羽生結弦

 プロスケーターとして歩み始めた羽生結弦が、9月30日の午前1時11分にTwitterとInstagramを開設した。

「午前11時11分には再びSNSを更新し、アイスショー開催を発表。午後1時11分にはその詳細を投稿しました」(スポーツ紙記者、以下同)

 プロ転向後、さまざまなメディアで自身のスケートを見てもらえる機会をつくりたいと話していた羽生。ついに実現の時を迎えたというのだ。

「11月4、5日に横浜公演、12月2、3日に八戸公演が開催されます。タイトルは『プロローグ』で、羽生選手の物語が紡がれていく“プロローグ”となるようにという思いが込められているそうです」

 ショーの日程には、彼なりの配慮が感じられるという。

「横浜公演は鍵山優真選手などが出場するグランプリシリーズのフランス大会と重なりますが、八戸公演は大きな大会とは重なりません。可能な限り、国内開催や、重要な大会を避けた日程にしたのでは」(羽生のファン)

ひとりで1、2時間の公演を行う

Instagramに投稿された『プロローグ』のロゴデザインの意味を考察するファンも(羽生の公式Twitterより)

 では、気になるその内容は? かねて挑戦している4回転半は披露されるのか。アメリカのイリア・マリニンが『USインターナショナル』で成功させただけに、より気合が入っているかも?

ショーで4回転半が見られるかは、まだわかりません。マリニン選手が競技会で4回転半を成功させましたが、羽生選手はプロなのでまた別の話。彼は彼なりに挑戦を続けるでしょう」(スポーツライターの折山淑美さん、以下同)

 そもそも、アイスショーは何人かのスケーターが集まってやることが多く、“ぼっちアイスショー”は前代未聞。

今回はシーズン中の開催で、ゲストスケーターを呼ぶのも難しい。1人で1~2時間程度の公演を行うのは体力的に大変だと思います」

羽生結弦がギュッと詰まった公演に

羽生のTwitterは開設から1週間足らずでフォロワー10万人超。運営はスタッフが行う

 しかし、彼ならやりきることは難しくないそう。

普段の練習も1時間程度はやっているので、羽生選手なら可能でしょう。また、演出での工夫も考えられます。1人でもお客さんを楽しませるプランがあるのでしょう」

 内容について明かされているのは《これまでの僕の歴史やスケート人生そのものを感じていただけるようなもの》ということのみ。

「『SEIMEI』などもやりたいのでしょう。全部通してではないかもしれませんが、これまでのプログラムの一部をやることも考えられます」

 出演のみならず、コンセプト、ロゴ、ステージ構成などもゆづプロデュースとなる今回。新たなショーの魅せ方を探求する姿に、羽生の起業家精神が垣間見える。その手腕を存分に発揮することが、スケート界の歴史の“プロローグ”になるか!?

折山淑美 '90年代初頭からフィギュアスケートを取材し、'10年代からは羽生結弦を丹念に追っている。'21年には羽生との共著『羽生結弦 未来をつくる』(集英社)を出版
中学1年の羽生結弦('07年『全日本ノービス選手権』公式パンフレットより)

 

『日中国交正常化50周年記念慶典』の集合写真では、多くの出席者の中、羽生結弦が堂々センターに
羽生結弦(JMPA代表撮影)

 

羽生結弦(JMPA代表撮影)