木村祐一容疑者は“面接をする”と被害女性を品川区のホテルに呼び出した

「幼いときは近所を遊び回っていて、元気ないい子だったのにねぇ……」

 と容疑者の自宅近くに住む主婦はつぶやいた。

 警視庁渋谷署は4日、茨城県つくば市の無職・木村祐一容疑者(45)を、20代女性への強制わいせつと脅迫の疑いで逮捕した。

「木村容疑者は被害女性のインスタグラムに“モデルの仕事をしないか”とウソのメッセージを送り、昨年5月6日に“面接をする”と東京都品川区のホテルに呼び出した。午後6時ごろ、女性を下着姿にして、抱きつくなどのわいせつな行為をしたようです」(全国紙社会部記者)

 卑劣な行為はそれだけではない。

SNSで画像を拡散すると匂わせて脅迫

「木村容疑者は下着姿を撮影する際、女性が抵抗すると“時間がムダになったから活用しまーす”と、SNSで画像を拡散すると匂わせて脅迫をしたのです。さらに同様の手口を使った余罪や、自分の汚物を別の女性に送りつけるという奇妙な犯行まであるようです」(同・社会部記者)

 警察の取り調べに対して、容疑者は、

「女性に会ったとは思うが、指一本触れていません」

 と容疑を否認している。

 なぜ木村容疑者はこのような犯行に走ったのか。

木村祐一容疑者の実家。広い敷地内に古い母屋、新しい母屋、2つの納屋がある

 容疑者がかつて住んでいた実家周辺を取材した。実家は広い敷地内に古い母屋、新しい母屋、2つの納屋があった。冒頭の主婦は、

「祖父母の代までは農家でした。父親はサラリーマン、母親はゴルフ場勤務の共働きだったから、あの子(容疑者)はおばあちゃん子なのよ。父親は現在、地域の区長も務めていて、立派な方なんですけどね……」

 容疑者は長男として生まれ、下には妹がいた。地元の小・中学校時代の同級生は、“勉強はできなかったけど、変わった面白いやつだった”と評する。

「中学校時代は野球部で、外野を守っていた。バッティングセンターで140キロの球をビシビシ打てるのに、人が投げる球は全然打てなくて、試合もダメだからずっと補欠。でも、チームを盛り上げてくれるムードメーカーだった」

 そのころ、木村容疑者はTM NETWORKのファンだったようで、

「親から高価なシンセサイザーを買ってもらっていた。実家が金持ちで、ほかにもいろいろと親のスネをかじっていたみたい」(同・同級生)

 高校は同県水戸市の私立高校へ進学。バスと電車を乗り継いで2時間もかかる場所にあったが、

「学校でいじめにあっていると聞いたことがあった。だから、誰も行かないような高校へわざわざ通ったのかも」(近所の住民)

 高校以降、容疑者の姿を近所で見かけた人はいない。近隣住民のほとんどは“自宅にいるのか、働いているのかどうかすらもわからない”という。

「働け!」実家から聞こえた父親の怒鳴り声

 容疑者の近況を唯一知っていたのが、前出の近所に住む主婦で、

「家にいたようです。ただ、職に就いたという話は一度も耳に入っていません。跡取りの長男坊なので、親はちょっと甘やかし気味で、自動車も買い与えていたし、成人しても小遣いも渡していたようです。でも、父親の“働け!”という怒鳴り声が聞こえて、その後に警察が来たことも数回あった」

 さらには、驚くべき事実が。

「十数年前、車に乗せた女性に悪さをして、逮捕されたことも。女性側と示談になって、実刑にはならなかったと思うんだけど」(同・近所の主婦)

 木村容疑者の父親に話を聞こうと実家を訪ねるも、

「今回の事件は、私らは何がなんだか、まったくわけがわからないので……、本当に申し訳ありませんが、勘弁してください」

 と弱々しく頭を下げ、その後はひと言も話さなかった。

 容疑者は被害女性に対してはもちろんだが、40代半ばまで面倒をみてくれた両親にも深く謝罪すべきだろう。