インタビュー後に一服する東出昌大

「山での暮らしを始めて、かれこれ半年ですね」と、発売中の『週刊文春CINEMA!』で現在の生活を語った東出昌大。彼が住むといわれている山小屋へ実際に行ってみると「臆測で書かれたくない」と本人が取材に対応してくれた。

 清らかな水が流れる関東近郊の山あい。9月下旬、斜面に立つ山小屋から1人の男性が現れた。ラフなファッションながら、8頭身のスタイルでスターのオーラが漏れ出ている。

今年の春頃から東出昌大さんをよく見かけるようになりましたね。もともと狩猟をするためにこのあたりにはよく来ていたそうですが、本格的に狩猟をしようと引っ越してきたみたいです。こちらにいるときは、山小屋のオーナーの男性と一緒に活動されていることが多いですよ」(町の住民)

 発売中の『週刊文春CINEMA!』では、山での生活についてインタビューに答えている東出。

《狩猟と出会ったのは、千松信也さんの『ぼくは猟師になった』という本を読んだのがきっかけです》

 と、狩猟に興味を持ったきっかけを明かしていた。

 週刊女性記者が訪れる数日前まで、彼は新作映画の撮影を行っていたようで、

「ドキュメンタリー作家の森達也氏が初めて手がける劇映画『福田村事件(仮)』に出演するため、1か月近く関西方面で撮影を行っていました。また、年末から来年にかけて主演映画2作品の公開も決まっています」(スポーツ紙記者)

山菜を収穫して、薪割りをする生活

 この日は中古の乗用車に乗って1人で現れた東出。しばらくすると、長靴に履き替えて畑のほうへ。どうやら夕食の食材を選んでいるようだ。山菜を収穫し終えると、すぐさま斧を持って庭に移動。慣れた手つきで薪割りを行うと、山小屋に戻っていった。

「東出さんが住んでいる小屋にはお風呂がないようで、小屋にいるときは毎日のように近くの温泉に来ています。いろいろな作業をされているようで、いつも手は真っ黒ですね。常連は高齢の方が多いので、俳優の東出さんだと気づいている方は少ないと思います。芸能人とは思えないほど気さくで、すっかりこの町に溶け込んでいますよ」(温泉施設の常連客)

慣れた手つきで薪割りをする東出昌大。調理に使うため、夏でも薪ストーブは欠かせないという

 夜になると荷物を持った東出が小屋から出てきた。車を走らせて到着したのは、やはり近所の温泉施設。現在の生活について話を聞くため、車から出てきたところを直撃すると─。

「臆測で事実と違うことを書かれるのはイヤなので、きちんと自分からお話ししたい」

 と翌日、週刊女性記者を改めて山小屋に招いてくれた。

─ここで生活しようと思った理由は?

「去年、狩猟の下見でこのあたりに来たときに車がパンクしてしまって。そのときにたまたま通りかかって助けてくれた方に事情を話したところ、空いていたこの場所を貸していただけることになったんです。ありがたいことにタダで貸してもらっています

携帯電話の電波もつながらない

─かなり古い小屋のように見えますが、住みにくい部分も多いのでは? 

ここは携帯電話の電波もつながりません。トイレも汲み取り式ですし、電気は通っていますが、ガスと水道も通っていませんからね。布団もないので寝るときは寝袋を使うなど、確かに不便な部分もあります。ただ、役者でいるときは常に緊張の連続なので、ロケ弁も味がしないくらい追い込まれている状態のことも多い。でもここに来ると、食べ物もひとつひとつ美味しさを感じながら食べることができるので、僕にとってはここでの生活のほうが居心地がいいんです

─主に狩猟で生活されているんですよね?

「僕がやっているのは“単独忍び”という1人で狩りをするスタイル。仕留めた獣は自らさばき、余った部分は食肉加工工場へ持っていって、ソーセージにしています。あとは近くで採れた山菜や、近所の方にいただいた野菜などを食べて生活しているので、食費も0円に近いですね」

 現在住む山小屋の隣に目を向けると、建設中と思われる小屋が。

「将来的にはそっちの小屋に住もうと思って、1人で作っているところなんです」

 と、笑顔で答えてくれた。

 地域の猟友会メンバーや近隣住民からは“でっくん”と呼ばれているそうで、地元の人たちにも好意的に迎えられているようだ。

 山小屋でのインタビューが終わると、近所を案内したいと、記者を自身の車に乗せてくれた。車内は獣の血のようなものや泥などが飛び散っており、すっかり“山男”になっていた。

狩りの姿を追ったドキュメンタリー

FM鹿児島の『SPORTS+』のツイッターにアップされた、東出昌大と山小屋での収録風景

「狩猟できる期間は毎年10月15日から翌年4月15日までと決まっているのですが、東出さんは有害鳥獣駆除の免許を持っているため、1年中狩りをすることが可能です。狩猟はチームを組んでやるパターンもありますが、東出さんのように単独忍びをしている人も多いですね。1人でやる場合は、狩猟の経験値よりもその山をどれだけ知っているかが大事です。効率の悪い単独での狩猟で生活できているというのは、かなり腕がいい証拠だと思います」(狩猟免許を持つ男性)

 東出が所属する猟友会メンバーの1人も、彼の腕前を絶賛する。

本来なら現地に住所がないと猟友会には加入できないんだけど、彼の腕のよさを買った支部長の推薦で、特別に加入できたと聞いていますよ」

 狩りの姿を追ったドキュメンタリー番組も音楽専門チャンネル『スペースシャワーTV』で放送が決定するなど、新たな仕事も決まりつつある東出。

 不倫報道や離婚、事務所解雇などを経て、文字どおり1人になった彼がたどり着いた“0円生活”。この山小屋から復活の狼煙が上がることを期待したい。

慣れた手つきで薪割りをする東出昌大。調理に使うため、夏でも薪ストーブは欠かせないという
畑で山菜を摘む東出昌大。山小屋で過ごす期間は自炊はもちろん自給自足生活を行っている

 

 

 

 

インタビューが終わって一服する東出昌大。山小屋のオーナーとは昔からの知り合いのようななじみっぷりだった
FM鹿児島の『SPORTS+』のツイッターにアップされた、東出昌大と山小屋での収録風景