手話のスピーチコンテストに臨み、6分あまり挨拶された佳子さま(9月10日)

「手話言語に対する理解がより一層深まり、誰もが安心して暮らすことのできる社会になることを願っております」

 9月10日、東京都内で開かれた『全国高校生の手話によるスピーチコンテスト』に臨んだ佳子さまは、手話を交えながらそうスピーチされた。

発足当時の“夢”が現実に

「“書は人なり”という言葉がありますが、手話も人柄を表します。佳子さまの手話からは“雅(みやび)”が感じられ、素晴らしく感動しました」

 そう振り返るのは、群馬県在住のろう者で全国各地での講演や動画配信などに取り組む『上州ろうあ魂』代表の牧山定義さん(57)。佳子さまが非常勤嘱託職員として勤務される『日本ろうあ連盟』についても、こう説明を続ける。

「同連盟は、75年前に群馬県の伊香保で発足しました。私の両親もろう者で、当時立ち上げにあたったメンバーと深く関わっていたのですが、彼らが当時抱いていた夢は“皇室の方々に手話をしていただくこと”だったといいます」

 大学時代から聴覚障害者の活動支援や手話の普及に勤しまれた紀子さまの影響もあり、秋篠宮ご一家は積極的に手話に取り組まれている。

「今年6月に広島県で開かれた『第70回全国ろうあ者大会』では、秋篠宮さまが初めて手話を披露されました」(皇室担当記者)

 牧山さんの両親を含む発足メンバーの多くは、すでに亡くなっているが、

「ろう者がなかなか理解されなかった時代を生きた諸先輩方の努力のおかげで今があります。こうして発足当時の“夢”が現実となったことを両親が知ったら、飛び跳ねて、あるいは泣いて喜ぶと思います」(牧山さん)

 9月25日には鳥取県で『全国高校生手話パフォーマンス甲子園』が開催される。

「'14年に始まった同大会は、今年で9回目。佳子さまは毎年出席されています。コロナ禍の影響を受けてオンライン開催となった一昨年と昨年はお住まいでのご視聴でしたが、今年は3年ぶりに現地へ足を運ばれます」(前出・記者)

 佳子さまが熱心に取り組まれているのは、手話だけではない。

「9月14日には、『日本工芸会』の総裁として初めて、都内で開催されている『日本伝統工芸展』を鑑賞されました。伝統工芸品の技法について質問し、“もっと1点1点ゆっくり見たい”とも述べられたようです」(同・記者)

本命恋人はほかにいる?

 これまで同展に参加していたのは、昨年10月に小室圭さんと結婚して皇室を離れた姉の眞子さんだ。佳子さまは今年6月、姉から引き継ぐ形で総裁職に就任された。

「現在、独身の女性皇族はわずか5人。内親王として活躍の場を増やされる佳子さまに、一部では“女性宮家として今後も皇室を支え続けてほしい”という声も上がっています」(皇室ジャーナリスト)

 皇族数を確保すべく、政府では(1)女性皇族が結婚後も皇室に残る、(2)旧皇族の男系男子を養子として皇族に迎える、という2案について協議されている。(1)案のように、皇室に女性宮家が創設された場合、佳子さまは結婚後も皇室に残られることに。

‘19年9月、『日本伝統工芸展』を鑑賞した眞子さん(左)と、9月14日に同展を訪問された佳子さま(右)

「女性宮家案が実現するかによって、結婚適齢期にある内親王の人生設計は大きく揺らぎます。それにもかかわらず、具体的な話がいっこうに進まぬまま時間が過ぎているのが現状です」

 そう話すのは、皇室制度に詳しい静岡福祉大学の小田部雄次名誉教授。

「そもそも、女性宮家案が浮上していること自体、佳子さまの結婚のブレーキとなります。皇室を離れるか留まるかが定まらない限り、“お相手”とその家族は、内親王と結婚を受諾する判断を取りづらいでしょう」(小田部教授)

 時間がたつほど結婚のハードルが高まると囁かれる中、渦中の佳子さまは、水面下で結婚の準備を進めておられるという。

「8月上旬、学習院初等科時代の同級生で、都内の歯科医院の“御曹司”として働くエリート歯科医との交際を『女性自身』が報じました。ですが、彼はあくまでも家族ぐるみで付き合いがあるだけで、“本命の恋人はほかにいらっしゃる”と言われています」(宮内庁関係者)

 そうは言っても、佳子さまが“彼”と逢瀬を重ねられる様子はないようだ。

「今の時代、直接会わずとも愛を育むことはできますからね。お住まいに招くこともあるのかもしれませんが、頻繁というわけにはいかず、もっぱら“リモート交際”が中心なのでは。お付き合いを徹底的に隠し秘すことは可能なのです」(同・宮内庁関係者)

 身近には眞子さんと小室さんというお手本もいる。おふたりは、時差が14時間もある日本とアメリカで、3年以上の遠距離恋愛を乗り越えて結婚を果たした。

家庭内で“二重のルール”が

「眞子さんの結婚を、誰よりも近くで応援していた佳子さまが、“会えなくても大丈夫”という信念のもと交際なさるのは納得できます」(前出・皇室ジャーナリスト)

 現実味を帯びる佳子さまのご結婚に、安穏としていられないのが母の紀子さまだ。

「眞子さんの結婚騒動以来、厳しい目が向けられることが多いご一家を立て直すためには、佳子さまの結婚を“成功”させることが必要不可欠でしょう」(宮内庁OB)

 去る9月11日に56歳を迎えられた紀子さま。誕生日に際して公表された文書では、佳子さまの結婚や将来について、《次女の気持ちや考えをよく聞き、またこちらの思いや考えを伝えていくことができれば》と綴られていた。

「'20年は《本人の考えに耳を傾け、対話を大事にしていきたい》、'21年は《次女の意見をよく聞いて、家族の語らいを大事にしていきたい》と、控えめな姿勢でしたが、今回は佳子さまに強く干渉していくとアピールされた印象です」(同・宮内庁OB)

 その背景には、手放しに結婚を容認できない事情がある。

税関150周年に関連して、横浜市の税関施設を視察された秋篠宮ご夫妻(9月14日)

「いずれ天皇家から秋篠宮家に“本家”が移れば、社会的制約は今より大きくなります。
将来即位される悠仁さまの結婚は、皇室会議を経て正式に決定されるため、自由恋愛がどこまで許容されるのかは不透明。国民の声も無視できず、“姉たちは自由、弟は不自由”というようにご家庭内で二重のルールが生まれかねません」
(小田部教授)

 3きょうだいの中間子にあたる佳子さまは、秋篠宮家のキーパーソンともいえる。

「この9月に16歳になられた悠仁さまが成人するまで、佳子さまは皇室に留まるべきという意見は多い。周囲の目をとりわけ気にするご性格の紀子さまは、佳子さまが眞子さんのように結婚を強行なさることがないよう、文書を通じて“待った”をかけられたのではないでしょうか」(前出・宮内庁OB)

 戦慄(わなな)く紀子さまの思いは、佳子さまに届くのか――。