8年ぶりの主演映画『“それ”がいる森』(9月30日公開)で、ホラー作品に初挑戦した相葉雅紀(39)。また息子の一也役は、演技に初挑戦のジャニーズJr.の上原剣心(12)が演じた。ホラーかつ父子の修復と再生も描かれている作品ということで、理想の父親像と自身の恐怖体験を教えてくれた。
怖いと言いながらも楽しんで撮影できた
「やったことのないジャンルに挑戦したかったし、いい作品に参加させていただけることを光栄に感じ、やりきる覚悟を持って臨みました」
8年ぶりの主演映画『“それ”がいる森』(9月30日公開)で、ホラー作品に初挑戦した相葉雅紀。『リング』『スマホを落としただけなのに』『事故物件 恐い間取り』などジャパンホラーの名匠、中田秀夫監督と初めてタッグを組んだ。
「監督をはじめ中田組のスタッフはホラーの撮影に慣れている方ばかりで、どういうふうにセッションしているか間近で見ることができてテンションが上がりました。そういう現場で怖い怖いと言いながらも楽しんで撮影できました」
相葉演じる主人公の淳一は離婚して田舎町でひとり農業にいそしむ。ある日、ひとり息子の一也が訪ねてきてしばらく一緒に暮らすことに。そんななか近くの森では不可解な怪奇現象が立て続けに発生。住民の不審死や失踪事件が相次ぎ、淳一と一也は森で“それ”を目撃。未知の恐怖を描いたホラーエンターテインメント。
「監督からは“もうちょっと目を見開いて”というリアクションの芝居を“何%上げて”と数字で指示をされ、これまでに経験したことがなかったので新鮮でした」
自然にというよりリアリティーを大切に
息子の一也役は事務所の後輩、ジャニーズJr.の上原剣心が演じ、演技に初挑戦した。
「僕が剣心クンの年頃のときは、あれほど強く気持ちを保てなかった。何度もテイク(撮り直し)を重ねても根性でついていく感じがたくましい印象でしたね。彼自身ものすごく頑張ったと思いますし、たくさんの演出を受けることができて彼にとってもいい経験になったのではないかと思います」
ホラーだが息子と離れていた淳一の父親としての成長、父子の修復と再生も描かれている作品を通して感じた理想の父親像とは?
「難しいな……。僕は自分の父親に不満はないですね。これだけは絶対にやっておけということを言われなかったし、わりと自由奔放に育ちました。習い事もひと通り浅くかじった程度。その一方で小さいときから英才教育を受けていたら、と思うこともありました。どちらも正解だと思うので、理想というのは難しいですね」
監督も感心した自然体の芝居は相葉のイメージともリンクする。
「ピリピリしているとはあまり言われないけど、怒るときは怒るし、腹も立ちます。(自分が)嫌なことも言います。でも(相手に)緊張感を持たれるのは嫌かな。
芝居は自然にという感覚ではやっていないです。それよりもリアリティーを大切にしていて、その世界に住んでいる住民のひとりになりきろうとしています。
現場では自分が思ったことは(監督に)相談させてもらいます。意見を言うことを怖いと思ったことはないかな。それよりも違う人になれる楽しさ、作品の世界観にいられることがうれしいです」
心霊体験を越えたジャニーさんの恐怖
本作では“それ”の恐怖と対峙するが、自身の恐怖体験を教えてくれた。
「国分太一クンの番組で心霊スポット巡りのコーナーを担当したときには、家に帰ってから金縛りにあいました。写真館でパスポート用の撮影をしたときには、カメラが壊れていたのか写らないという経験はしました。番組が終わってからは、そういうことはなくなりました」
それを越えるような怖い経験も。
「ジャニーさんに怒られたときで、僕が悪いんです。ラスベガスに連れていってもらいプラチナチケットの舞台を見せてもらったとき、暗転と同時に寝たからです。時差ボケと英語のセリフでよくわからなかった(笑)」
ホラーは苦手でも見るのは大好きという相葉。
「作品はホラーですが、ほかにも親子や家族の人間ドラマが丁寧に描かれているので、楽しんで見てほしいです。少し怖くなったら薄目で見てください。劇場で未知の恐怖を体験していただきたいです」
“それ”の正体は劇場で確認を。
英語から逃げていました
映画で淳一は妻子と距離を置いていたが向き合うことに。自身で同様の経験は?
「嵐の休止前にSNSを幅広くやらせてもらって英語でも発信しなくてはいけないときに英語から逃げていました。結局ほかのメンバーにやってもらいました。英語が苦手だし、僕が話しても伝わらないから(笑)」
怖いもの見たさ
「やったことのない経験でしてみたいのはアフロヘアかな。地毛ではないので、アフロにしたらディスコに行きたい(笑)」