YouTuber・ヒカルが9月26日、Twitterで「花束の件で俺にもめちゃくちゃ誹謗中傷が届いてて」(原文ママ、以下同)と切り出し、前日にさいたまスーパーアリーナで行われた格闘技イベント『超RIZIN』に登場したごぼうの党代表・奥野卓志氏に「非がある」と指摘。
同イベントでは、プロボクシング元世界5階級制覇王者のフロイド・メイウェザーと格闘家・朝倉未来のエキシビション戦が“目玉”として、開催前から話題に。その試合前、奥野氏はオークション『超RIZIN NFT DIGITAL TICKET』にて、アリーナ最前列での試合観戦チケットを落札し、それにはメイウェザーに花束を贈呈できるという特典もついていた。
奥野氏を支持していた芸能人たち
ところが、その権利をもってリングに上がった奥野氏は、花束を手渡さずに投げ捨て、メイウェザーに拾わせるという暴挙に出た。奥野氏の振る舞いに会場は騒然となり、ネット上にも批判が殺到。試合後には、榊原信行CEOが「情けない、恥ずかしいことをした人間がいます。リングの中は本当に神聖な場所。リングに上げたことをお詫びしたいと思います。この場を借りて謝罪します」などと頭を下げる一幕もあった。
なお、炎上した奥野氏はその後、「東京スポーツ」の取材を受けて、もともとメイウェザーに良い印象がなかったという説明や、「炎上するなというのは、やる前から分かっていた。それでもごぼうの党を知ってくれたらいいなという気持ちでやっている」ともコメント。
「ごぼうの党は、今年7月の『第26回参議院議員通常選挙』が初陣となった、新しい政党。若い世代の支えとなる公約を中心に掲げていましたが、出馬した候補者は全員落選しています。
一方、党は6月の立ち上げ後、朝倉を公式スポーツアドバイザーに迎えていたほか、俳優・山田孝之、三浦翔平、元NEWSメンバー・山下智久、ONE OK ROCK・Takaといった有名人たちから支持表明されていたことでも大きな注目を集めました。そして、同月21日にはヒカルのYouTubeチャンネルでも奥野氏とのコラボレーション動画が公開されていたんです」(スポーツ紙記者)
ヒカルといえば、チャンネル登録者数484万人(9月26日現在)を誇るYouTuberで、6月4日公開の動画「時給1000万越え?ホストで誕生日を迎えたヒカルの1日に完全密着しました」で“新宿・歌舞伎町のホストとして勤務する”という企画にも、多くのファンが駆けつけていた。
ちなみに、同企画中には奥野氏がキックボクサーのピーター・アーツを連れて来店。この時はヒカルが奥野氏との関係を詳しく話すことはなかったが、同氏は次から次へと高級酒を注文し、最終的に3200万円の支払いでヒカルの売上に貢献したのだった。
「同じ気持ちっすよ、視聴者の人と」
その後、ヒカルは改めて奥野氏とのコラボ動画「この人何者?ホストで3200万使い大物達が支持するごぼうの党の党首とサシで話してきました【奥野たかし】」を公開。ホスト企画の動画を見た視聴者から「この人を一度取り上げてほしい」との要望が寄せられていたと前置きしつつ、それまで世間では謎に包まれていたごぼうの党の代表が、実は奥野氏であると明らかにした。
「この人何者?」の動画では、奥野氏が「(ヒカルとはホスト企画で)1年半ぶりに会ったやんか? で、そっから会う、会う」と報告。ヒカルは「あのホスト(企画)から4回、5回ぐらい。結構偶然で会いました」と、奥野氏と顔を合わせる機会が増えたことは認めながらも、「俺は会いたくはなかったけど、なんかおった」「今ギリギリ、やっとLINE返すぐらいの関係です。僕と奥野さん。勘違いしないでほしいのは」と、やや距離感があることを強調していた。
一方、同動画で奥野氏は、自身が複数の会社を経営している人物であることを説明しつつ、過去にヒカルと食事した時に「自分が『こういうことをやりたいんだよね』って話をしたことがあって、で、それを(ヒカルが)覚えててくれて」などと回顧。これにはヒカルも「奥野さんと初めてか、2回目ぐらいに会った時に、いろいろ話をしてもらって“あ、いいな”と思う意見があったんで、それを僕、YouTubeで言ったんすよ」と補足。
奥野氏によると、ヒカルがYouTubeで話してくれたおかげで、「自分が20何年やってる会社で初めての(額に及ぶ)、1日の売上みたいなことが出たりして」と、ビジネスに良い影響があったということだった。
つまり、奥野氏はヒカルに恩を感じていたため、ホスト企画で3200万円も使ったのだそう。そんなホスト企画でも、ヒカルは“奥野氏のLINEを無視していた”という話をしており、改めて正式にコラボした動画でも同様の発言をしていたほか、「“この人何者なんだろう”と思いながら、俺も。同じ気持ちっすよ、視聴者の人と。“何しでかすんだろう”みたいな」と、やはり“あまり知らない”というアピールをしていた。
“無関係”とは言い切れない
「それでいて、ヒカルは『俺の中では、(奥野氏の)イメージとしては“すごい豪快なんだけど、根は真面目”というか。そういうイメージはあって』とも述べていて、そこから選挙出馬の話に入っていきました。視聴者の中には、ヒカルを“妄信”しているようなファンもいますし、彼が奥野氏について『根は真面目』などと紹介したことも、そういうファンに少なからず影響を与えたのではないでしょうか」(テレビ局関係者)
そんな奥野氏が今回、『超RIZIN』でメイウェザーに無礼な態度を取るという“花束事件”を起こしたわけだが、一部ネット上では、ごぼうの党を支持していた有名人たちにも批判が寄せられる事態に発展。ヒカルも、同イベント翌日に更新したTwitterで、自身に「誹謗中傷」が届いていると明かした。
さらに、ヒカルは「花束の件に関して100%奥野さんに非があると思う そこに関しては異論の余地もない でも怒りのあまりに奥野さんと過去に関わってた人を叩くのは理解できんし怒りの矛先をそこに持っていくのはおかしいと思う 八つ当たりでしかない」と主張。奥野氏を突き放し、自分が叩かれる謂れはないと訴えた。
ネット上にも、「この件でヒカルが誹謗中傷されるのは意味わからん。さすがにそれは可哀想」「ヒカルはただ奥野とコラボしただけ」という声はあるが、「ヒカル含め、過去に関わった有名人たちが奥野氏を助長させたと考えられる」「付き合う人は選ばないと」「ヤバい奴と一緒にいるとどう見られるか、そんなこともわからなかったの?」「奥野氏を持ち上げてたのに、自分には関係ない、八つ当たりだ、で済ませられるものかよ」といった苦言も寄せられている。
「ヒカルは過去の動画でしきりに“奥野氏とはそこまで仲が良いわけじゃない”みたいなアピールをしていましたから、どこか危険な匂いは察していたのかもしれません。でも、それなら『根は真面目』などと紹介するべきではなかったし、ホスト企画では奥野氏が恩返しに駆けつけた形だったとはいえ、ヒカルも煽って大金を使わせていたので、世間から見た両者は“無関係”とは言い切れないのでしょう」(同)
ヒカルの“手のひら返し”のようなツイートを、奥野氏はどう受け止めているのか。