「気候変動のような大きな問題は、楽しくクールでセクシーに取り組むべき」
これは2019年に、当時環境大臣を務めていた小泉進次郎氏の発言だ。国連の気候変動サミットに出席するためニューヨークを訪問し放ったこの一言は、“日本人として恥ずかしい”と大きく批判を浴びたのだった。
「第4次安倍再改造内閣にて38歳の若さで環境大臣に任命された進次郎氏は、その爽やかなルックスから“将来の首相候補”と目されるほど、世間から人気がありました。そんな中での大臣への抜擢ですから注目度も高く、メディアに取り上げられることも多かったのですが、その度に奇妙な発言がネット上で取り沙汰されるようになったんです」(スポーツ紙記者)
進次郎氏による発言は、セクハラやパワハラといった“失言”ではなく、むしろ言葉を並べているものの、中身がまったくない“迷言”に近いものが多い。それらは“小泉進次郎構文”などと呼ばれ、広く知られているものとしては、冒頭のものだけでなく次のような発言も。
水と油を混ぜればドレッシング
「今のままではいけないと思います。だからこそ、日本は今のままではいけないと思っている」
「(温室効果ガス削減目標の数値について)おぼろげながら浮かんできたんです。46という数字が」
「約束は守るためにありますから、約束を守るために全力を尽くします」
「小泉さんとは国政では水と油かもしれないが、水と油も混ぜればドレッシングになる」
「私、育児に参加して思うのは、育児休業という“休む”という言葉が入っていますが、ぜんぜん休みなんかじゃないですね」
「リモートワークができてるおかげで、公務もリモートでできるものができたというのは、リモートワークのおかげですから、それも非常に良かったことだと思っています」
これらは決して恣意的な切り抜きではなく、当時の映像などを見ると質問者が困惑している様子が伝わってくる。最近では、“小泉進次郎構文”をまとめたTikTokの動画がバズっており、10代20代の間ではそのイメージが根強く浸透してしまっているのではないだろうか。
現在は大臣の職についておらず、世間からの注目度はそれほど高くない。しかし、どうやら“迷言メーカー”っぷりは健在のようだ。
「9月4日に茨城で行われた『気候変動対策エコフォーラム』に参加した進次郎氏は、その様子を自身のブログにアップしたんです。来場した子どもたちとのやりとりが印象的だったみたいで、その一部を載せていたのですが、“質問に答えてない(笑)”と指摘を受けることに」(同・スポーツ紙記者)
そのやりとりを、以下に引用しよう。
子どもの質問に“逆質問”で切り返す
《エイタ君「どうしたら貧困をなくせますか?」
私「エイタ君は何歳?」
エイタ君「8歳です」
私「どうしてエイタ君は貧困について考えたの?」
エイタ「SDGsの本を読んで考えるようになった」
私「その本とはどこで出会ったの?学校?」
エイタ「家でお母さんが持っていて読んでみた」
フォーラム終了後にエイタ君や子どもたちと写真を撮りましたが、次世代への責任と希望を感じる時間になりました。》
確かに、エイタ君が問いかけた貧困をなくす方法について、逆質問をして話をすり替え、結果的に進次郎氏は何も答えていないことがわかる。本人としては、印象に残った箇所を抜粋しただけなのかもしれないが、貧困という大きな社会問題に対し、どのような回答をするのかは気になるところではあるが……。
ネット上では嘲笑の的になってしまうこともあるが、いまだ有権者からの人気が高く、“将来首相になってほしい”との声もある進次郎氏。今のうちに、妻・滝川クリステルからスピーキングの指導を受けてほしい――。