「こんなにキレイで若々しいのに、もう孫がいるなんて!」という驚きの“美魔女”ならぬ“美婆女=VIVA女”が増えている。
“美婆女=VIVA女”が増加
その筆頭は、演歌歌手の藤あや子さん。今年4月に写真集『FUJI AYAKO』(講談社)を出版し、還暦のビキニ姿で60歳とは思えないセクシーな美ボディを披露した。再婚した24歳年下の夫からは“艶カッコいい”と褒められたという。
藤さんは20歳のときに結婚して娘を出産。現在、中学1年生の孫がいる。毎日60回の斜め腕立て伏せと100回のシャドーボクシングが日課というから、ボディづくりへの思いは並々ならぬものがある。ジェニファー・ロペスに憧れ、彼女がお酒を断ってトレーニングをしていることを知ってからは、自らも大好きなお酒をやめたというから驚きだ。
'80年代のアイドルたちからもVIVA女が続々誕生している。
今年、56歳でおばあちゃんになったのは、女優の森尾由美さん。1992年に一般男性と結婚して2人の娘がおり、長女に第1子の女児が誕生した。インスタグラムに投稿した初孫を抱く姿には「かわいいおばあちゃん!」という声がたくさん寄せられている。
アイドル時代と変わらない美しさをキープしているが、美容法を聞いてみると意外な答えが返ってきた。
「特に何かをしているわけではなく、もともとインドア派でスポーツも好きではないんです。でも、趣味が編み物なので肩こりに悩んでいて……。そんなとき出会ったのが、ラジオ体操でした。
犬の散歩をしているときに近所の公園で見かけて参加してみると、身体が軽くなって、『これなら肩こりも解消できそうだし、続けられそう!』と思いました。毎朝6時半から近くの公園で、第1と第2の両方を行いますが、参加者の方とも仲よくなり、かれこれ7年ほど続けています。正しい動きで体操できるよう、YouTubeでフォームも学びました。血行がよくなって、冬でも身体が温まるのでおすすめですよ」(森尾さん)
同じくアイドルとしてデビューし、2021年に孫が生まれたのはタレントのつちやかおりさん(58)。長女の桃花さんの第1子・夕結ちゃんと過ごす様子がSNSに綴られている。腸活の本を出版したこともあり、腸トレマイスターの資格も持っているつちやさんは、料理上手で、YouTubeで料理レシピも多数紹介。食事から美と健康をキープしているようだ。
タレントの薬丸裕英さん(56)の妻で、元歌手の石川秀美さん(56)も、2021年、初孫が誕生。5人の子どもを育てあげ、長男で俳優の薬丸翔さん(30)に第1子となる長男が生まれた。ハワイでジュエリーブランドを経営し、ときどきSNSに登場する石川さんの姿は“VIVA女”そのもの。「花の82年組」である早見優さん(56)、松本伊代さん(57)とも仲がよく、元アイドルの“VIVA女”が今後、どんどん増えていきそうだ。
孫とは仲よしで買い物も一緒に
元祖“VIVA女”も忘れてはならない。女優・安達祐実さん(41)の母である安達有里さん(65)だ。祐実さんが第1子を出産したのは2006年。孫が誕生したその年にヘアヌード写真集を発売して世間を驚かせた。さらにその2年後には2冊目のヘアヌード写真集も出版。そんなお騒がせ“VIVA女”の孫は現在16歳と6歳だが、女子高生である上の孫とは美容談議に花が咲くという。
「孫とは仲よしで買い物に一緒に行くことも多いです。私が若い子と比べて自分のシワを気にしていると『いくつだと思ってるの?』『その年にしてはシワはないほうだから十分よ』と慰められます。でもノーファンデで歩ける美肌を目指して、いくつになってもスキンケアは怠りません。たまに洗顔後、何もつけない“肌断食”をして肌を鍛えたり、泥パックをしたりして、頑張ってますよ」
裏方として祐実さんを人気女優に育て上げた有里さん。孫育てと子育てが違うのは、「怒るエネルギーがない」ことだとか。
「もちろんダメなことはダメだと言いますが、怒ることってすごくエネルギーがいるんです。自分が若いときは、ダメだと思うことに対しては子どもに怒って、わかってもらえるまで努力をしましたが、今はそんな体力がないですね。
ただし、孫に何か言うときに遠慮したりはせず、思ったことをはっきり伝えます。それをどう捉えるかは孫次第。そもそも、子どもも孫も、親や祖母の思うように育つことなんてないので、思いを伝えるけれども、あとは見守るしかありません」
美ボディをキープしている有里さんだが、年齢とともにダイエットの効果が出にくくなっているのが悩みだという。
「やせていても若い子とは背中の肉のつき方が違うんです。私はあと5キロやせたいのですが、食べないダイエットをするとシワができてしまいます。運動も好きじゃないので、ラクしてやせられるサプリとかが欲しいですね(笑)」
有里さんの“VIVA女”道はまだまだ続きそうだ。
ものまね芸人のなかでは、きゃりーぱみゅぱみゅのものまねで知られるまーなさんが“VIVA女”代表だ。45歳にして長女が産んだ2歳半と3か月の2人の孫がおり、上の孫からは「ばあば」と呼ばれているという。
「ふたりともコロナ禍で生まれたので、なかなか会いにいけなかったり、もどかしい思いをしましたが、孫は本当にかわいいです。自分の子どもの育児は『きちんと育てないと』というプレッシャーがありましたが、孫に対しては余裕を持って見ていられるので、いとおしいという気持ちしかないです。アンパンマンのものまねをしてあげるとすごく喜びます」
まーなさんはバツ2で、ものまね芸人としてデビューしたのは36歳という遅咲きだ。
「19歳で結婚して、20歳で長男、21歳で長女を出産し、専業主婦をしていました。でも離婚して、子どもたちから『好きなことをしたら』と言われ、36歳のときにものまね芸人のオーディションを受けて合格したんです」
叔父たちは『あずさ2号』で知られる歌手の狩人のふたり。「その影響からか、私も昔から歌うことが大好きでした」
きゃりーぱみゅぱみゅからはツイッターでフォロー返しをしてもらえ、ものまねは本人も公認だ。
「16歳も年齢が違うのに、ものまねをさせてもらえてありがたいです。きゃりーさんは独特の衣装なので、最初のころは手作りしていました」
年齢に関係なく挑戦を続けるまーなさんから勇気をもらっている人も多いという。
「最近は平手友梨奈さんのものまねもしています。いくつになっても、子どもがいても、孫がいても夢は追いかけられます。孫にも自分の責任のもとで好きなことをして生きていってほしいですね」
ファッショナブルなVIVA女たち
ファッションセンスが抜群で、孫がいることが想像つかない人といえば女優の萬田久子さん(64)。亡くなった事実婚の夫との間にできたひとり息子が結婚し、3人の孫がいるという。
同じく「こんなおしゃれな人がおばあちゃん!?」と驚くのが、カリスマ美容師のMISS ESSENCE MAYUMIさん(62)だ。名古屋と表参道で美容室「MISS ESSENCE」を経営し、個人の年間売り上げは10年連続1億円以上というすご腕だが、ひとり息子にできた5歳の孫にはメロメロだそう。
「私自身、小さいころからおしゃれが大好きで、孫は女の子なので、いろんなファッションを楽しんでほしいなと思います。私は男の子しか育てていないため、女の子だから着飾りたい気持ちはやまやまですけれども、髪もお洋服もママの好みがありますから、そこは我慢して、なるべく本や知育玩具のパズルなどをプレゼントしています。ただ、私も息子には手をかけてきたつもりなので、孫にも英才教育を願っています」
名古屋と東京を行き来し、多忙を極めるMAYUMIさんが、孫とゆっくり会えるのは、お盆やお正月、誕生日などのイベントの日のみ。最近は、MAYUMIさんのインスタライブを孫が見て、理解できる年齢になってきた。
「私のインスタライブを見て、『まーちゃん、おしゃれ! いっぱいお洋服を持ってる!』と喜んでいたそうです。うれしいですね」
おしゃれでキレイなおばあちゃんは自慢に違いないが、美のカリスマとしてMAYUMIさん自身も美容には手を抜かない。
「お客様をキレイにするには、私自身がキレイでいなければ説得力がありません。忙しい日々ですが、毎日40分湯船につかり、むくみをとって、寝る前にはストレッチをします。エイジングケア成分が入ったNMNやビタミンCのサプリメントも欠かしません」
キャリアを積んで、美容業界のトップに立ったMAYUMIさんが、孫へ期待することは?
「孫には自立した職業を持つ、ファッショナブルな女性に育ってほしい。そしてゆくゆくはグローバルに活躍するようになってほしいですね」
パワフルな“VIVA女”を持つ孫が、どんなふうに成長するのか楽しみだ。
まーなさん●ものまね芸人。きゃりーぱみゅぱみゅのものまねで注目され、「そっくり館キサラ」などでライブを実施。他レパートリーは工藤静香など。ホリプロコムものまね軍団のメンバー。10月15日東京、11月13日飯能市で軍団でのライブを開催。
MISS ESSENCE MAYUMIさん●美容室「MISS ESSENCE」オーナー。名古屋・東京表参道の2拠点でサロンワークを行う。ツヤカット・頭蓋骨修正カットを考案し、全国にてセミナー・カット講習・オーナーや店長クラスの英才教育を500本以上務める。
(取材・文/紀和静)