NON STYLEの井上裕介(42)が結婚した。ツイッターの直筆コメントによれば、相手は《一回り以上、下》の《一般の方》で、《奇跡的に出会うことができました》とも綴られている。
ノンスタ井上が結婚できたワケ
この「奇跡」には、ブサイクランキング殿堂入りで、漫才でも「キモいオッサン」を演じる「弱者男性」キャラの自分が、という意味も込められているのだろう。また、実際、その経緯も「奇跡的」だ。
本人のユーチューブによると、相手は地方で「たまたま立ち寄ったコンビニエンスストアの店員」。その後、番組企画で「気になる一般女性を紹介」することになり、彼女のことを話したところ、再会することができた。
その際、スタッフも含めた食事の席でグループLINEを作り、その4、5年後に交際へと発展したという。
この番組は2016年の元日に放送された『初詣!爆笑ヒットパレード』(フジテレビ系)だと思われる。この女性が『新潟で発見!美人女子高生』として紹介されるのをお屠蘇(とそ)気分で見ていたが、たしかに可愛かった。井上をうらやましく思う男性も多いだろう。ただ、ここで注目したいのは交際のきっかけ。仕事の関係で上京することになった彼女から、
「東京に友達がいないので、ご飯でも行きませんか?」
と、誘われたという。つまりこれ、彼女にとってのシンデレラストーリーでもあるのだ。王子様はあの井上、本人いわく「大金を積まれても結婚したくない男ランキング1位」の井上なのだけど。
ではなぜ、彼は王子様になりえたのか。カッコいい、優しい、賢い、スポーツが得意など、モテる男の条件はさまざまだが、1980年代あたりから「面白い」というのも上位にきている。
モテる男の条件に「面白い」
モテたくて芸人になるという男も増え、M-1チャンピオンでもある井上はまさにその勝ち組。見染められた地方の女子高生が彼のことを「運命の人」だと思ったとしても、不思議はないわけだ。
しかも、テレビでの再会から11か月後、井上はひき逃げ事故で謹慎。ただ、4か月後には復活した。このあたりも、彼女に優良物件だと感じてもらえたのではないか。
なお、この復活については興味深い指摘がある。『さまぁ~ず論』(テレビ朝日系)でのこと。平成ノブシコブシの吉村崇が、不祥事から帰ってくることができた人として井上と狩野英孝を挙げ、さまぁ~ずの大竹一樹がその共通点をこう分析した。
「ナルシスト。みんなが憧れない人。かわいげがある人」
ちなみに、井上は「ポジティブナルシスト」としても知られるが、狩野も同類だろう。こういうキャラは、自分で笑いにできれば無害だし、意外とモテたりもする。年下の美人妻もゲットできるし、8股交際も可能なわけだ。
その「ポジティブナルシスト」についても、今回のことでどこまでキャラなのか、ますますわからなくなった。案外、素でやっていたりするのではないか。なにせ、面白いことはモテ男の条件で、井上はその強者なのだから。
とはいえ、彼が王子様であることに釈然としない人もいるだろう。しかし、女の子はみんなお姫様、などというように、男の子もみんな王子様、であってもよいはずだ。自分で書いていてもちょっと気持ちが悪くなってきたが(苦笑)。
こうなったら、アンガールズの田中卓志やアインシュタインの稲田直樹にも続いてほしい。モテの価値観をどんどん混乱させてもらおうではないか。