性加害報道により、CM1本は残っているもののすっかりメディアで見ることのなくなった香川照之。
業界内では演技派の彼について“替えの効かない役者がいなくなった”、と嘆く業界人も多いという。映画配給会社の社員はこう語る。
「11月に公開される主演映画『宮松と山下』の評判がすごくいいんです。香川さんは記憶喪失で過去を覚えてないエキストラ俳優を演じているのですが、これが実にいい。試写会で一足早く鑑賞した関係者は褒めていましたよ。世間が復帰を認めさえすれば、今すぐにでも起用したいと思っているプロデューサーや監督は多いです」
海老蔵が復帰の道しるべを
騒動からまだ2ヶ月ほどだが、すでに復帰の話があがっているという。『週刊文春』(10月13日号)が報じたのは《香川照之 12月復帰に海老蔵が手を差し伸べた》なる記事。
現在はスポンサーの意向が強いテレビドラマの出演は難しいが、映画や彼のもう一つの顔でもある歌舞伎役者・市川中車としての歌舞伎の仕事に復帰できる可能性は残っていて、しかも市川海老蔵がその後押ししているというのだ。
11月と12月、歌舞伎座では海老蔵の十三代目市川團十郎白猿襲名公演が予定されている。今回の騒動がなければ、中車は12月公演の『助六由縁江戸桜』の朝顔仙平役で出演する予定だったという。騒動のせいで役を降り、すでに代役が立てられているが、海老蔵が松竹に、12月公演に香川(中車)を出してやってくれと頼み込んでいるという。
大名跡を継ぐ人気役者の海老蔵の頼みとあれば、松竹も断りきれないのではないか。香川の年内復帰は実現するのか。松竹関係者に話を聞いてみると、
「表面化はしていませんが、実は松竹と海老蔵さんの関係はあまり良くない。もし報道が事実で、海老蔵さんから香川さんのことをお願いされたとしても快く引き受けることはないと思います。一応、ハイハイと返事はするかもしれませんが。
また、すで代役の市川猿弥さんを代役に立てているので、彼の面子をつぶすことにもなる。しかしながら、松竹も興行が優先なところもあるので、話題性に富んだ公演ができるのであれば、香川さんの復帰の場を用意する可能性もなくはない」
おかみさんが香川に示す拒否反応
また、歌舞伎関係者によれば、
「香川さんに関して言えば、歌舞伎役者の家系に生まれたと言っても、ずっと映画やドラマで活躍してきた人で、いわば“中途入社の社員”みたいなものです。歌舞伎人気を支えてきたわけでもなく、なにか大きな貢献をしたとも思えません。
そんな人が世間から非難されるような不祥事を起こしたわけですから、不問にしてあたたかく迎えるなんてことはないでしょうね、また、おかみさんたちは“女遊び”の範疇に留まらぬ“性加害”という行為に拒否反応を示している方も少なくない」
もし、このような打診があったとして、当の香川はどう思っているのか。本人の声は聞こえてこないが、
「香川さんがMCを務めていた報道番組『THE TIME,』も本人が降板を申し入れてきたと聞きました。報道のあと、所属事務所の社長は各スポンサーに謝罪行脚に回ったそうですよ。また、度々、マスコミも香川さんの近況を知ろうと自宅前は張り込んでいるのですが、最近はあまり出入りもなく、稽古をしている様子もありません。本当に出演するのであれば稽古に取り掛からなくてはいけない頃ですが……」(週刊誌カメラマン)
果たして12月、香川は復帰するのだろうか。そのとき、彼が語ることとは──。