ジャニーズJr.の7人組グループ『Travis Japan』が、10月28日にデビューすることが明らかになった。2022年3月に活動拠点をロサンゼルスに移して“武者修行”中の彼らは、ジャニーズ事務所で初となる全世界同時のメジャーデビューを飾る。
Jr.の責任統括者である“タッキー”こと滝沢秀明副社長は、《世界へのチャレンジは決して簡単な事ではありません。しかし、Travis Japanなら必ず自分達なりの時代を作ってくれると思います。今後も常に挑戦者の気持ちを持って世界へ羽ばたいて欲しい気持ちでいっぱいです》と、期待を寄せるコメント。
前任者・ジャニー喜多川さんの長年の夢でもあった「世界デビュー」を、意志を継ぐ後継者として応えた格好だ。このデビュー劇に「3年間で4組目のデビューとは、けっこうなハイペースですね」とは、長年にわたってジャニーズ取材を重ねてきた芸能ライター。
滝沢氏が副社長に就任した2019年以降、翌年に『Snow Man』と『SixTONES』、2021年に『なにわ男子』、そして今回の“トラジャ”と4組のJr.グループがデビューを果たしている。たしかに多い、ような気はする。
この10年を振り返ると、2011年こそ『Sexy ZONE』と『Kis-My-Ft2』の2組がデビューすれども、以降は2012年に『A.B.C-Z』、2014年に『ジャニーズWEST』、そして4年空いた2018年に『King & Prince』とペースは落ちていた。
デビュー待ちの“渋滞”状態
「ジャニーさんの場合、どこか自身の感覚に頼ってタイミングを見計らっていた節がありました。それでいて、Jr.内で次々とユニットを結成させるものだから、正直なところデビュー待ちの“渋滞”ができていたように思います(苦笑)。
そのために、デビューと言ってもトラジャの年長者・川島如恵留(のえる)は今年で28歳と、アイドルとしてはすでに中堅。寝かせすぎた感はあります。タッキーは先代の“尻拭い”をするかのごとく、“量産体制”を整えているのではないでしょうか」(前出・芸能ライター)
こうしている今もジャニーズJr.には『HiHi Jets』や『美 少年』、そして『7 MEN 侍』『少年忍者』『Aぇ! group』ほか、ジャニーさんが手がけたグループ。加えて『IMPACTors』ら滝沢副社長が結成したグループ。さらには『関ジャニ∞』メンバーがプロデュースしたグループが、虎視眈々とデビューの機会を窺っている。
「彼らは必死ですよ。何せ来年、2023年3月31日には、滝沢改革でも肝入りの“ジャニーズJr.定年制度”が適用されます。毎年の3月31日までに満22歳を迎えたJr.が、ジャニーズ事務所と活動継続の合意に至らなければ契約を終了するというもの。
中には22歳を迎える、すでに越しているJr.もいるわけで、もしかしたら来年3月で“クビ”を言い渡される可能性もある。タッキーは副社長として、子会社『ジャニーズアイランド』の社長として冷徹な判断を下すと思いますね」(前出・芸能ライター)
“デビュー”がエサとなっていた
片や“定年制度”の導入は、「自身も13歳でJr.になった経験者ならではのやさしさ」と見るのは、多くのタレントを抱える老舗芸能プロのマネージャー。定年とする「22歳」といえば、一般では大学卒業の年齢だ。
「かつてジャニーズJr.の“黄金期”を築いた滝沢氏ですが、その裏でデビュー叶わずに10代、20代の時間を費やした、また夢破れて去った多くの仲間を目の当たりにしています。誰もが成功できる世界ではありません。いつまでも“デビュー”をエサにして囲うのではなく、別の進路を模索できる年齢の内に退所を促すのもやさしさでしょう。
それにトラジャにしても、スノストにしても思いつきではなく、実に丁寧にデビューまでの計画や戦略を練った上で送り出しているように見えます。未来ある若者を預かる身として責任を持って、それぞれに目をかけているのはわかりますよ」
ジャニーズの未来を背負って立つJr.、そして滝沢副社長というわけか。