飛行機の世界では機体のことを「シップ」、機長のことを「キャップ」と呼ぶ。これも船の文化からきたものなのだとか

 日常の気になる疑問を解決!飛行機の乗り降りはなぜ左側からなのか。知って楽しいおもしろ雑学を友達や家族にも教えてあげよう。

知って楽しい!おもしろ雑学

Q. 飛行機には左右に扉がついているのに使うのは左だけなのはどうして?

A. 左からのみ乗り降りする船の文化を受け継いでいるからです
(トラベルライター 横賀秀紀さん)

 安倍元首相の国葬から専用機で帰国する外国首脳のニュースを見ていてふと疑問が。

 飛行機には左右に扉があるのに、どうして左側の扉でしか乗り降りしないのだろう。飛行機に詳しいトラベルライターの横賀秀紀さんに聞いた。

飛行機には船の文化が受け継がれているためです。昔の船は操縦するための舵が船の右側後方についていました。右側から乗り降りをしたり、岸に着いたりすると衝撃で傷つく可能性があります。万が一にも舵が壊れることがないように左側から岸に着いて、左側からのみ人が乗り降りする文化ができたのです」(横賀さん、以下同)

 なぜ飛行機には船の文化が受け継がれているのだろう。

「船が誕生したのは大昔で、紀元前4000年ぐらいといわれています。対して飛行機が誕生したのは20世紀初頭。飛行機が使われ始めるようになったころの人々にとって、人や物を運ぶ乗り物といえば船が主でした。そのため、船の文化がそのまま飛行機にも採用されたのです」

 では、右側の扉はなぜついているの?

「食事の運搬や清掃スタッフの乗降など、旅客以外の出入り口として使われています」

 横賀さんは飛行機の席を予約する際、毎回狙っている席があるのだとか。

「機体の前方左側の席が空いていたらラッキーです。というのも、旅客が乗り降りをする前方左側の席のほうを担当するのは最も経験のあるCAさんです。ベテランのCAさんが対応してくれるので手厚いサービスが受けられます(笑)」