繁華街のバーで飲んでいて、Aさんに声をかけた。いわゆるナンパですね。バーで約3時間にわたってAさんにカクテルなどを無理やり飲ませた。その後、酩酊状態のAさんを4人で強引にタクシーに乗せて同市上京区にある片井容疑者の自宅マンションに連れ込んだようです」(全国紙社会部記者)

 バーから片井容疑者の自宅マンションまではおよそ4キロメートル、車で10分程度の距離だった。

性的暴行の様子をスマホで動画撮影

 部屋に連れ込んだ容疑者らは、午前4時37分から5時25分までの間、Aさんが抵抗できない状態であるのに乗じて、性的暴行に及んだのである。

「4人の男たちはその凌辱の様子をスマホで動画撮影していた。容疑者のスマホはすでに警察が押収していて、犯行の裏付けとなっています」(同・社会部記者)

 その日の午後になって、Aさんは警察へ被害の申告に出向いた。捜査関係者によると、

「逮捕までに時間がかかったのは、防犯カメラの映像などを収集していたから。捜査を進めると、犯行現場となった片井容疑者宅の付近にある防犯カメラに、被害女性を4人が抱きかかえて部屋に連れ込む姿が映っていた。どの時点で犯行を決めたのかなどを取り調べ中だが、今のところ、容疑者たちから反省や謝罪の言葉は特に聞いていない」

 8日、この一報を受けて、同大学の植木朝子学長は「深刻な事態」と同大学HPでコメント。同日、同大アメフト部の小宮弘明監督は無期限での部の活動停止と、今期のリーグ戦辞退を発表した。

 卑劣な犯行に手を染めた片井容疑者は一体どんな人物なのか。大阪府にある実家を訪ねるも、不在。そこで、近所の住民に話を聞くと、驚きを隠さずにこう答えた。

「事件で名前が出て、嘘やろと思ってた。何かの間違いやろうと。大人しくて、ええ子やったからね。酒を飲んだ勢いで、ほかの友だちにそそのかされて、やったんじゃないか」

 片井容疑者は幼いころから、弟2人と道端でよくキャッチボールをやっていたという。小中学校では勉強とともに野球にのめり込んだ。

「高校は私立の名門に入ってな。高校でも野球をやっていて、内野手を守っとったと思うわ。甲子園の予選でも4回戦までいっとったんやで」(同・住民、以下同)

容疑者の父親は一流企業のエリート

 前出の住民はこう話す。

「祖父はかつて建設会社に勤務していて、父親はいまも一流企業のエリート・サラリーマン。だから、ようけ金持ってはるわ。弟2人も、いま大学生やしな」

 一家は別荘を保有しているという報道もある。

 裕福な家庭で順風満帆に生きていた片井容疑者も、この一件でアメフト部破門はもとより、大学そのものも退学処分となるのは間違いない。さらに一流商社の就職も決まっていたと一部で報じられているが、内定取り消しは免れないだろう。

 片井容疑者に限らず、ほか3人も同様だ。卑劣極まりない犯罪が被害女性を深く傷つけ、容疑者みずからの人生にも取り返しのつかない傷を負わせた。失ったものは、もうもとには戻らない。

 
片井裕貴容疑者(アメフト部HPより)
山田悠護容疑者(アメフト部HPより)
濱田健容疑者(アメフト部HPより)

 

 

 

 

牧野稜容疑者(アメフト部HPより)